「した方がいいですか」と上司や先輩に相談するのは、少し勇気がいりますよね。実は、この言葉は相手に判断を委ねているように聞こえ、かえって相手に負担をかけてしまう可能性があります。この記事では、「した方がいいですか」の意味、使い方、言い換え表現を詳しく解説します。 ビジネスシーンで実際に使える例文も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
「した方がいいですか」を目上の人に使わない方が良いですか?
「した方がいいですか」は目上の人に使っても良いのですが、相手に判断を委ねているように聞こえることがあるため、もう少し具体的に考えを伝えるようにしましょう♡
「した方がいいですか」は、相手に提案をしながら、同時に相手の意見も尊重する、丁寧な表現ですが反面、相手に判断を丸投げしているように聞こえ、相手を戸惑わせてしまう可能性があります。
「した方がいいですか」の意味
ビジネスシーンでの「した方がいいですか」の意味は、提案をしながらと相手の意見を聞くことを同時に伝える丁寧な表現です。下の会話をみてみましょう。
【社内での会話】
この資料、もう少し簡潔にまとめた方がいいですか?
はい、そうですね。まとめた方が見やすくなりますね。
「した方がいいですか」を使う時
上の会話を参考にビジネスシーンで「した方がいいですか」を使う時についてみていきましょう。主に以下のような時に使います。
提案したい時
提案したい時:何かしらの行動や方針を提案している時になります。
上の会話では、先輩に「もう少し簡潔にまとめた方がいいですか」とまとめることを提案しています。
例文:
・明日の会議は、夕方にやった方がいいですか。
・この資料は、もう少し修正した方がいいですか。
指示を仰ぎたい・アドバイスを求める時
指示を仰ぎたい時:上司や先輩から指示を仰ぎたい場合に使用します。上の会話では、先輩に「もう少し簡潔にまとめた方がいいですか」と指示やアドバイスをお願いしています。
例文:
・資料は、早めに提出した方がいいですか。
・明日のミーティングは、もう少し人数を増やした方がいいですか。
確認をしたい時
確認をしたい時:何かを指示されたり、頼まれたりした時、その内容が本当に正しいかどうかを確認したい時にも、「した方がいいですか」という表現が使えます。
意味合いとしては、「本当に~した方がいいのか、あなたの意見も聞かせてください」という確認の意味合いになります。
例文:
・資料は、早めに提出した方がいいですか。
・明日のミーティングは、もう少し人数を増やした方がいいですか。
「した方がいいですか」は、相手との協調性を重視し、より良い結果を生み出すための表現ですが、相手に委ねるニュアンスがあります。
「した方がいいですか」を使う時の注意点
「した方がいいですか」には、相手に判断を委ねた意味合いもあるため、「した方がいいですか」を使う時の注意点についてみていきましょう。
1)自分の意見を伝える:「した方がいいですか」だけを使うよりも、自分の意見も合わせて伝えることで、相手に判断材料を提供することができます。
・〇〇の方が良いと思うのですが、いかがでしょうか。
・〇〇の方が効率が良いと思いますが、いかがでしょうか。
・AとBの方法がありますが、どちらの方がご都合が良いですか。
2)丁寧な言葉遣い:「した方がいいですか」を使う時、目上の人や相手に応じて丁寧な言い方を使いましょう。
・~した方がよろしいのではないでしょうか。
・恐れ入りますが、~した方がよろしいでしょうか。
・~した方がいいと思いますけど、いかがでしょうか。
・もしよろしければ、~した方が良いかとに思います。
3)曖昧な表現を控える:相手に判断を委ねるニュアンスが強くならないために、曖昧な表現は控え、具体的な選択肢を提示するようにしましょう。
・明日の会議は、10時からと14時からのどちらがいいですか。
・資料は、メールで送るか、郵送で送るかどちらかご希望をお聞かせください。
そのほかには、相手の状況や立場を考慮したり、過度に使用しないことです。使い方によっては相手に負担をかけてしまうこともあります。
「した方がいいですか」の言い換え
「した方がいいですか」は、状況によって様々な言い換え表現が可能です。相手を配慮した表現を意識してみましょう。
「した方がいいですか」より丁寧な表現
「した方がいいですか」よりも丁寧で、相手への配慮を示すことができます。
・差し支えなければ、ご意見を頂戴できますでしょうか。
・恐れ入りますが、~させていただいてもよろしいでしょうか。
・よろしければ~させていただきたいのですが、いかがでしょうか。
【社内での会話】
この資料をまとめる際、〇〇の項目を追加した方が良いと考えておりますが、ご意見をいただけますでしょうか。
はい、そうですね。追加した方がわかりやすくなりますね。
提案や意見を求める表現
提案や意見を求める表現について、「した方がいい」というよりも、提案の意図を明確に伝え、相手に行動を促すことができます。
・~の方が望ましいと考えられますが、いかがでしょうか。
・もしよろしければ、~についてご提案をいただけますでしょうか。
・~の方が適切と思われますが、ご意見をいただけますでしょうか。
・~をした方が良いと考えておりますが、ご意見をいただけますでしょうか。
【取引先との会話】取引先から提案を受け、懸念点があることを伝えたい場面です。
大変素晴らしい提案だと感じておりますが、〇〇について懸念点がございます。〇〇を考慮した上で、より良い提案を検討させていただくことは可能でしょうか。
貴重なご意見をありがとうございます。
アドバイスを求める表現
「した方がいい」よりも、いずれも相手への敬意を払い、謙虚な姿勢でアドバイスを求める表現です。
・ご助言をいただけますでしょうか。
・お教えいただけますでしょうか。
・お考えをお聞かせいただけますか。
例文:このプロジェクトを進めるにあたって、ご助言をいただけますでしょうか。
確認をする時の表現
確認をする時の表現を使うことで「した方がいい」を使うよりも、事実や状況を明確にすることができる表現です。
・よろしいでしょうか。
・念のため確認させてください。
例文:念のため確認させてください。会議の日程は来週の水曜日で間違いないでしょうか。
「した方がいいですか」は、相手との関係性や状況によって使い分けることが大切です。
まとめ
「した方がいいですか」は、相手に提案をしながら、同時に相手の意見も尊重する、丁寧な表現ですが状況や目的に合わせて適切な表現を使い分けることが重要です。上記の例を参考に、相手に配慮しつつ、自分の意見を効果的に伝えられるようになれたら良いですね。