上司に「頼りにしています」と伝えるのは少し勇気がいりますよね。感謝の気持ちを伝えたいけど、失礼な印象を与えたくないという方もいるでしょう。この記事では、ビジネスシーンで上司や先輩に「頼りにしています」と伝える際の注意点と、より丁寧な言い換え方を、例文とともにご紹介します。
「頼りにしています」の意味
「頼りにしています」は、相手から助けてもらう、相手にお願いする、相手に任せる、相手に期待するという意味を持ち、信頼や感謝の気持ちを伝える言葉です。
「頼りにしています」だと敬意が足らず、失礼に感じる人もいます。そのような場合には、「頼りにしております」に言い換えたほうがよいでしょう。
「頼りにしております」とは 「おります」は「いる」の謙譲語に丁寧語「ます」が付いた表現です。「頼りにしています」よりも丁寧な表現です。
「頼りにしております」の方が丁寧な表現です♡
「頼りにしています」の使い方と例文
「頼りにしています」は、ビジネスシーンでは、相手への信頼を示し、協力を促す際に使う有効な言葉です。
1)相手から助けてもらう時
例えば、難しい仕事を任された時、上司に「頼りにしています」と伝える。
・この案件は、〇〇さんのサポートが不可欠です。頼りにしています。
・なかなか解決策が見つかりません。〇〇さんのご意見を伺えれば幸いです。頼りにしています。
2)相手にお願いする時・任せる時
意味:相手の能力を信じて任せることを明確にすることで、モチベーションを高めることができます。
例文:このプロジェクトは、〇〇さんの協力がなければ成功できません。頼りにしています。
3) 相手に期待する時に使う
例えば、新しい部署に異動になり、上司の厚いサポートを期待していることを伝えたい時とかに使います。
例文:何かご不明な点があれば、〇〇さんにご相談してもよろしいでしょうか?
目上の人、社外の人に対して「頼りにしています」を使うと、上から目線で失礼に感じる場合もあります。そのような時は、より丁寧な表現を使いましょう。
目上の人に「頼りにしています」とは丁寧語だし、失礼にならないかなと?悩みます。
「頼りにしています」は、確かに丁寧な言葉だけど、状況によっては、少し頼りすぎているように聞こえる場合もあります。
じゃあ、どうしたらいいですか?
「いつもご指導いただき感謝しております。おかげさまで、〇〇という成果を出すことができました。」のように、具体的に感謝の気持ちを伝えたり、「〇〇さんのアドバイスは、いつも大変参考になります。」など使えると良いですよ♡
「頼りにしています」を使う時のコツ
「頼りにしています」は相手への信頼を示し、協力を促す際に使う有効な言葉です。ビジネスシーンの場面ごとに使う時のコツをみていきましょう。
相手にお願いする時・任せる時ーー部下や後輩に仕事を任せる場合、「頼りにしています」と伝える
・○○さんの力をぜひ借りたいと思っています。
・○○さんの経験を活かし、この仕事を任せたいと思っています。
【ここでのポイント】
部下や後輩に仕事を任せる場合、「頼りにしています」と伝えることは、部下や後輩のモチベーションアップになります。
相手に期待する時ーー新しい部署に異動になり、上司の厚いサポートを期待していることを伝えたい時
・〇〇さんのご指導の下、新しい部署でも成長していきたいと思っています。
・これまで以上に成長できるように、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします
【ここでのポイント】
・「ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします」や
・「〇〇さんのご指導の下、成長していきたいと思っています」のように、
上司の能力やスキルを評価する言葉や、上司の指導や助言を必要としている言葉を添えた方が、相手も何を必要としているか分かりやすいです。
【社内での会話・上司に「頼りにしています」と伝える時】
次の企画のリーダーを任せたい。
かしこまりました。精一杯頑張ります。ご指導のほど、よろしくお願いいたします。
もちろんです。何か困ったことがあれば、いつでも相談に乗ります。
どうもありがとうございます。頼りにしております。
「頼りにしております」が適切に使えていますね♡
「頼りにしています」のビジネスシーンでの言い換え
「頼りにしています」をより丁寧にした言い換えについてです。ここでの言い換え表現は、目上の人の能力や人柄を評価するのではなく、相手の言動や行動に対して感謝や尊敬の気持ちを伝えることを目的としています。そのため、失礼に感じられるリスクを減らすことができるかと思います。ぜひ使ってみてください。
「頼りにしております」
「頼りにしております」は、相手に信頼や期待を持つ言葉です。「頼りにしております」と言うだけでなく、相手への感謝や尊敬の表現を添えて使うようにしましょう。
「頼りにしています」を使う時も同じく、そうしてみましょう♡
・いつも助けていただいて、ありがとうございます。これからも頼りにしております。
・いつも私のサポートをしてくださりありがとうございます。本当に頼りにしております。
「ご指導を、いつも心強く思っております」
相手から受けた指導や助言を、心から頼もしく感じていることを伝える言葉です。
・いつもご指導をいただき、ありがとうございます。心強く思っております。
・いつも私の仕事にアドバイスをくださりありがとうございます。心強く思っております。
「ご助力に、いつも感謝しております」
相手から受けた助けや協力に、感謝の気持ちを伝える言葉です。「ご助力」は相手の力のことです。
・いつも会議の進行にあたり、ご助力いただき感謝しております。
・商品開発の進行にあたり、ご助力いただき、誠にありがとうございました。
「お力添えを、心よりお願い申し上げます」
相手に依頼する時に使う丁寧な表現です。「お力添え」は、何かをしてもらうことに対する感謝の気持ちを示す言葉。「心より」を使うことで強調されます。
・商品開発のあたり、皆さまのお力添えを、心よりお願い申し上げます。
・プロジェクトを完了することができました。お力添えをいただき、心より感謝申し上げます。
「いつも助けていただいております」
相手に日頃から助けてもらっていることに対して、感謝の気持ちを表す言葉です。ビジネスシーンでは、上司、目上の人、同僚、取引先に対して使います。
・いつも助けていただき、心から感謝しております。
・困った時に、いつも助けていただいております。本当にありがとうございます。
相手への感謝の気持ちを端的に伝えることができる言葉です。
「ご意見は、いつも貴重なものと受け止めております」
相手からいただいた意見を、大切に受け止めていることを伝える言葉です。ビジネスシーンでよく使う言葉です。顧客からの意見や、社員からの提案に対して使います。感謝の言葉と共に使いましょう。
・ご意見をいただきましてありがとうございます。ご意見を真摯に受け止め、今後もより良い関係を築けるよう努めてまいります。
「助かります」
目上の人に対して「助かります」は、労いのニュアンスが含まれるため、やや不遜に受け取られる可能性があります。労いの言葉は、立場が下である人が上の人に向けるには適切ではないためです。親しい人に対して使いましょう。
・明日の会議の進行ですが、同僚の〇〇さんにご協力いただけると助かります。
まとめ
「頼りにしています」は丁寧な表現ですが、相手に合わせて、ほかの言い換えを使ってみましょう。言い換えは、感謝や尊敬の気持ちを伝えることを目的として使います。言い方や相手との関係性に合わせて、適切な表現を使うことで、よりよい関係が築けるといいですね。