新年を迎え、最も寒い時期に送る寒中見舞い。「メールで送ってもいいの?」「上司にはどんな言葉を選べば良いの?」「失礼のない書き方は?」と悩む方も多いはず。この記事では、ビジネスで使える寒中見舞いの書き方を解説します。例文はもちろん、メールの件名、時候の挨拶、締めの言葉、送る時期も解説。寒中見舞いの書き方に迷ったら、ぜひ参考にしてください。
寒中見舞いとは?
寒中見舞いとは、一年で最も寒さの厳しい時期に、相手の健康を気遣い、日頃の感謝の気持ちや近況を伝えるための季節の挨拶状です。もともとは、雪深い地域などで、厳しい寒さの中でお互いの安否を気遣う風習から始まったと言われています。ビジネスシーンはもとより、親しい方への個人的な便りとしても用いられます。
寒中見舞いの役割
寒中見舞いは、寒い時期に相手の健康を気遣う挨拶状として広く用いられますが、特に以下のような場合に役立ちます。
寒中見舞いは、いろんな役割をします♡
年始の挨拶が遅れた場合: 年賀状の準備が間に合わなかったり、松の内を過ぎてしまったりした場合に、年始の挨拶として寒中見舞いを送ります。
相手が喪中の場合: 喪中の方へ年賀状を送ることは失礼にあたるため、代わりに寒中見舞いを送って年始の挨拶とします。お祝いの言葉は避け、相手を気遣う言葉を選びます。
自分が喪中の場合:喪中のため年賀状を出さなかった代わりに、寒中見舞いを送ることで、新年の挨拶を欠いたことのお詫びを兼ねて寒中見舞いを送ります。
喪中と知らずに年賀状を送ってしまった場合: 年賀状を送った後に相手が喪中であったことを知った場合、お詫びを兼ねて寒中見舞いを送ります。
寒中見舞いを送る方法
寒中見舞いを送る方法は、はがき、メール、LINEなどになります。それぞれの特徴を理解し、相手との関係性や状況に合わせて最適な方法を選ぶことが大切です。
「寒中見舞い」は、メールで送っても良いのですが、相手との関係性を考えて送りましょう♡
はがき
最も丁寧な方法で、改まった相手や目上の方に適しています。手書きでメッセージを添えれば、より気持ちが伝わります。句読点や敬語など、基本的なマナーを守りましょう。
メール
はがきよりも手軽に送ることができ、ある程度フォーマルな場面でも使用できます。件名に「寒中見舞い」と明記しましょう。相手によってはメールでの挨拶を失礼と感じる場合もあるため、相手との関係性を考慮しましょう。
LINE
手軽に送ることができ、親しい間柄であれば問題ありませんが、ビジネスシーンや目上の人への使用は避けた方が良いでしょう。
寒中見舞いを送る時期
一般的に「松の内」が明けてから「立春」の前日までとされています。
「松の内」:1月7日まで地域によっては1月15日まで
「立春」:2月4日
立春を過ぎてしまった場合は、「余寒見舞い(よかんみまい)」として送ることができます。余寒見舞いを送る時期は、立春(2月4日頃)から2月末頃までが目安ですが、地域によっては3月上旬まで送ることもあります。
寒中見舞いの書き方
寒中見舞いの書き方は1)〜5)の順番になります。
1)時候の挨拶
・「寒中お見舞い申し上げます」が基本の書き出しです。
・年賀状の返信として送る場合は、「ご丁寧な年賀状をいただき、ありがとうございました」
2)相手への感謝の言葉や気遣う言葉
・「皆様お変わりなくお過ごしでしょうか」「その後いかがお過ごしでしょうか」など気遣う言葉を述べます。
・喪中の方へ送る場合は、お祝いの言葉は避けます。
3)自分の近況報告
・「おかげさまで家族一同元気に過ごしております」「昨年は大変お世話になりました」など簡単に近況を報告します。
4)締びの挨拶(相手の今後の活躍を祈る言葉)
「くれぐれもご自愛ください」「益々のご活躍をお祈り申し上げます」など相手の健康や今後の活躍を祈る言葉で締めくくります。
5)日付
「令和○年○月」と記載します。具体的な日付までは書かないのが一般的です。
「寒中見舞い」の例文をみていきましょう♡
寒中見舞いの例文
寒中見舞いの例文です。ビジネスシーンやお世話になっている方、目上の人へ送る丁寧な例文をご紹介します。メールやはがきで送る際にご活用ください。
寒中見舞いは送る相手や状況によって書き方が異なります。以下に様々な例文をご紹介しますので、参考にしてみてください♡
基本的な「寒中見舞い」の例文
年始のご挨拶の後におくる、基本的な寒中見舞いの例文です。
1)寒中お見舞い申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
厳しい寒さが続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
本年も一層のお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。
2)寒中お見舞い申し上げます
寒さ厳しき折、皆様いかがお過ごしでしょうか。
昨年は大変お世話になりました。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。
年始の挨拶が遅れた場合「寒中見舞い」の例文
遅れた理由を伝えることで、相手に失礼のないように配慮しましょう。
1)寒中お見舞い申し上げます
新年のご挨拶が遅れまして大変申し訳ございません。
寒さ厳しき折、皆様いかがお過ごしでしょうか。
おかげさまで、私は元気に過ごしております。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
2)寒中お見舞い申し上げます
ご丁寧な年賀状をいただき、ありがとうございました。
年始のご挨拶が遅れまして大変申し訳ございません。
皆様お健やかにお過ごしのご様子、何よりと存じます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
3)寒中お見舞い申し上げます
新年のご挨拶が遅れましたこと、大変失礼いたしました。
今年の寒さは一段と厳しいですが、おかげさまで元気に過ごせております。
本年も変わらぬお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
喪中の方に送る寒中見舞いの例文
寒中お見舞い申し上げます
年始のご挨拶は○○様ご逝去のことと存じ、
遠慮させていただきましたが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
生前、○○様には大変お世話になり、感謝の念に堪えません。
寒さも厳しき折、皆様どうかお身体を大切にされますよう、心よりお祈り申し上げます。
喪中のため年賀状を出さず、寒中見舞いとして新年のご挨拶をする例文
寒中お見舞い申し上げます
ご丁寧な年賀状をいただき、ありがとうございました。
昨年○○(続柄)が他界いたしましたため、年末年始のご挨拶を控えさせていただいておりました。
ご挨拶が遅くなりましたこと、お詫び申し上げます。
皆様には穏やかな新年をお迎えのことと存じます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
まとめ
寒中見舞いの書き方は、少し複雑な部分もあります。上記のポイントを押さえ、例文を参考にしながら、心を込めて書けば、相手に気持ちが伝わる温かい挨拶状になります。相手を気遣う気持ちを大切にすることが何より大切です。