ビジネスシーンでは、相手から教えてもらったことに対して感謝の気持ちを表す言葉として、「教えてくれてありがとう」という表現がよく使われます。「教えてくれてありがとう」は少しカジュアルな表現のため、目上の人に対して使う時は丁寧な表現が使えたら良いですね。本記事では、「教えてくれてありがとう」の敬語表現と使い方、ビジネスシーンでの言い換え表現について、具体例を挙げて解説していきます。
「教えてくれてありがとう」を丁寧にすると「教えていただきありがとうございます」ですか?
正解です。ほかの敬語表現もマスターしましょう♡
ビジネスシーンでは、業務内容や取引先情報など、さまざまなことを教えてもらう機会があります。目上の人に対しても失礼にならないように、丁寧な言い回しを身につけましょう。
「教えてくれてありがとう」の意味と使い方
「教えてくれてありがとう」は、相手から教えてもらったことに対して、感謝の気持ちを伝える言葉です。
「教えてくれてありがとう」は、日常会話やビジネスシーンなどで使う表現です。
「教えて」を「ご教示」や「ご教授」などの敬語表現に言い換えることで、より丁寧な表現になります。
・出張先の情報を教えてくれてどうもありがとう。
・分析データを教えてくれてどうもありがとうございます。
※上記は親しい人、部下との会話設定です。
【同僚と社内での会話】
さっきは、お客様情報を教えてくれてどうもありがとう。助かりました。
お役に立ててよかったです。
「教えてくれてありがとう」は、同僚や親しい人、部下に対して使うことは良いのですが、ビジネスシーンでは、より丁寧な表現を使うことが大切です。
「教えてくれてありがとう」の敬語表現をみていきましょう。
「教えてくれてありがとう」の敬語表現
「教えてくれてありがとう」の敬語表現は、「お教えくださりありがとうございます」と「お教えいただきありがとうございます」などがあります。
「〜してくれて」を敬語表現にしてみましょう。
【尊敬語】お〜くださる、「~してくれる」の尊敬語
「〜くださる」は、聞き手への尊敬を表す尊敬語です。相手の行動が主体の時に使います。つまり「くださり」は、相手の行為に対してお礼を述べるというニュアンスです。
・教えてくださりありがとうございます。
・お教えくださりありがとうございます。
・お教えくださいましてありがとうございます。
・お教えくださり、感謝申し上げます。
・お教えくださいまして感謝申し上げます。(より丁寧な表現)
・お忙しい中、お教えくださいまして誠にありがとうございます。
・業務の手順についてお教えくださりありがとうございます。
【謙譲語】お〜いただく、「~してもらう」の謙譲語
「〜いただく」は、話者自身の謙遜を表す謙譲語です。自分の行動が主体の時に使います。
・教えていただきありがとうございます。
・お教えいただきありがとうございます。
・お教えいただきましてありがとうございます。
・お教えいただき感謝申し上げます。
・お教えいただきまして感謝申し上げます。(より丁寧な表現)
・システムの操作方法を教えていただき、ありがとうございました。
・会議の議題と資料をお教えいただきまして、誠にありがとうございました。
「ありがとう」は「ありがとうございます」「感謝申し上げます」「感謝いたします」にすることで丁寧になります。
【使い分け】
お教えくださり(尊敬語)、お教えいただき(謙譲語)の使い分けは、どちらの行動が主体になるかですが、ビジネスシーンでは、謙譲表現をよく使うため、使い分けに悩む時はお教えいただき(謙譲語)を使うことをおすすめします。
「教えてくれてありがとう」の言い換えと例文をみていきましょう♡
「教えてくれてありがとう」を使った言い換えと例文
「教えてくれてありがとう」の言い換えです。ビジネスシーンでよく使う表現を挙げてみました。目上の人や取引先に対しては、言い換えを使うようにしましょう。
ご教示いただき、ありがとうございます。
意味)相手から知識や手順などを教えてもらった時に、感謝の気持ちを伝える表現です。
例文)先日は資料をご教示いただき、誠にありがとうございます。おかげさまで会議を成功させることができました。
貴重なアドバイスをいただき、感謝申し上げます。
意味)相手から有益なアドバイスをもらった場合に、感謝の気持ちを伝える表現です。
例文)先輩から貴重なアドバイスをいただきましてありがとうございます。明日の面接にそなえていきます。
ご指導をいただきまして、ありがとうございます。
意味)相手から指導や助言をもらった場合に、感謝の気持ちを伝える表現です。
例文)仕事の進め方についてご指導をいただきまして、心から感謝いたします。
ご教授いただきありがとうございます。
意味)専門的な知識や技術を教えてもらった場合に、感謝の気持ちを伝える表現です。
例文)先輩から商品開発についてご教授いただき、大変ありがたく存じます。
ご指南いただき、ありがとうございます。
意味)相手から教えや指導をもらった場合に、感謝の気持ちを伝える表現です。
例文)先輩から仕事のスキルアップについてご指南いただき、大変感謝しております。
「教えて」を「ご教示」や「ご教授」などの敬語表現に言い換えたものです。
「ありがとうございます」を「感謝申し上げます」や「心より感謝いたします」などの丁寧な表現に言い換えることで、より丁寧な印象になります。
「教えてくれてありがとう」を使う時は、相手の立場や状況に合わせて、適切な言い換え表現を使い分けましょう。
「教えてくれてありがとう」を使う時の注意点
「教えてくれてありがとう」を使う時の注意点とは3つあります
・目上の相手には丁寧な言い回しを使う
・状況や相手に合わせて言い換える
・具体的な内容を添える
↑「教えてくれてありがとう」を使う時の注意点です♡
「教えてくれてありがとう」は、相手から教えてもらったことに対して感謝の気持ちを伝える言葉です。例えば、以下のような場面でみていきましょう。
・上司から指導をもらった時
・取引先から資料などを提供された時 です。
この場面の時に【「教えてくれてありがとう」を使う時の注意点】を参考に例文を考えてみましょう。
「教えてくれてありがとう」の敬語表現を使った例文
【上司から指導をもらった時】
・ご指導をいただきまして、ありがとうございます。そのおかげで、業務効率が向上しました。
・貴重なアドバイスをいただき、感謝申し上げます。おかげさまで、目標を達成することができました。
※使う時の注意点であげた具体的な内容にあたる部分ですが、以下になります。
・そのおかげで、業務効率が向上しました。
・おかげさまで、目標を達成することができました。
使う時の注意点はこちらです。
【取引先から何か提供された時】
・ご指南いただきまして、感謝申し上げます。今後の開発に活かしていきたいと思います。
・ご教授いただき、大変ありがたく存じます。おかげで、商品の品質を向上させることができました。
・ご協力いただいた結果を参考に、次の企画を進めています。ご指導いただき、誠にありがとうございます。
※使う時の注意点であげた具体的な内容にあたる部分ですが、以下になります。
・今後の開発に活かしていきたいと思います。
・おかげで、商品の品質を向上させることができました。
・ご協力いただいた結果を参考に、次の企画を進めています。
相手がしてくれたことに対して具体的に感謝の気持ちを伝えることで、より印象に残る表現になりますね。
まとめ
「教えてくれてありがとう」は、ビジネスシーンでもよく使われる表現です。
目上の人に対して「教えてくれてありがとう」を使う場合は、「ご教示いただきありがとうございます」と表現するのが一般的です。
またビジネスシーンでは、相手に教えてもらったことに対して、感謝の気持ちだけでなく、具体的な内容や、その内容がどのように役立ったかを伝えることも重要です。
本記事で紹介した言い換え表現を参考に、ビジネスシーンでぜひ活用してみてください。