お仕事で相手に何かを「聞く」場面、ありますよね。「聞く」という言葉、丁寧に使いたいけれど、どんな言葉を選べばいいか迷うこと、ありませんか? 特にビジネスメールでは、相手に失礼なく、かつスマートに情報を尋ねたいものです。この記事では、「聞く」の丁寧な言い換えを、具体的なメール例文と共にご紹介します。
「聞く」の基本的な敬語表現
「聞く」の基本的な敬語表現は、尊敬語と謙譲語の2種類があります。相手や状況によって使い分けることが大切です。
「聞く」の丁寧な言い換え例:
- 伺う(うかがう):相手を敬う謙譲語
- お聞きする:聞くの謙譲語に「お~する」をつけた形
- お尋ねする(おたずねする):尋ねるの謙譲語
- ご質問させていただく:質問することへの許可を丁寧に求める
- 確認させていただく:確認することへの許可を丁寧に求める
- ご教示いただく(ごきょうじいただく):知識や情報を教えてもらうことへの敬意を示す

これらの言い換えと例文を参考に、状況に応じて適切な表現を選んでくださいね♡
「聞く」丁寧な言い換え表現集
お仕事で相手に何かを「聞く」場面、本当に多いですよね。丁寧な言葉遣いは、相手への配慮を示す大切な要素です。特にビジネスメールでは、失礼なく、スムーズに情報を得るために、適切な言い換えを選ぶことが重要になります。
「お尋ねする(おたずねする)」
使い方:「お尋ねする(おたずねする)」は、相手に質問や問い合わせをする時に使います。相手への敬意を示しつつ、何かを知りたい、教えてほしいという気持ちを丁寧に伝えます。ビジネスシーンや目上の人に対して用いるのに適しています。
「お〜する」で謙譲表現になります。

・お尋ねいたしますが、明日のご都合はいかがでしょうか。
・この件の詳細について、改めてお尋ねしてもよろしいでしょうか。
・先日の会議でご提示いただいた資料について、いくつかお尋ねしたい点がございます。
「お聞かせいただく」
使い方:「お聞かせいただく」は、相手が「話す」という行為を、聞き手であるこちら側が謙譲語の「いただく」を使うことで、相手への敬意を示す敬語表現です。ビジネスシーンや目上の人に対して、意見や考え、状況などを話してほしい場合に適しています。
「お〜いただく」で謙譲語表現になります。

・皆様の忌憚のないご意見を、ぜひお聞かせください。(会議、アンケートなど)
・〇〇様のご専門的な見地から、この件についてお聞かせいただけると幸いです。
「ご教示いただく」
使い方:「ご教示いただく」とは、相手に知識や方法などを教えてほしいという願いを、敬意をもって伝える丁寧な敬語表現です。上司や先輩、知識のある方などに対して、指導やアドバイスを仰ぎたい時に用います。

・この書類の作成方法について、改めてご教示いただけますでしょうか?(業務の質問)
・〇〇の件につきまして、何かご教示いただくことはございますでしょうか?(アドバイスの依頼)
「質問させていただく」
使い方:「質問させていただく」とは、ビジネスシーンやフォーマルな場面で、相手に配慮しながら質問したい時に用います。「質問させてください」よりも、より丁寧な印象になります。

・いくつかご質問させていただいてもよろしいでしょうか?(会議、説明会)
・恐れ入りますが、〇〇の件についてご質問させていただきたく存じます。(問い合わせ)
「確認させていただく」
使い方:「確認します」をより丁寧にした表現で、相手に対して敬意を払い、自分の行動について伝える際に使われます。
「させていただく」:「させていただく」は「させてもらう」の謙譲語です。
「ます」:「させていただきます」の「ます」は丁寧語です。

・おっしゃった内容を、もう一度確認させていただきます。
・資料の内容について、後ほど改めて確認させていただきます。
「お聞かせ願えますでしょうか」
使い方:相手に何かを聞いてみたい時、情報や意見などを教えてほしいという気持ちを丁寧に伝える表現です。、「〜でしょうか」という疑問の表現が組み合わさっています。相手に配慮し、柔らかく協力を求める言い方です。目上の人や取引先、ビジネスシーンで丁寧な言葉遣いが求められる時に使います。

・お客様のご希望を詳しくお聞かせ願えますでしょうか。
・この企画に対するご意見をお聞かせ願えますでしょうか。
・この製品の特長について、詳しくお聞かせ願えますでしょうか。
「ご質問する」
使い方:「ご質問」の「ご」は、自分が質問するので謙譲語です。謙譲語の「ご〜する」「お・ご〜する」でも、謙譲表現になります。

・提案書の内容に関して、いくつかご質問する場合がございます。

接頭語の「ご」をつけることで、相手への敬意を示しています。ビジネスシーンやフォーマルな場面で適切に使われます。
「お伺いする」
使い方:「お伺いする」は、本来二重敬語として誤りですが、慣用的に使われているため、許容される場合があります。「伺う」は謙譲語のため、自分の動作が対象になります。そのため「お」伺いの「お」の部分も、謙譲語になります。

・詳細について、改めてお伺いしたく存じます。
・〇〇の件について、お伺いしてもよろしいでしょうか。

↓「お伺いする」が二重敬語になってしまう理由です♡
「聞く」の言い換えと例文:場面別
「聞く」の言い換え・例文を場面別で紹介しています。目上の人やビジネスシーンではより丁寧で状況に合った言い換えを使い、相手に配慮しましょう。
【相手の意見や考えをたずねたい時】
言い換え:ご意見をお聞かせいただけますでしょうか/お考えをお伺いしてもよろしいでしょうか/ご所見をお聞かせください/ご教示いただければ幸いです
使い方のポイント:相手の考えを丁寧にたずねる際は、尊敬語+依頼表現で、柔らかく丁寧な印象にしましょう。

・操作方法について、ご教示いただければと存じます。
・新しい提案について、ご所見を伺ってもよろしいでしょうか。
・今後の進め方について、ご意見をお聞かせいただけますと幸いです。
【面談や打ち合わせの希望を聞きたい時】
言い換え:お時間を頂戴できますでしょうか/お話をお伺いしたく存じます/ご相談させていただければ幸いです/ご都合のよいお時間をいただけますか
使い方のポイント:相手の時間をいただく場面では、謙虚さと配慮を表す表現が重要です。

・ご相談したいことがあり、お時間を頂戴できますでしょうか。
・今後のスケジュールについてお話を伺いたく、ご連絡いたしました。
・今後の進め方について、ご意見をお聞かせいただけますと幸いです。
・ご多用のところ恐縮ですが、ご都合のよいお時間をいただけますと幸いです。
【助言やアドバイスを求めたい時】
言い換え:ご指導いただければ幸いです/アドバイスをいただけますとありがたく存じます/ご意見を参考にさせていただければと思います
使い方のポイント:アドバイスをお願いする場合は、相手の知識や経験を尊重する表現にすると丁寧です。

・新人研修の内容について、ご指導いただければと存じます。
・商品の見直しについて、ご意見を参考にさせていただければと思います。
【サービスや製品に関する感想を聞きたい時】
言い換え:ご感想をお聞かせいただけますと幸いです/率直なご意見をいただけますか/フィードバックをお願いできますでしょうか/ご使用後のご感想をお伺いできればと存じます
使い方のポイント:利用後の感想を聞く時は、率直さを促しつつも、丁寧で押しつけがましくない表現が望ましいです。

・サービスをご利用いただいたご感想をお聞かせいただけますと幸いです。
・今後の改善のため、率直なご意見をいただけますとありがたく存じます。
【ビジネスメール例文集】「聞く」のやわらかく丁寧な伝え方
ビジネスシーンにおいて、「聞く」という言葉をより丁寧に言い換えることで、相手に与える印象が大きく変わります。状況や相手との関係性に合わせて適切な表現を用いることが重要です。

↓ビジネスで使えるメール文例(例文付き)♡
1)相手に都合の良い日時を尋ねる場合:
件名:【〇〇の件】
ご都合の良い日時について 〇〇様 いつもお世話になっております。
株式会社△△の□□です。
さて、先日お話させていただきました〇〇の件につきまして、改めて詳細についてお伺いしたく存じます。つきましては、〇〇様のご都合の良い日時をいくつかお教えいただけますでしょうか。
お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。
2)相手に状況を確認する場合:
件名:【〇〇の件】進捗状況のご確認 〇〇様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
現在進めていただいております〇〇の件について、進捗状況をお伺いできますでしょうか。お忙しいところ大変恐縮ですが、ご状況をお知らせいただけますと幸いです。
何かご不明な点がございましたら、ご遠慮なくお申し付けください。
3)相手に意見や要望を尋ねる場合:
件名:【〇〇の件】ご意見・ご要望のお伺い
〇〇様いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
現在検討しております〇〇の件につきまして、〇〇様のご意見やご要望をお伺いしたく存じます。忌憚のないご意見をいただけますと幸いです。
お忙しいところ恐縮ですが、ご協力いただけますようお願い申し上げます。
4)相手に許可を求める場合:
件名:【〇〇の件】ご確認のお願い
〇〇様いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
〇〇につきまして、〇〇させて頂きたく、事前にご確認させて頂けますでしょうか。
お忙しいところ恐縮ですが、ご検討いただけますようお願い申し上げます。
よろしくお願いいたします。
5)社内での確認(同僚・上司向け):
件名:〇〇の件でご相談です
お疲れさまです。〇〇です。
現在進めております〇〇の対応について、一点確認させていただきたいことがございます。△△の進め方について、〇〇案で進めても問題ないかどうか、ご意見を伺えればと思います。
お手すきの際にご確認いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。
まとめ
ビジネスメールで「聞く」を丁寧に言い換えることで、相手に好印象を与え、スムーズな情報伝達につながります。「確認」「質問」「意見」「相談」など、場面に応じて「確認させていただく」「伺います」「お聞かせください」「ご相談させてください」といった表現を使い分けましょう。具体的な例文を参考に、状況に合った丁寧な言葉遣いを心がけてください。