日本の6月、7月といえば、しっとりとした梅雨の季節。この時期ならではのご挨拶は、ビジネスシーンはもちろん、親しい方へのメッセージや、ちょっとした日常のやり取りでも相手への気遣いを伝える大切な要素です。この記事では、梅雨の時期にぴったりな「書き出し」と「結び」の挨拶文例を、ビジネス・カジュアル・日常のシーン別にご紹介します。雨の季節にも心が和らぐ表現を、すぐに使えるようにまとめました。
梅雨時の時候の挨拶（季節の挨拶）のポイント
梅雨の時期のご挨拶は、ただ天候に触れるだけでなく、相手の健康を気遣う気持ちや、この時期ならではの情景を交えると、より心のこもった印象になります。
1）相手の状況に合わせた表現を選ぶ
- ビジネスシーン: 丁寧語や謙譲語を使い、簡潔にまとめるのが基本です。業務への影響や健康への配慮を示すと良いでしょう。
- カジュアル、日常な場面: 親しい間柄であれば、多少くだけた表現でも問題ありません。相手の状況を具体的に気遣う言葉を入れると、より親密さが増します。
2）時期や情景を表現する言葉を盛り込む
「梅雨」「長雨」「紫陽花」など、梅雨の時期を表す言葉や、雨にまつわる情景を想起させる言葉を効果的に使いましょう。これにより、季節感が伝わり、文章に奥行きが出ます。
3）相手の健康や体調を気遣う一言を添える
梅雨時は気温や湿度の変化が大きく、体調を崩しやすい時期です。相手の健康を気遣う言葉を入れることで、より丁寧で優しいになります。
↓「時候の挨拶」「季節の挨拶」の違いについて解説しています♡
梅雨の時期に使える「書き出し」例文集【シーン別】
梅雨の季節（6月・7月）は自然の恵みを感じる風情ある時期でもあります。ここでは、ビジネスメールで使えるフォーマルな書き出しから、カジュアルな日常メッセージまで、梅雨の季節にぴったりな書き出しの挨拶例文をシーン別にご紹介します。雨の日が続く6月・7月のやり取りにも、相手の心を和ませる一文を添えてみましょう。
ビジネス向け｜6月・7月の梅雨時期に使える書き出し例文
ビジネス文書では、丁寧さと簡潔さを心がけましょう。
・〇〇の候、貴社におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
解説: 最もフォーマルな書き出しです。季節の挨拶（〇〇の候）と、日頃の感謝を伝えます。
・梅雨空の続く毎日ですが、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
解説: 梅雨の情景に触れつつ、相手の繁栄を願う丁寧な表現です。
・長雨が続いておりますが、皆様にはお変わりなくご活躍のことと存じます。
解説: 雨の状況に触れ、相手の健康と活躍を気遣う書き出しです。
・時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。連日、梅雨寒の日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
解説: 梅雨時の気温の変化に触れ、相手を気遣う丁寧な表現です。
カジュアルな場面｜梅雨時の季節感ある書き出し例文
友人や知人など、比較的親しい間柄で使える書き出しです。
・梅雨入りして、雨が続いていますね。〇〇さん（様）はいかがお過ごしですか？
解説: 気軽に話しかけるような、親しみやすい書き出しです。
・連日、傘が手放せない梅雨ですが、お元気でお過ごしでしょうか。
解説: 梅雨の状況に触れつつ、相手の安否を気遣う言葉です。
・紫陽花が美しい季節になりましたね。お変わりなくお過ごしでしょうか。
解説: 梅雨を代表する花である紫陽花に触れることで、風情を感じさせる書き出しです。
・雨の毎日ですが、体調など崩されていませんか？
解説: ストレートに相手の体調を気遣う、優しい表現です。
日常のちょっとした挨拶での書き出し例文
対面での会話や、友人・知人との短いメッセージなど、かしこまりすぎない日常のシーンで使える梅雨の書き出し挨拶をご紹介します。雨の日の気分を和ませたり、相手への気遣いを伝えたりする表現を選びました。
- 梅雨に入って、出勤時大変ですよね。
- 紫陽花がきれいな時期になりましたね。
- 雨模様の毎日ですが、いかがお過ごしですか？
- 梅雨に入り、すっきりしない天気が続きますね。
- 雨で足元が悪いですが、気をつけていらしてくださいね。
- また週末雨みたいですね。残念ですが、今週も頑張りましょう！
- 〇〇さん、お疲れ様です！梅雨寒の日が続いていますが、体調崩されていませんか？
梅雨の時期に使える「結び」例文集【シーン別】
梅雨の季節には、湿気や気温差で体調を崩しやすくなることもあるため、相手の健康や日々の過ごしやすさを気遣う一言が好印象につながります。ここでは、ビジネスメール・カジュアルなやり取り・日常の挨拶など、シーンに応じて使える「結びの挨拶」文例をご紹介します。
特に6月・7月は、雨が続く中でも心を和らげるようなやさしい言葉や、さりげない気配りが好まれます♡
ビジネス向け｜梅雨の「結び」挨拶例文
ビジネス文書の結びは、相手への配慮と今後の良好な関係を願う気持ちを込めます。
・時節柄、くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます。
解説: 相手の健康を気遣う、定番の丁寧な結びの言葉です。
・梅雨の折、ご多忙の毎日と存じますが、くれぐれもご無理なさいませんようご留意ください。
解説: 相手の多忙を気遣い、体調への配慮を促す丁寧な表現です。
・末筆ではございますが、貴社のさらなるご発展を心よりお祈り申し上げます。
解説: 相手の繁栄を願う、丁寧でフォーマルな結びです。
・この梅雨の時期を健やかにお過ごしになりますよう、心よりお祈り申し上げます。
解説: 梅雨の期間を健康に過ごすことを願う、優しい結びの言葉です。
・向暑の折、皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます。今後とも変わらぬご厚情を賜りますようお願い申し上げます。
解説: 梅雨明けの暑さにも触れつつ、今後の関係継続を願う丁寧な結びです。
「向暑の折（こうしょのおり）」とは6月中使うことができます。季節の言葉を使う時期に合わせて変更も可能です♡
カジュアルな場面｜梅雨の「結び」挨拶例文
親しい友人や知人へのメッセージでは、相手への気遣いを具体的に示しましょう。
・長雨が続くので、体調にはくれぐれも気をつけてくださいね。
解説: 相手の体調を具体的に気遣う、親しみやすい結びです。
・雨に紫陽花が映える季節となりました。お元気でお過ごしください。
解説: 季節の風物詩に触れ、情緒的に健康を願う結びです。
・雨のが続く毎日ですが、心晴れやかに過ごせるよう願っています。
解説: 相手の気持ちにも寄り添う、温かい結びです。
・梅雨明けの青空が待ち遠しいですね。またゆっくりお会いできる日を楽しみにしています。
解説: 季節の移り変わりへの期待と、再会を願う結びです。
日常のちょっとした挨拶での書き出し例文
梅雨の時期のちょっとしたご挨拶に使える結びの例文をまとめました。雨の日が続いても、相手の気持ちが少しでも明るくなるような言葉を選んでみましょう。
- どうぞ健やかにお過ごしください。
- 雨の日も、心穏やかにお過ごしいただけますように。
- 梅雨冷えの折、どうぞご無理なさらないでくださいね。
- 雨の多い季節ですが、どうぞご無理なさらないでくださいね。
- この時期ならではの美しい紫陽花（あじさい）に、心癒されますように。
まとめ
6月・7月の梅雨の時期は、相手の体調や気分に気を配る言葉がより大切にされます。ビジネスメールではフォーマルな言い回しの中に季節の一言を添えるだけで、印象がやわらかくなります。一方、プライベートなやり取りでは、少し砕けた言い回しやポジティブな表現を選ぶことで、読んだ人の気持ちも晴れやかになります。この記事で紹介した例文を参考に、梅雨ならではの季節感を言葉にのせていただければ幸いです。
