「ともすると」という言葉を聞いたことはありますか?「場合によっては」や「もしかしたら」といった意味を持つ言葉ですが、日常会話ではあまり使わないかもしれません。この記事では、「ともすると」の意味や使い方、ビジネスシーンでの使い方のコツについて、例文とともに詳しく解説します。ぜひ、あなたの言葉選びの参考にしてください。
「ともすると」って使ったことがないです…
何かをする時に、注意しないと悪い方向に行ってしまう可能性があるってことを表す言葉です。例えば「新しいパソコンの設定は複雑で、ともすると操作を誤ってしまう」のように使いますよ。パソコンの設定って難しいから、ちょっと気を抜くと間違えて操作しちゃうかもしれないってこと♡
「ともすると」の意味
「ともすると」は、ある事柄が「場合によっては」「もしかしたら」というように、ある特定の結果になりやすいことを示し、良くない結果になる可能性を予測する言葉です。
意味合い:「場合によっては」「もしかしたら」「〜しがちです」
「ともすると」の使い方と例文
「ともすると」の基本的な使い方です。
「~ともすると、…」という形で、前の文の内容に対して、結果や状況、状態を述べます。
前の文の内容が原因となり、後ろの文の内容が起こりやすいという因果関係になります。
・疲れていると、ともするとミスをしてしまう。
・この道は暗いので、夜一人で歩くと、ともすると危ない。
・忙しい日々を送っていると、ともすると健康を損ないがちになります。
「ともすると」は「ともすれば」は、ほぼ同じ意味
「ともすると」と「ともすれば」は、どちらも「放っておくとある状態になりやすい」という状況を表す言葉で、ほぼ同じ意味で使われますが、少しニュアンスの違いがあります。
「ともすれば」の特徴
・古くから使われている言葉で、「竹取物語」などにも使われ、大和言葉になります。
・「もし〜ならば」の仮定的なニュアンスで、悪くなりがちな状況連想させやすい言葉です。
・一方、「ともすると」は現代語で、日常会話でもよく使われます。
「ともすれば」の例文
・仕事に集中しすぎて、ともすれば健康を害しがちだ。
・会議はともすれば長引いてしまうので、時間配分をしっかりしたい。
「ともすると」の使い方、なんとなくわかってきました!
ビジネスシーンでの「ともすると」の使い方や例文をみていきましょう♡
「ともすると」ビジネスシーンでの使い方・例文
「ともすると」は、ビジネスシーンでもよく使われる言葉です。例えば、リスクを説明する際や、注意を促す際に効果的に使うことができます。
・人員不足が続くと、ともすると、納期遅延に繋がりかねません。
・専門用語を多用すると、ともすると相手が理解できないことがあります。
・このタスクは、ともすると他の業務に影響を与えてしまう恐れがあります。
・新しいシステムを導入すると、ともすると予期せぬトラブルが発生する可能性があります。
↑上の「ともすると」の例文は、残念な結果になることを連想させる使い方で、使い方としては正しいのですが、ビジネスシーンでは単に悪い結果を予測するだけでなく、具体的な対策や解決策を提示することで、より建設的なコミュニケーションにつながります。
使い方のポイントとして、1)注意喚起と解決策の提示、2)ポジティブな言葉と組み合わせること、です。
1)注意喚起と解決策の提示
例文:人員不足が続くと、ともすると、納期遅延に繋がりかねません。そのため、人員の増強や工程の見直しを検討すべきです。
2)ポジティブな言葉と組み合わせる
例文:新しい業務は、最初は戸惑うかもしれませんが、ともすると失敗してしまうかもしれません。しかし、積極的に学び、経験を積むことで、大きく成長できるチャンスです。
↑この使い方の「ともすると」は、少し難しいですが、建設的な表現になりますよ♡
「ともすると」の言い換え・類語
「ともすると」の言い換えです。状況や相手との関係性によって使い分けましょう。使い方と例文を挙げています。
「ややもすると」
使い方:「ともすると」よりも少し程度が強く、ある状態になる可能性が高いことを強調する表現です。
例文:集中力が途絶えがちで、ややもするとミスをしてしまう。
「もしかすると」
使い方:あることが起こる可能性があることを、確信が持てない状態で推測する時に使う表現です。
例文:もしかすると、雨が降るかもしれないので、傘を持っていったほうがいいよ。
「ひょっとすると」
使い方:「もしかすると」 とほぼ同じ意味ですが、「ひょっとすると」の方が、より偶然性を強調するニュアンスがあります。
例文:ひょっとすると、宝くじが当たるかもしれない。
まとめ
「ともすると」は、ある状況や状態が、放っておくと良くない方向に進んでしまう可能性があることを示す言葉です。ビジネスシーンにおいて、リスクや問題点を指摘し、注意を促す上で非常に有効な言葉です。しかし、単に悪い結果を予測するだけでなく、具体的な対策や解決策を提示することで、より建設的なコミュニケーションにつながります。