「ありがとうございます」と目上の人に使ってもいいのかな?って悩んだことはありませんか?「ありがとうございます」は丁寧語ですが、ビジネスシーンで使うと敬意が足りなく感じられてしまいます。親しい上司に対して使ってもいいかと思いますが、ビジネスシーンでは、より丁寧な「感謝いたします」「感謝申し上げます」「誠にありがとうございます」を使うようにしましょう。
今回は「ありがとうございます」の言い換えはどうしたらいいのかということと、「いつも」「どうも」「大変」「誠に」「心より」「深く」「厚く」といった言葉をつけ加える時の組み合わせについてまとめてみました。例えば「深くお礼申し上げます」という使い方は正しいのかな?ということです。詳細は後述にあります。
相手に感謝する時に使う大切な言葉です。ご参照いただけますと幸いです。
「ありがとうございます」は敬語なのか?
「ありがとうございます」は丁寧語です。お礼、感謝、恩恵(おんけい)を受けた時に使う言葉です。
「ありがとうございます」は丁寧語ですが、より丁寧に感謝の気持ちを伝えたい時や、目上の人に対して、どんな言葉遣いがいいのか悩みます。
「ありがとうございます」は、丁寧語ですが敬意が足りなく感じられることもあります。親しい上司に使ってもいいのですが、ビジネスの場では、より丁寧な表現「誠にありがとうございます」「感謝いたします」「感謝申し上げます」という後述にあげている言葉を使いましょう。
「ありがとうございます」の言い換え
「ありがとうございます」の言い換え「感謝いたします」「感謝申し上げます」「誠にありがとうございます」は目上の人やお客様に使いましょう。
1. 「うれしく思います」「うれしく存じます」
2. 「感謝いたします」
3. 「感謝申し上げます」
4. 「誠にありがとうございます」
5. 「感謝の言葉もありません」
順番にみていきましょう。
「うれしいです」「うれしく存じます」使い方、例文
「うれしいです」「うれしく存じます」とは、素直に「うれしい気持ち」を伝える時に使います。
・素直に「うれしい気持ち」を伝える時に使います。
使う時
・親しい人に対して使いましょう。(直属の上司なら堅苦しすぎずに使えます)
・会話中で使う方がよいです。
・「うれしく存じます」の方がかしこまった言い回しになります。
例文:
・とんでもないことです。お役に立ててうれしく思います。
・ありがたいお言葉です。私こそ、うれしく存じます。
「存じます」は「思います」の謙譲語です。目上の人には「うれしく存じます」を使いましょう。
【社内での会話】
どうもありがとう。みんなも褒めていたよ。
とんでもないことです。お役に立ててうれしく存じます。また、お手伝いさせてください。
「とんでもないことです」や、次回お手伝いしたいことを伝えていますね♡
「感謝いたします」の使い方、例文
「感謝いたします」の使い方、例文についてみてきましょう。
「感謝」+「いたします」
→「感謝」に「いたす」が付くため謙譲表現になります。
使う時:謙譲表現のため、目上の人やお客様に対して使います。
例文:
・貴重なご意見をいただきましたこと、感謝いたします。
・ご配慮いただき、心から感謝いたします。
・ご親切な対応に感謝いたします。
【社内での会話】
先輩からご指導いただきまして、心から感謝いたします。
どういたしまして。いつも頑張ってくれてありがとう。
「心から感謝いたします」素直に感謝している気持ちが伝わっていいですね。
「感謝申し上げます」の使い方、例文
「感謝申し上げます」の使い方、例文についてみてきましょう。
「感謝」+「申し上げます」
→「感謝」に「申し上げます」が付くため謙譲表現になります。
「感謝いたします」「感謝申し上げます」は同じくらい丁寧な謙譲表現です。
使う時:謙譲表現のため、目上の人やお客様に対して使います。
例文:
・お忙しい中、お越しいただき心から感謝申し上げます。
・ご配慮いただきましたこと、心から感謝申し上げます。
・ご支援をいただき、深く感謝申し上げます。
【社内での会話】
部長のお心遣いに感謝申し上げます。
私こそ、いつもありがとう。
「誠にありがとうございます」
「誠にありがとうございます」の使い方、例文についてみてきましょう。
「誠に」+「ありがとうございます」
→「本当にありがとうございます」「どうもありがとうございます」と同じ意味ですが、「誠に」の方がより丁寧になります。
使う時:謙譲表現のため、目上の人やお客様に対して使います。
例文:
・ご利用いただきまして、誠にありがとうございます。
・ご対応いただきまして、誠にありがとうございます。
・お問い合わせいただきまして、誠にありがとうございます。
【社外の人との会話】
このたびは、多大なご協力いただきまして、誠にありがとうございます。
お役に立てて幸い(さいわい)です。
感謝の気持ちをより伝えるにはどうしたらいいのか?みていきましょう。
「感謝の言葉もありません」「感謝の言葉もございません」
「感謝の言葉もありません」「感謝の言葉もございません」の使い方、例文についてみてきましょう。
「感謝の言葉もありません」とは「感謝の言葉がない」という意味ではなく、感謝の言葉が見つからないくらい、ありがたい気持ちでいっぱいですという意味です。
使う時:目上の人やお客様に対して使います。
「感謝の言葉もございません」は「感謝の言葉もありません」より丁寧な言い回しです。
例文:
・ご配慮いただきまして、感謝の言葉もありません。
・多大なご協力いただきまして、感謝の言葉もございません。
「いつも」「どうも」「大変」「誠に」「心より」「深く」「厚く」をあわせて使いましょう。
「いつも」「どうも」「大変」「誠に」「心より」「深く」「厚く」を加えることで、より丁寧に「ありがとうございます」という感謝の気持ちを伝えることができます。適切な使い方をみていきましょう。
より深く、丁寧に感謝を伝えたい時。「深く」「厚く」どれを使えばいいのかわからなくて。
組み合わせがあるので、みていきましょう!
「感謝いたします」には「心より」「深く」を使います。
・心より感謝いたします。
・深く感謝いたします。
「ありがとうございます」には
「いつも」「どうも」「大変」「誠に」を使います。
・いつもありがとうございます。
・どうもありがとうございます。
・大変ありがとうございます。
・誠にありがとうございます。
「感謝申し上げます」には「心より」「深く」を使います。
・心より感謝申し上げます。
・深く感謝申し上げます。
組み合わせを間違えないように気をつけましょう。
「御礼申し上げます」には「心より」「厚く」を使います。
「お礼申し上げます」には「心より」「厚く」を使います。
・「御礼」とは「おれい」とも読みますが、かしこまった場や文書には「御礼(おんれい)」の読み方、書き方を使いましょう。
・お集まりいただきまして、心より御礼申し上げます。
・ご協力いただきましたこと、厚くお礼申し上げます。
「深く御礼申し上げます」や「深くお礼申し上げます」は文法として誤った使い方になります。
深くは「深くお詫び申し上げます」の時に使います。
まとめ
「ありがとうございます」は相手に感謝の気持ちを伝える言葉です。身近な人に対して使いますが、ビジネスの場ではあらたまった使い方をするようにしてみましょう。「いつも」「どうも」「大変」「誠に」「心より」「深く」「厚く」を感謝の言葉とあわせて使う時には組み合わせに気をつけましょう。ご参照いただければ幸いです