ビジネスシーンでよく使われる「お見受けします」。正しい使い方や言い換えを知っていますか?「お見受けします」は、相手の様子や状況を丁寧に把握し、敬意を払う表現です。この記事では、「お見受けします」の意味と正しい使い方、言い換えを例文と共に解説します。
「お見受けします」とは、単に見た感想を相手に伝えるだけではないのですよね?
そうですね。単に見た感想を伝えるだけではありません。
「お見受けします」は、相手の様子から「判断する、推測、認識する」という意味の丁寧な表現です。
「お見受けします」の意味
「お見受けします」は、「相手の様子を見て、推測したり判断したりする」という意味の丁寧な言葉です。
「お見受けします」には、以下の意味合いが含まれています。
・相手の様子や言動から、その考えや意図を読み取る。
・相手の状況を把握し、それに応じた対応をすること。
「お見受けします」は、自分の行為のため「お」は謙譲の表現。
「見受ける」の意味は、「目にとまる」「見て判断する」という意味があります。
自分は、「〜だと見て判断する」という使い方になります。
「お見受けします」の使い方と例文
「お見受けします」は、丁寧な表現のためビジネスシーンや目上の人に対して使います。より丁寧にする時は「お見受けいたします」の謙譲語を使いましょう。
以下のような場合に使われます。
1)相手の状態や様子をうかがう時
・お忙しいご様子だとお見受けしました。
・お見受けしたところ、もう体調はよろしいようですね。
・いつも笑顔で挨拶してくださるので、とても優しい方だとお見受けしております。
2)相手の意見や考えを推測する時
・お見受けすると、この件について賛成のご意見のようですね。
・ご提案の内容をから、〇〇というお考えをお持ちだとお見受けしました。
3)相手の気持ちや意図を認識する時
・お見受けするところ、何かお困りのようですね。お力になれれば幸いです。
・〇〇について懸念をお持ちのようにお見受けします。ご意見を詳しくお聞かせいただけますでしょうか。
【社内での会話】
体調を悪くされたと聞いたものですから。お見受けしますところ、お元気そうで良かったです。
心配してくれて、どうもありがとう。
「お見受けします」が適切に使えていますね。
上の会話をみてみましょう。
「お見受けしますところ、お元気そうで良かったです」と言う場合、単に相手が元気そうに見えるという感想だけでなく、相手を気遣い、元気でいてほしいという気持ちも込められています。
「お見受けします」は、単に推測するだけでなく、相手への思いやりを込めた表現として使うこともできます。
「お見受けします」を使う時の注意点
「お見受けします」は、「見る」「判断する」という意味合いを持っています。そのため、相手の状況を十分に理解していない状態で使うのは控えましょう。
実際に確認・観察していること
「お見受けします」を使う時には、必ず事前に相手の状況を十分に確認・観察した上で、使うことが重要です。
例えば、以下のような場合は、「お見受けします」を使用するのが適切です。
お疲れのご様子とお見受けします。何かお手伝いできることがありますか?
この企画、とても素晴らしいですね。お見受けしますと、相当な時間と労力を注がれたことが伺えます。
具体的な内容を添えて使う
「お見受けします」を使う時に、具体的にどのような点を見てそう思ったのかを説明することで、より丁寧な印象になります。
例えば、
お見受けしますが、ご発言の内容から、〇〇について深い知識をお持ちのようですね
のように具体的に伝えます。
「お見受けします」の言い換え・類語
「お見受けします」は、目上の人や丁寧な表現が必要な場面で広く使われる言葉ですが、状況や相手によってより適切な言い換え表現があります。
「お見受けします」の言い換え♡
お見かけする
意味:「見かける」のは自分の行為のため「お」は謙譲表現です。偶然に目にすることを意味します。
例文:さっき、駅で先輩をお見かけしました。
拝察する
意味:相手の様子や気持ちを、言葉や態度などから推測して理解することです。
例文:お忙しいところと拝察いたしますが、ご無理なさらずにお過ごしください。
〜と考えられる
意味:推測する場合に使い、論理的・客観的な推測を表します。根拠やデータに基づいて推測していることになります。
例文:市場調査の結果、新製品の発売は、成功すると考えられます。
〜と思われる
意味:推測する場合に使い、より主観的な推測を表します。直感や経験に基づいて推測していることになります。
例文:彼は、とても優しい人だと思われる。
まとめ
「お見受けします」は、相手の様子から「判断する、推測、認識する」という意味の丁寧な表現です。推測や判断を表す言葉なので、確実な情報に基づいて使うようにしましょう。