「2月の時候の挨拶で悩んでいませんか？」「雨水の候」という言葉は、冬の寒さが和らぎ、春の息吹が感じられる今の時期にぴったりの美しい言葉です。この記事では、「雨水の候」の意味や使い方を、手紙やメールで使える例文とともにご紹介します。春の挨拶に迷ったら、ぜひ参考にしてみてください。
「雨水の候(うすいのこう)」の意味
「雨水の候」の読み方は、「うすいのこう」と読みます。
「雨水の候」は、二十四節気（太陽の動きをもとに1年を24に分けた、季節を表す区分です）節気の2番目で「立春」の次の時期に使われる時候の挨拶です。
雨水：冬の寒さが和らぎ、雪が雨に変わり、草木が芽吹き始める頃を指します。
時候の挨拶とは、手紙やメールの冒頭などで季節の移ろいを表現する言葉で、相手に季節感を伝えるとともに、丁寧な印象になります。
雨水の候はいつからいつまで？
雨水の時期は、毎年2月19日頃から3月5日頃までです。
雨水の時期には、雛人形を飾るという風習があります。雛人形は、女の子の健やかな成長を願うお祭りのために飾られます。
冬が終わり、雪や氷が解け始め、雨水が大地を潤し始める時期とされています。
「雨水の候」書き出しと結び
「雨水の候」は、手紙や挨拶状、メールなどで使われる時候の挨拶です。手紙や挨拶状の冒頭に「雨水の候」と書き出し、その後に続く文章で相手の安否や健康などを尋ねるのが一般的です。
書き出しと結びの注意点です♡
【注意点】
書き出し、結びに同じようなフレーズを繰り返すことは、単調な印象になるので、同じような言葉の重複は控えましょう。
例えばですが、
書き出し：雨水となり、春の兆しが見え始めましたが、季節の変わり目ですので、くれぐれもご無理なさらないでください。
結び：ご多忙のことと存じますが、どうぞご無理なさらないでください。
↓同じような言葉であり重複しているため、「結び」を言い換えます。
・何かとご多忙のことと存じますが、どうぞご自愛ください。
「雨水の候」基本的な書き出しと結び
【書き出し】
・雨水の候、皆様におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
・雨水となり、日ごとに春めいてまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
・雨水の候を迎え、ようやく寒さも和らいできました。皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
【結び】
・まだまだ寒さが残りますので、どうぞご自愛ください。
・春はもうすぐそこまで来ています。どうぞお体にお気を付けてお過ごしください
「雨水の候」相手の活躍を称える書き出しと結び
【書き出し】
・雨水を迎え、陽光きらめく爽やかな季節となりました。〇〇様におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
【結び】
・〇〇様の今後のご活躍を心より応援しております。
・〇〇様の未来が輝かしいものであることをお祈り申し上げます。
「雨水の候」相手の健康を気遣う書き出しと結び
【書き出し】
・雨水の候、〇〇様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。寒さが和らいできたとはいえ、まだ寒暖の差が激しいですので、どうぞご自愛ください。
・雨水となり、春の兆しが見え始めましたが、〇〇様はいかがお過ごしでしょうか。季節の変わり目ですので、くれぐれもご無理なさらないでください。
【結び】
・〇〇様の健康とご活躍を心よりお祈り申し上げます。
・何かとご多忙のことと存じますが、どうぞご無理なさらないでください。
「雨水の候」季節の移ろいを表現する書き出しと結び
【書き出し】
・雨水の候、春の息吹が感じられる頃となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
・雨水の候、草木が芽吹き始める時節となりました。皆様におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
【結び】
・季節の移ろいを感じながら、心穏やかな日々をお過ごしください。
・春の到来が待ち遠しい今日この頃です。皆様どうぞお健やかにお過ごしください。
「雨水の候」メール文例：ビジネスシーン
ビジネスシーンでは、季節の挨拶を入れることで、メール全体がより丁寧な印象になります。しかし、メールの主な目的は用件を伝えることなので、冒頭の挨拶は簡潔に済ませ、スムーズに本題に移ることが大切です。
従来の書式では「拝啓・敬具」といった丁寧な表現が用いられてきましたが、現代のビジネスシーンでは、より簡潔な表現が好まれる傾向にあります。
1)宛名: 相手の名前と役職を記載します。
2)挨拶: 季節の挨拶や相手の安否を尋ねる言葉などを記載します。
3)本文: 用件を具体的に記載します。
4)結び: 今後の関係性や相手の健康や活躍などを祈る言葉を記載します。
5)署名: 自分の名前、所属などを記載します。
↑メール文の一般的な構成です♡
確認のお願いメール
件名: 〇〇のご確認のお願い
〇〇株式会社 〇〇様
雨水の候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。
平素より格別のご高配を賜り、心より御礼申し上げます。
さて、先日ご依頼いたしました〇〇の件につきまして、ご確認をお願いしたくご連絡いたしました。
お手数をおかけいたしますが、ご査収のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
まだ寒さが残る時節柄、くれぐれもご自愛くださいませ。申し上げます。
何かご不明点等ございましたら、お気軽にお申し付けください。
引き続き、よろしくお願い申し上げます。
△△ △△
お礼メール
件名: 【お礼】〇〇について
〇〇株式会社 〇〇様
雨水の候、貴社ますますご繁栄のこととお喜び申し上げます。
先日はご多忙の中、貴重なお時間をいただき誠にありがとうございました。
おかげさまで〇〇について有益なご意見を伺うことができ、大変参考になりました。
今後とも変わらぬご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
寒さの名残が感じられる季節ですので、どうぞご自愛くださいませ。
△△ △△
ご案内メール
件名：〇〇のご案内
〇〇株式会社 〇〇様
雨水の候、少しずつ春の訪れを感じる季節となりました。
さて、〇〇の件につきまして、以下のとおりご案内申し上げます。
（具体的な内容）
何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
寒暖差の激しい時期ですので、皆様どうぞご自愛ください。
△△ △△
「雨水の候」挨拶文例：プライベート（目上の人向け）
挨拶文では、拝啓と敬具をセットで使用し、その上に相手の名前と自分の名前を記載するのが一般的です。
1)宛名: 相手の名前を記載します。
2)頭語: 拝啓などを記載します。
3)挨拶: 季節の挨拶や相手の安否を尋ねる言葉などを記載します。
4)本文: 用件を具体的に記載します。
5)結語: 敬具などを記載します。
6)署名: 自分の名前、所属などを記載します。
↑挨拶文の一般的な構成です♡
お礼の挨拶
件名：先日はありがとうございました
〇〇様
拝啓
雨水の候、いかがお過ごしでしょうか。
先日はお忙しい中、お時間をいただき誠にありがとうございました。
おかげさまで、〇〇について大変勉強になりました。
また改めてお礼をお伝えしたく、ご連絡させていただきました。
寒さの名残がある時期ですので、くれぐれもご自愛くださいませ。
敬具
△△ △△
近況を報告する挨拶
件名：ご無沙汰しております
〇〇様
拝啓
雨水の候、春の気配が感じられる季節となりました。
ご無沙汰しておりますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
（※具体的な要件を記載）
こちらはおかげさまで元気に過ごしております。
またお会いできる機会を楽しみにしております。
季節の変わり目は体調を崩しやすい時期ですので、どうかご自愛くださいませ。
敬具
△△ △△
まとめ
寒い冬が終わり、暦の上では春となって、少しずつ暖かくなってきた今日この頃です。春の挨拶で「雨水の候」を使い、朝晩の冷え込みが厳しい中、相手を気遣う言葉などを使いましょう。メール文例も参考にしてみてください。
