「あの案件、良いと思うんだけど、もっと相手にうまく言葉で伝えたいな…」そんな風に感じたことはありませんか? ビジネスシーンでは、単に「良いと思います」だけでは、あなたの考えが十分に伝わらないことも。この記事では「良いと思います」の敬語表現、ビジネスシーンでの使い方を例文と共に詳しく解説します。相手にあなたの意見がしっかりと伝わるような、言葉の選び方や表現方法をマスターしましょう。
「良いと思います」は賛成する時に使うけど、目上の人に使うと上から目線な気がして使っていません。
そうですね。「良いと思います」を丁寧に言い換えたり、「思います」の謙譲語「存じます」を使うと良いですよ。
「良いと思います」は、相手に賛同していることを伝える言葉です。しかし、ビジネスシーンでは、より丁寧で説得力のある表現が求められます。単に「良い」だけでなく、具体的にどこがどのように良いのか、なぜそう考えるのかを伝えることで、あなたの意見がより相手に伝わりやすくなります。
「良いと思います」の意味
「良いと思います」は「良い」に「思う」の丁寧語「ます」がついた敬語になります。「良いと思います」の意味は、相手の発言や提案に対して、自分が賛成であることを伝える丁寧な表現です。
「良いと思います」の基本的な使い方と例文
「良いと思います」は、相手に自分の意見を伝える際に、賛成や同意を表す基本的な敬語表現です。「賛成です」とストレートに言う代わりに、「良いと思います」と言うことで、より柔らかく、相手に配慮することができます。
【相手の提案や意見に賛成する場合】
・この案、良いと思います。
・その考え方は、良いと思います。
【自分の意見として述べたい場合】
・個人的には、前者の方が良いと思います。
・この件については、もう少し時間をかけて検討する方が良いと思います。
「良いと思います」に自分の意見を添える
「良いと思います」を使う時に、具体的な理由や意見を付け加えることで、相手に真意が伝わりやすくなります。
「良いと思います」だけでは、自分の意見がないように感じられることもあります。
・私個人としては、この案の方が良いと思います。
・〇〇の機能があれば、もっと使い勝手が良いと思います。
・私は、こちらの方がデザインがシンプルで使いやすいと思います。
・とても良い案だと思います。私からもいくつか提案させていただければ幸いです。
「良いと思います」を使う時に曖昧な表現を控える
「良いと思います」は丁寧な敬語表現ですが、使い方によっては相手に誤解を与えたり、自分の意見が伝わらないことがあります。
【社内での会話】
君はこの企画案についてどう思う?
はい、良いと思います。
はい、良いと思います…?(具体的にどこが良いと思っているのか…)
「良いと思います」を曖昧な感じで使うと、相手に誤解が生じたり、きちんと考えているのかと思われてしまうことがあります。
・「まあまあ良いと思います」を言い換えると→「全体的に素晴らしいのですが、○○の部分がもう少し改善されると、より良いのではないかと考えました」
・「良いと思います」を言い換えると → 「〇〇という点が特に良いかと存じます。ぜひ採用を検討していただきたく思います」
「良いと思います」は良い表現なのですが…目上の人に対しては、より丁寧な表現を選ぶことで敬意を示すことができますよ♡
「良いと思います」をより丁寧にするポイント
目上の人に対しては、より丁寧な表現を選ぶことで敬意を示すことができます。「良いと思います」を丁寧にするポイントをみていきましょう。
謙譲語を使う
「思います」の謙譲語は「存じます」です。謙譲語を使うことで、自分の意見を控えめに述べ、相手への敬意を示すことができます。
1)「~と存じます」: 自分の考えを控えめに述べる。
例文:先輩の提案は、大変素晴らしいものと存じます。
2)「~かと存じます」:推測を述べる。
例文:ご意見は、もっともかと存じます。
3)「~と思っております」: 自分の考えを謙遜して述べる
例文:おっしゃる通り、その方法が最適だと私も思っております。
相手の意見を尊重する言葉を入れる
「相手の意見を尊重する言葉を使う」とは、単に「良いと思います」と言うだけでなく、相手の考えを理解し、認めていることを相手に伝えるということです。
・ご意見は、大変ごもっともです。(相手の意見を認める)
・〇〇様のご意見に、深く共感いたします。(相手の意見に共感する)
「良いと思います」を使う時の注意点
「良いと思います」は、相手に賛同の意を示す表現ですが、下記の3つの点に注意することが大切です。
「良いと思います」の使い方を参照しながら、読むとわかりやすいです♡
1)具体的に良い点を伝える
「〇〇という点が特に素晴らしい」など、具体的に理由を説明することをおすすめします。
例文:このデザイン、シンプルで洗練されていて、多くの人に受け入れられると思います。
2)自分の意見を明確にする
どのような点が賛成点なのか懸念されるのかを正直に明確に伝えてみましょう。
例文:この企画、良いと思います。ただ、コスト面が少し心配です。
3)相手にあわせた丁寧な言葉を使う
相手との関係性や状況に応じて、適切な敬語や丁寧な言葉遣いをしましょう。
3)「相手にあわせた丁寧な言葉を使う」について詳しくみていきましょう♡
「良いと思います」の丁寧な言い換え表現
状況に合わせて「良いと思います」を言い換えることで、より相手に寄り添い、適切な気持ちを表現することができます。いずれも丁寧な敬語表現のため、ビジネスシーンや目上の人との会話に適しています。
言い換え表現を使う時は、「効果的に使うポイント」とあわせて使ってみましょう♡
肯定的な表現
「賛成です」
意味:相手の意見や提案に同意すること。
例文:先輩の意見に賛成です。もっと議論を深めていきましょう。
「適切だと思います」
意味:状況や条件に合っていて、問題ない、妥当であると考えている。
例文:問題を解決するために、この方法は適切だと思います。
「素晴らしいと思います」
意味:非常に優れていて、とても良いことを意味します。
例文:アイデアは素晴らしいと思います。
「ご意見に同感です」
意味:相手の意見に賛成し、同じように感じていることを意味します。
例文:ご提案の内容でよろしいと思います。
相手への敬意や感謝を伝える表現
「感銘を受けました」
意味:相手の行動や考えに感動したことを伝えるという意味です。
例文:上司の意見に、説得力があり大変感銘を受けました。
「大変素晴らしいです」
意味:相手の成果や能力を褒めることで、「大変」をつけるとより丁寧な表現になります。
例文:資料は大変見やすく分かりやすかったです。説得力もあり、素晴らしいですね。
「素晴らしいアイデアですね」
意味:相手のアイデアを褒めることです。
例文:先輩のアイデアは、とても素晴らしいですね。ぜひ実現に向けて私も協力させていただきたいです。
「貴重なお話をありがとうございます」
意味:貴重な情報を共有してくれたことに感謝の気持ちを伝えるという意味です。
例文:貴重なお話をいただき、誠にありがとうございました。今後の事業に活かしていきます。
「ご指摘の通りでございます」
意味:相手の指摘に感謝の気持ちを伝えることです。
例文:ご指摘の通りでございます。早速改善に努めます。
「おっしゃる通りかと存じます」
意味:自分の意見も一致していることを伝えることです。
例文:先輩のおっしゃる通りかと存じます。
より具体的な評価を伝える表現
「優れていると思います」
意味:他の選択肢と比べて優れていることを伝える。
例文:〇〇さんの提案は、他の提案と比べて、より効率的な点が優れています。
「最適な選択だと思います」
意味:状況や条件に最適な選択であることを伝える表現です。
例文:〇〇さんの経験と熱意を考えると、最適な選択だと思います。
「自信を持って取り組めます」
意味:成功できる可能性が高いことを伝える表現です。
例文:〇〇さんの経験とスキルならば、今度の社内試験は自信を持って取り組めると思います。
まとめ
「良いと思います」は、相手に賛同を示す基本的な表現ですが、より丁寧で心のこもったコミュニケーションを目指すのであれば、状況や相手に合わせて表現を工夫することが重要です。具体的に理由や意見を添えたり、「良いと思います」の謙譲語を用いたりすることで、相手への敬意を示し、より深い理解を得ることができます。そのためには「相手に響く言葉選び」を意識することが大切です。