「ください」と「下さい」、一見同じように見えますが、実は使い分けが必要な言葉です。特に、ビジネスシーンでは正しい使い方をすることが重要です。この記事では、「ください」と「下さい」の違いと、それぞれの正しい使い分けを例文付きでわかりやすく解説します。
メールを書く時、「お送りください」と「お送り下さい」どちらを使えばいいのか迷います。
そうですね。どちらも丁寧な表現ですが、実は少し違いがあるんです。この場合は一般的には、「お送りください」になります。
「ください」の意味
「ください」は、補助動詞のためひらがな表記になります。
・お願いする場面で相手に敬意を示す補助の言葉として使います。
・補助動詞とは、前の動詞とセットで使われることが多く、補助的な役割になります。
「ください」は、補助動詞のためひらがな表記です♡
「下さい」の意味
「下さい」漢字表記は、「くれ」という請求や要求の意味合いの尊敬語
・請求や要求をする場面で使います。
・「くれ」は、相手に何かをもらうことを意味する動詞です。「ください」は、その「くれ」を尊敬語にしたものです。つまり、「ください」を使うことで、相手に丁寧にお願いしたり、要求したりすることができます。
「ください」の使い方と例文
「ください」は、お願いする場面で補助動詞として使います。
・弊社の新商品を、ぜひご検討ください。
・明日までに資料作成、頑張ってください。
・工事中のため、通行にはご注意ください。
・営業時間外のお問い合わせはご遠慮ください。
・資料を添付しておりますので、ご確認ください。
【お客様との会話】
会議室のご予約ありがとうございます。ご自由にこちらの会議室をお使いください。
どうもありがとうございます。
「お使いください」が適切に使えていますね♡
「下さい」の使い方と例文
「下さい」は、「くれ」という請求や要求の意味合いの尊敬語です。名詞と一緒に使うことが多いです。
・アドバイスを下さい。
・明日の資料を下さい。
・もう少し考える時間を下さい。
【社内での会話】
申し訳ありません。もう少し考える時間を下さい。
わかりました。
「もう少し考える時間を下さい」が適切に使えていますね♡
「ください」を使う時の注意点
「ください」は丁寧な表現ですが、少し命令調に聞こえてしまいます。
そのため、相手によっては命令口調と捉えられてしまう可能性があります。
特に目上の人や丁寧な言葉遣いを求められる場面では、言い換えてみましょう。
1)「いただけますでしょうか」「いただけますと幸いです」
などの丁寧な表現を使うと良いでしょう。
・資料をご確認いただけますと幸いです。
・ご意見があれば、ぜひお聞かせいただけますでしょうか。
2)「お・ご〜ください」
「お〜ください」、「ご〜ください」で、相手に対して使う尊敬の敬語表現になります。
「お」「ご」は、相手の動作のため、尊敬語。「ください」も尊敬語です。
・ご不明な点がございましたら、お気軽にご質問ください。
・契約内容について、ご不明な点があれば、ご質問ください。
・以前の製品よりも使いやすい仕様です。ぜひお使いください。
今後の企画に役立てるために、こちらのデータをご使用ください。
まとめ
「ください」と「下さい」の使い分け、違いについてみてきました。「ください」と「下さい」はビジネスシーンでよく使う表現です。参考にしてみてください。