「持っていく」をどう言えば相手に失礼のない、丁寧な言い方になるのか…特に目上の人や大切な取引先に対して、言葉遣いには気を遣いますよね。「持っていく」という表現では、場合によっては少しカジュアルに聞こえ、敬意が十分に伝わらないと感じることもあるかもしれません。この記事では「持っていく」の丁寧な表現方法を具体的な例文と、ともにご紹介します。
詳しくみていきましょう♡
「持っていく」を丁寧に表現する場合、状況や相手との関係性によって表現が異なります。大きく分けて、尊敬語、謙譲語、丁寧語の3種類があります。
「持っていく」の尊敬語
尊敬語:相手の行為を高く評価し、敬意を表す言葉です
「お持ちになる」は「お〜なる」で尊敬語になります。
「持っていかれる」で尊敬語になります。
「お持ちになられる」にすると二重敬語です。
・お持ちになるかどうか、ご判断にお任せいたします。
・お土産としてこちらをお持ちになると、喜ばれると思います。
・この書類をお持ちになる際は、ケースに入れてお使いください。
・取引先に渡すを持っていかれる予定ですか。
・会議の資料を持っていかれる際は、十分ご確認ください。
【社内での会話】
お土産としてこちらをお持ちになると、喜ばれると思います。
用意してくれて、どうもありがとう。
「持っていく」の謙譲語
謙譲語:自分を低くし、相手への敬意を高める言葉です
「お持ちする」は「お〜する」で謙譲語になります。
「持ってまいる」は、そのままでは使いにくいので、「持ってまいります」として使います。
・必要な資料がございましたら、すぐにお持ちいたします。
・新しい契約書をお持ちいたしましたので、どうぞご確認ください。
・書類を持ってまいりましたので、ご確認をお願いいたします。
・新しい商品を持ってまいりますので、ぜひご覧ください。
【取引先との会話】
書類を持ってまいりましたので、ご確認をお願いいたします。
かしこまりました。
「持っていく」の丁寧語
「ます」をつけた丁寧な表現です。日常会話やビジネスシーンなど、幅広い場面で使えます。
特に敬語を強調しない、日常的で丁寧な表現です♡
・会議の書類を先に持っていきます。
・必要な物があれば、持っていきますのでお知らせください。
「持っていく」の「いく」はひらがな・漢字表記?
「持っていく」は、どちらの表記も使用されますが、それぞれのニュアンスや使い分けがあります。
「行く」
「行く」が文字通り「移動する」という意味の動詞として使われている場合は、「持って行く」と漢字で表記します。
「いく」
「いく」が補助動詞として使われている場合は、ひらがなで「持っていく」と表記します。補助動詞とは、他の動詞に意味を付け加える役割をする動詞です。
↓補助動詞とは?赤ラインと青ラインで見てください♡
補助動詞とは、前の動詞とセットで使われることが多く、他の動詞を丁寧にするための補助的な役割として使われます。
例文:この伝統を守り続けていく
「持っていく」ビジネスで使える丁寧な言い換え
「持っていく」の丁寧な言い換えです。いずれの表現も丁寧な敬語表現のため、目上の人や敬意を払う場面で使うことができます。
1)ご注文の商品は、明日お届けいたします。
2)ご依頼いただいた書類を、本日中にお持ちいたします。
1)2)は「お〜いたす」とは、「お伝えいたします」のラインの部分のことです。
お〜いたす、 「いたす」は「する」の謙譲語
(丁寧にするための「お」を付けて、「いたす」が謙譲語という理解でも問題ありません)
3)必要な書類を明日の面談時に持参いたします。
「いたす」の謙譲語を使うことで丁寧な表現になります。
4)恐れ入りますが、書類をお持ちください。
5)恐れ入りますが、契約書をご用意ください。
4)5)は「お持ちください」「ご用意ください」は「お〜ください」で尊敬語になるので、正しい敬語表現になります。
まとめ
「持っていく」を丁寧にするには、尊敬語、謙譲語、丁寧語の使い分けを理解することが重要です。上記で挙げた例文を参考にしてみてください。