「よければ」と「よかったら」使い分けってあるのかなと考えたことはありませんか?「よければ」と「よかったら」は、どちらも相手に何かをお願いしたり、許可を求めたりする時に使うカジュアルな表現です。この記事では、「よければ」と「よかったら」の使い分けについて、ビジネスシーンでの丁寧な言い方とともにわかりやすく解説します。
「よければ、スマホのカメラボタン押してください」とお願いしたら、注意を受けたことがあります。お願いする時は、丁寧であることなのですよね。
その時は、「もしよろしければ、スマホのカメラボタンを押していただけませんか」ですね。「よければ」「よかったら」はカジュアルな表現なので、相手との関係性を考えて、丁寧な言葉を使いましょう。
「よければ」と「よかったら」の共通点
「よければ」と「よかったら」の共通する点についてみていきましょう。
「よければ」と「よかったら」は、両者とも「もしよければ」という意味で使います。「よければ」「よかったら」はどちらもカジュアルな言葉のため、ビジネスシーンや目上の人には「よろしければ」を使うようにしましょう。
相手に選択の余地を与えることができる表現(相手に委ねること表現)です。下記の会話をみてみましょう。
【社内での会話】
机にお土産のチョコ置いておいたから、よかったら、食べてね。
ありがとうございます。チョコ大好きなのでうれしいです。
「よかったら」相手に強制の意味を持たず、選択の余地=相手に委ねる(ゆだねる)ことができますね。
「よければ」の意味と例文
「よければ」の意味は、仮定の「れば」を付けた言葉です。そのため、相手に何かをお願いしたり、許可を求めたりする時に使うと、より丁寧な表現になります。
「よかったら」と比較して、よりフォーマルになり、目上の人や上司、ビジネスシーンでのやり取りに適しています。
「よかったら」の意味
「よかったら」の意味は、「よければ」よりもカジュアルな表現です。近しい人に対して、より親しみを込めてお願いしたい時に使います。
「よければ」「よかったら」を使う時
「よければ」「よかったら」を使う、主なシーンは以下です。
使うシーン別で例文をみていきましょう。比較できるよう「よければ」「よかったら」「よろしければ」をの例文を挙げています。
- お願いをする時
- 提案をする時
- 相手に善意を示す時
- 私でよろしければ〜
- クッション言葉として使う時
お願いをする時に使う・例文
相手に何かして欲しい時や、相手に答えるかどうかの選択肢を委ねる(ゆだねる)時に使う表現です。
・よければ、アンケートのご協力おねがいします。
・よかったら、この商品のご意見をお願いします。
・よろしければ、ご提案をお願いいたします。
【社外の人との会話】
先日の講演会について、よろしければご感想を教えていただけませんか?
承知いたしました。後ほど、メールで送らせていただきます。
「よろしければ〜してくれませんか」相手に強制の意味を持たず、委ねる(ゆだねる)質問の仕方ですね。お願いごとをする前につけます♡
提案をする時に使う・例文
相手に意見を提案する時や、具体策を伝える時に使う表現です。
・よければ、一緒にいきませんか。
・よかったら、この商品を試していただければと思います。
・よろしければ、この案を検討していただければと思います。
相手に善意を示す時に使う・例文
厚意的(こういてき)に相手へ意見や提案する時や、具体策を伝える時に使う表現です。
・よければ、メールで送りましょうか?
・よかったら、荷物を運びましょうか?
・もしよろしければ、送らせていただきます。
【社内の人との会話】
わかりやすい資料もメールしておいたので、よければ見てくださいね。
承知いたしました。ご配慮いただきまして、ありがとうございます。
この時の「よければ」は、相手に提案をする時に使います。親切な心遣いがとてもいいですよね♡
「私でよければ〜」「私でよかったら〜」「私でよろしければ〜」例文
「私でよければ〜します」「私でよかったら〜します」「私でよろしければ〜いたします」の使い方です。
善意を持って、自分が快く提案を受ける時に使います。「私でよろしければ」で謙遜し、「〜します」で前向きな姿勢を表現するといいですね。
・お誘いありがとうございます。私でよければ、参加させていただきます。
・私でよかったら、お手伝いします。
・ご依頼ありがとうございます。私でよろしければ、喜んでお引き受けいたします。
【社内での会話】
今日のミーティング、私の代わりに出てもらいたいけど、お願いしてもいいかな?
私でよろしければ、精一杯努めてまいります。
「私でよろしければ」で謙遜をしめし、「〜いたします」で前向きな姿勢を表現ができて、とてもいいですね♡
クッション言葉として使う時・例文
クッション言葉とは、「お願い」や「お断り」などをする時に使い、全体を柔らかい印象にしてくれる言葉です。言いにくいことをストレートに伝えてしまうと、相手は受け入れられなかったり、ショックを受けてしまいます。クッション言葉を使うことで相手に嫌な思いをさせずに用件を伝えることができます。
・もしよければ、ご意見をお聞かせください。
・よかったら、手伝ってもらっていいですか?
・もしよろしければ、もう一度資料をご確認いただければ幸いです。
【社外の人との会話】
もしよろしければ、担当部署宛に送り直していただけませんか。
かしこまりました。早急に送らせていただきます。
「よろしければ」のあとに「お願いごと」が続きます。クッション言葉を使うことで、やんわり依頼ができますね!クッション言葉の大切さや使い方についてよろしければご覧ください♡
「よければ」「よかったら」の言い換え・類語
最後に「よければ」「よかったら」の言い換えについてみていきましょう。状況によっては、より適切な言い換えがあります。それぞれの特徴と例文を詳しくご紹介します。
「もし、よろしければ」
「もし」がつくことで、さらに厚意的で、丁寧な表現になります。
【社内の人との会話】
資料もメールしておいたので、もし、よろしければ見てくださいね。
承知いたしました。どうもありがとうございます。
「もし、よろしければ」「もし」がつくだけで、とても厚意的な表現になりますね。
「差し支えなければ(さしつかえなければ)」
相手に依頼をする時、相手にとって都合が悪くなければと、条件をつけて依頼する丁寧な言葉遣いです。
・差し支えなければ、お名前を伺ってもよろしいでしょうか。
・差し支えなければ、私どもから郵送させていただいてもよろしいでしょうか。
「ご迷惑でなければ」
相手にとって迷惑ではなければと、条件をつけて依頼をする言葉遣いです。
・ご迷惑でなければ、お名前を伺ってもよろしいでしょうか。
・ご迷惑でなければ、私どもからメールでご案内をさせていただいてもよろしいでしょうか。
相手に提案やお願いごとをする時に「よろしければ」の使い方が正しいかな?と迷った時。クッション言葉の「恐れ入りますが」を使ってみましょう。
まとめ
「よければ」「よかったら」は、カジュアルな場面では使いやすい表現ですが、ビジネスシーンでは「よろしければ」やその他の丁寧な表現に言い換えることで、より相手に配慮した印象を与えることができます。状況に合わせて適切な言葉を選ぶようにしましょう。