ビジネスシーンや会話で、「できればと思います」をよく使っていませんか?
「できればと思います」は少しカジュアルで曖昧な印象を与えてしまうことがあります。特に目上の人や取引先の相手に対しては、より丁寧な言葉遣いを心がけたいものです。今回は、「できればと思います」のビジネスシーンでの使い方と、より丁寧な言い換え表現についてご紹介します。例文付きで解説しているので、ぜひ参考にしてください。
「できればと思います」は、友達に話しているみたいなので、会社では使わないようにしています。
そうですね。「できればと思います」も丁寧な言葉ですが、ビジネスシーンで使う時は気をつけましょう。
「できればと思います」は、相手への配慮を込めた丁寧な表現ですが、ビジネスシーンでは状況によっては控えめにする方が良い場合もあります。
「できればと思います」の意味と使い方
「れば」: 仮定条件を表し「もし可能であれば」という意味合いです。
「思います」:自分の考えや気持ちを伝えたり、「望ましいと思う」という意味合いです。
「できればと思います」の意味は、ビジネスシーンで「希望を伝える」と「依頼する」の二つの意味合いを持ちます。
「できればと思います」は、希望や依頼を控えめに伝える表現です。
「希望を伝える時」の使い方
「希望を伝える」意味で使う「できればと思います」は、強い意志を表明するのではなく、自分の希望や意向を伝える時に使います。
・できれば、研修に参加したいと思っています。
・できれば、今日中に資料を完成させたいと思っています。
【「できればと思います」を使う場合の注意点】
「できればと思います」を使う場合の注意点は、その後に具体的な行動や意志を示すようにしましょう。曖昧さを解消し、相手に明確な意図を伝えることができます。
【同僚との会話】
資料作成、できれば明日までに完了したいと思っております。
了解しました。
「できればと思います」を使う時の注意点です♡
「依頼する時」の使い方
依頼する意味で使う「できればと思います」は、相手に負担をかけることを気にかけ、控えめに自分の希望を伝える表現です。
相手への配慮が感じられる丁寧な依頼の表現です♡
・資料の準備をお願いできればと思います。
・ご意見を伺うことができればと思います。
【社内での会話】
来月の研修に参加できればと思います。
参加できればと思います?…
上の会話では、部下が「参加できればと思います」と言っています。それに対して上司は、良くは思ってないようです。
「参加できればと思います」は、
・「思います」が曖昧さを感じさせてしまいます。
・丁寧な表現ですが言葉遣いにも気をつけましょう。
部下の会話部分を言い換えてみましょう♡
言い換えた例文)
・来月の研修に、参加させていただきたいと存じます。(存じますは、思うの謙譲語)
・来月の研修に、ぜひ参加させていただきたいと考えております。
・来月の研修に、参加させていただくことができれば幸いです。
「できればと思います」の言い換え
ビジネスシーンでは、よりフォーマルに「できればと思います」の言い換え表現を使っていきましょう。
言い換え表現をみていきましょう♡
「自分の希望を伝えたい時」の言い換え表現
ビジネスシーンで使える「自分の希望を伝えたい時」の言い換え表現です。
・させていただきたいと存じます
意味)何かをしたいという強い意志を丁寧かつ謙虚に伝える表現です。
例文)明日の会議に、参加させていただきたいと存じます。
・させていただければ幸いです
意味)控えめな依頼表現で、相手に負担をかけたくない場合に適しています。
例文)もしよろしければ、質問させていただければ幸いです。
・させていただきたいと考えております
意味)何かをしたいという意向を丁寧に伝える表現です。
例文)明日の会議では、〇〇について提案させていただきたいと考えております。
「相手に依頼したい時」の言い換え表現
ビジネスシーンで使える「相手に依頼したい時」の言い換え表現です。
・していただければ幸いです
意味)何かを依頼する時に、感謝の気持ちを伝えながら、丁寧にお願いする表現です。
例文)ご多忙中とは存じますが、ご確認いただければ幸いです。
・していただけると助かります
意味)相手にしてもらえると助かることを伝える表現です。カジュアルな表現です。
例文)会議資料の準備、お手伝いいただけると助かります。
「できれば」をより丁寧に言い換える
「できれば」よりも丁寧な表現として、「可能であれば」、「もし可能であれば」、「ご都合がよろしければ」などがあります。
・可能であれば、資料をメールにて送付いただけますでしょうか。
・もし可能であれば、ご協力をお願いできますでしょうか。
【社内での会話】
もし可能であれば、週末までに仕上げていただけると大変助かりますが、ご無理のない範囲でお願いします。
了解です。
上の会話をみてみましょう。
1)「週末までに仕上げていただけると大変助かります」という文言で、具体的にいつまでに何を仕上げてほしいという依頼内容と期限を明確に伝えています。
2)「もし可能であれば」「ご無理のない範囲で」という文言を使用しており、依頼する相手に配慮した丁寧な言葉遣いです。
3)「大変助かります」という文言で、依頼に対して感謝の気持ちを伝えています。
丁寧な言葉遣いと明確な依頼内容、そして感謝の気持ちを伝えることで、より好印象になります。
ビジネスシーンで使える丁寧な依頼表現
よく使う丁寧な依頼の表現をみていきましょう。
ビジネスシーンで、すぐ使える丁寧な依頼表現を紹介しています♡
・恐れ入りますが、〜していただければ幸いです。
・もし差し支えなければ、〜していただければと思います。
・ご迷惑をおかけしますが、○○をお願いできますでしょうか。
・恐れ入りますが、こちらの件について、ご教示いただければ幸いです。
・もし差し支えなければ、連絡先を教えていただけますでしょうか?
まとめ
「できればと思います」は、ビジネスシーンでも使って良いのですが、相手との関係性を考えて使うようにしましょう。上記の例文を参考に、状況に合わせて適切な表現を使ってみてください。