秋が深まり、冬の訪れを感じる晩秋。ビジネスで送るメールや手紙に「晩秋の候」と書きたいけれど、「晩秋との違いは?」「正しい使い方は?」と迷うことはありませんか?この記事では、晩秋の時期の定義から、ビジネスシーンで役立つ時候の挨拶、すぐに使える例文をご紹介します。ぜひ、メールや手紙の作成にお役立てください。

どちらも秋の終わりを指す言葉ですが、使う時期と意味合いが異なります。ビジネスや手紙で誤った使い方をしないよう、正しい使い方をマスターしましょう♡
「晩秋」とは?いつからいつまで?
「晩秋」とは、手紙の本文や日常の会話で、季節を表す言葉として使います。例えば、「晩秋の美しい紅葉」や「晩秋の冷え込みを感じる」といった使い方で、風景や気候について描写する際に用います。相手に季節の移り変わりや、その時期ならではの趣を伝えるニュアンスで使われることが多いです。
使用時期:11月中旬~12月初旬
特徴:紅葉の見頃が過ぎ、朝晩の冷え込みが強まる
この時期は、本格的な寒さやこれから始まる師走の準備の忙しさを伝える挨拶が適しています。
メールや手紙で使う「晩秋の候」とは?
「晩秋の候」は、手紙やビジネス文書の書き出しで使う時候の挨拶です。季節の移ろいを伝えるフォーマルな表現として使います。
使用時期:寒露(10月8日頃)~立冬(11月7日頃)

11月7日前は「晩秋の候」、11月7日以降は「立冬の候」を使うのが一般的です♡

晩秋の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
→この時期は秋の深まりを感じる季節です。相手への気遣いを込めた挨拶に適しています。
晩秋のビジネスメールで使える例文集
ビジネスシーンで使える「晩秋の候」などを取り入れた挨拶文例をご紹介します。取引先、顧客、社内向けなど、すぐに使える例文をまとめました。
晩秋の候 … 手紙やビジネス挨拶で使う時候の言葉(10月中旬~11月上旬)
晩秋 … 暦や実際の季節感で用いる言葉(11月中旬~12月頃)
【10月下旬〜11月上旬】
- 秋も深まり、紅葉が美しい季節となりました。
- 日増しに秋が深まり、朝夕は肌寒く感じるようになりました。
- 秋の深まりを感じる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
【11月中旬以降】
- 寒さひとしお身にしみる季節となりました。
- 枯葉舞い散る季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
- 冬の気配を感じる今日この頃、皆様にはお変わりありませんでしょうか。

晩秋にぴったりの挨拶を紹介します♡

【取引先への挨拶文】
・晩秋の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素より格別のご高配を賜り、心より御礼申し上げます。
・秋冷の候、ますますご健勝のことと存じます。日頃より格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。(秋冷の候は、9月下旬から10月いっぱいまで使います。)
【取引先へのメール】
件名:〇〇(件名)のご確認
〇〇株式会社 〇〇様
いつも大変お世話になっております。 株式会社〇〇の〇〇です。
晩秋の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
この度は、〇〇の件でご連絡いたしました。
(本文)
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
件名:【ご案内】商品〇〇のご紹介
〇〇様
いつも〇〇をご利用いただき、誠にありがとうございます。
日ごとに秋も深まり、朝晩は冷え込む季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
さて、この度、〇〇(商品名)が完成いたしましたので、ご案内させていただきます。
(本文)
今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
【社内へのメール】
件名:【お知らせ】年末調整のご案内
社員各位
お疲れ様です。総務部の〇〇です。
朝晩の冷え込みが厳しくなってきましたね。体調を崩さないよう、ご自愛ください。
さて、今年度の年末調整についてご案内いたします。
(本文)
お忙しいところ恐れ入りますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
まとめ
晩秋の候は、10月中旬から立冬(11月7日頃)を経て、立冬の前日までを指します。秋の終わりから冬の始まりにかけての時期ですね。この時期のビジネスメールや手紙には、「秋霜の候(しゅうそうのこう)」や「深秋の候」といった時候の挨拶も使用できます。
「晩秋の候」は、時候の挨拶の中でも特に格式が高い表現です。一方で、親しい相手には「日増しに寒さが募る季節となりました」などの口語表現を使うと、より温かい気持ちが伝わります。この記事でご紹介した例文を参考に、季節感あふれる言葉を添えて、心のこもったビジネスメールを送ってみましょう。