相手に心配をかけてしまった時に「ご心配」という表現を使います。この記事では、「ご心配」の使い方や意味、言い換えを詳しく解説します。ビジネスシーンで実際に使える例文も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
「ご心配」は、目上の人に対して使っても良いですか?
基本的に使ってOKです。「ご心配」の「ご」は尊敬語になります。
「ご心配」は、目上の人に心配をかけてしまった時に使う丁寧な表現です。目上の人や取引先への丁寧な言葉遣いなので、使えると良いですね。
「ご心配」の意味
「ご心配」の「ご」は、相手の行動のため尊敬語になります。(相手に対して敬意を表すため)
「心配」は、状況の変化に対して不安や気遣いを感じることを指します。
つまり「ご心配」とは、相手が自分のことや自分の状況を気にかけてくれて、心配してくれていることに対して、感謝の気持ちと敬意を込めた表現です。
「ご心配」の使い方
「ご心配」は、おもに以下の3つの場面で使います。丁寧で敬意を払った表現なので、目上の人、取引先の人に対して使います。
1)相手の心配や気遣いに対して感謝を伝える時
2)相手に心配や迷惑をかけたことを謝罪する時
3)相手の心配を気遣う時
「ご心配」の基本的な使い方♡
相手の心配や気遣いに対して感謝を伝える時
ご心配ありがとうございます。
ご心配いただきありがとうございます。
などを使います。
例えば、以下のような場面で使われます。
・体調を崩した時や怪我をした時
・仕事でトラブルがあった時 に心配してくれた相手に対して使います。
・ご心配ありがとうございます。おかげさまで、体調はすっかり回復しました。
・ご心配いただきありがとうございます。おかげさまで、新しい部署でも頑張っています。
【補足です】
「ご心配ありがとうございます。おかげさまで〇〇です。」にすると使いやすくなります。
関連記事に詳しく書いています。
相手に心配や迷惑をかけたことを謝罪する時
ご心配おかけしました
ご心配をおかけし申し訳ございません
などを使います。
例えば、以下のような場面で使われます。
・ミスをしてしまった時
・体調を崩して休んでしまった時
・相手に心配や不安をかけてしまったと感じた時 などに使います。
・ご注文の商品に不備があり、ご心配をおかけしました。誠に申し訳ございません。
・急遽参加できなくなってしまいました。ご心配をおかけし申し訳ございません。
関連記事に詳しく書いています。
【社内での会話】
体調不良で休んでしまって、ご心配をおかけし申し訳ございません。もうすっかり元気になりました。休んだ分、精一杯努めます。
回復して良かったですね。
相手の心配を気遣う時
〇〇についてご心配かと存じます
〇〇についてご心配のことと存じます
〇〇の部分に相手の心配している内容を入れます。
「存じます」:「思う」の謙譲語のため「思います」よりも丁寧な表現です。
・納期についてご心配かと存じますが、間に合うように進めておりますのでご安心ください。
・大雨の影響で交通機関の乱れが出ていますので、明日の出張について、ご心配のことと存じます。
【社内での会話】
ご家族が体調崩されているそうですね。ご心配のことと存じます。
心配してくれてどうもありがとう。
上の会話をみてみましょう。
「ご心配のことと存じます」は、後輩が先輩に対して、体調不良など心配な状況に対してかける言葉として、適切に使われています。
関連記事に詳しく書いています。
「ご心配」の言い換え・類語
「ご心配」は丁寧な言葉ですが、状況によっては少し硬すぎたり、ニュアンスが伝わりきらない場合があります。丁寧でわかりやすい「ご心配」の言い換え表現をご紹介します。
1)相手の心配や気遣いに対して感謝を伝える時
ご配慮(ごはいりょ)
意味:相手のことを思いやり、気遣う気持ちを表す丁寧な敬語表現です。
例文:時間を調整していただき、ご配慮に感謝いたします。
お気遣い
意味:相手が自分のことを気にかけてくれて、ありがたいと思う気持ちです。丁寧な敬語表現です。
例文:お気遣いいただき、大変嬉しいです。
お心遣い
意味:相手を思いやり、気配りすることという意味です。丁寧な敬語表現です。
例文:お心遣いをいただき、ありがとうございました。おかげさまで、とても楽しい時間を過ごすことができました。
2)相手に心配や迷惑をかけたことを謝罪する時
ご迷惑
意味:自分が相手に迷惑をかけてしまったことを謝罪する際に使います。
例文:ご迷惑をおかけして申し訳ございません。
3)相手の心配を気遣う時
お気持ちお察しします
意味:相手の気持ちに寄り添い、共感や同情を示す丁寧な敬語表現です。
例文:〇〇が、叶わなかったとのこと、大変残念ですね。お気持ちお察しいたします。
まとめ
「ご心配」は、相手への思いやりや感謝の気持ちを伝えることができる丁寧な表現です。意味と使い方を正しく理解して、状況に応じて適切な言葉を選んで使いましょう。