「お気をつけてお越しください」は、自分のところへ来る際に、安全に来るようにという願いを込めて使う表現です。ビジネスシーン、日常会話でもよく使いますが二重敬語なのでしょうか?本記事では、「お気をつけてお越しください」の意味や使い方、言い換え表現を例文とともに詳しく解説します。
「お気をつけてお越しください」ってどんな時に使いますか?
目上の人や敬意を払う場面で使います。例えば「お足元が悪い中、お気を付けてお越しくださいませ」のように使います。
「お気をつけてお越しください」の意味
「お気をつけてお越しください」は、相手が自分の場所へ移動してくる際に、安全に来るようにという願いを込めて使う表現です。
「お気をつけて」の「お」は、相手のことになるため、尊敬語になります。
「お越し」は「来る」の尊敬語「お越しになる」
「ください」は、「くれる」の尊敬語で命令形です。
単に「無事に来てください」というだけではなく、相手を思いやる気持ちが伝わる丁寧な表現です。
「お気をつけてお越しください」は二重敬語?
「お気をつけてお越しください」は二重敬語ではありません。
二重敬語とは、1つの言葉に同じ種類の敬語を2回重ねて使うことです。よく使われる二重敬語の例を下に挙げています。
【二重敬語の例】
・お伺いいたします
・ご覧になられました
・お見えになられました
・お帰りになられました
・お待ち申し上げております
ほかには、
「お伺いする」:謙譲語+謙譲語
「お伺いしたいです」:謙譲語+謙譲語
「伺わせていただきます」も謙譲語+謙譲語になり二重敬語となります。
「お気をつけてお越しください」の使い方と例文
「お気をつけてお越しください」は、丁寧な表現のためビジネスシーンや目上の人に対して使います。以下のような場合に使われます。
・取引先やお客様を招く際
・イベントやセミナーで参加者を招く際
・お天気が悪いので、お足元が悪い中お気をつけてお越しください。
・わざわざお越しいただきありがとうございます。お気をつけてお越しください。
・遠方からお越しいただき、ありがとうございます。お気をつけてお越しくださいませ。
【取引先の人との会話】
明日は雪が降るようですので、道が滑りやすかと思います。お足元が悪い中、どうぞお気を付けてお越しくださいませ。
お気遣いいただきまして、ありがとうございます。
「どうぞお気を付けてお越しくださいませ」が適切に使えていますね。「どうぞ」を使うことでより丁寧になります♡
上の会話をみてみましょう。
「お足元が悪い中」:天候や路面状況などの悪条件を考慮した、より丁寧な気遣いを伝えることができます。
「お気をつけてお越しください」 は、相手が自分の場所へ移動してくる際に、安全に来るようにという願いを込めて使う表現です。
「くださいませ」 を付けることで、より丁寧な印象になります。
「お気をつけてお越しください」の「ください」は、丁寧ですが命令調になります。敬語表現もみていきましょう。
「お気をつけてお越しください」は、相手を思いやる言葉だけど。より丁寧な言い方もあるんですね。
「お気をつけてお越しください」の敬語表現・丁寧な表現
「お気をつけてお越しください」の丁寧な敬語表現の意味、使い方の特徴、例文を紹介します。状況や相手との関係性によって使い分けてみましょう。
目上の人や上司、ビジネスシーンで敬語表現を使ってみましょう♡
「お越しくださいませ」
意味:「お越しください」の「ください」が命令されているように感じることもあるため、「ませ」がつくことで、優しい・やわらかい表現になります。
例文:こちらへは、お気をつけてお越しくださいませ。
「~ませ」は女性が使う表現とされていましたが、現在では隔たり(へだたり)なく使われています。
「ご来訪いただけますと幸いです」
「ご来訪いただけますと幸いです」の読み方は、ごらいほういただけますとさいわいです。
使い方:自分のところへ来てほしいというお願いを伝える際の丁寧な敬語表現です。「幸いです」は、ありがたいことですという意味です。
例文:〇〇の件につきまして、ご来訪いただけますと幸いです。
「いらっしゃってください」
意味:「来る」の尊敬語のため丁寧な表現です。「いらっしゃってください」の略語が「いらしてください」になります。
例文:もし、ご都合がよろしければ、〇〇までいらっしゃってください。
「お立ち寄りくださいませ」
意味:「お越しください」や「いらしてください」と比べると、「お立ち寄りくださいませ」は、お越しいただければ幸いです」という意味合いになります。
「もしよろしければお立ち寄りください」という意味合いがあり、相手を尊重した気持ちが伝わります♡
例文:お時間があれば、ぜひお立ち寄りくださいませ。
「お待ち申し上げております」との違い
「お待ち申し上げております」は、自分が待っていることを伝える丁寧な表現ですが、相手がこちらへ来ることを待っていると伝えているだけで、無事を願う意味は含まれない表現です。
「お待ち申し上げております」は二重敬語ですが、一般的に使われている表現のため使用しても良いとされています。
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まとめ
「お気をつけてお越しください」は、二重敬語ではなく、相手への気遣いを込めた丁寧な表現です。この記事が、皆様の「お気をつけてお越しください」の使い方の参考になれば幸いです。