新年の挨拶で使われる「今年もよろしくお願いします」。ですが、「年が明けてからしばらく経つけど、まだ使っていいの?」「目上の人に使っても失礼にならない?」と、いつまで使えるのか悩むこともありますよね。この記事では、「今年もよろしくお願いします」の適切な使い方をわかりやすく解説します。時期に応じた使い分けや、目上の人にも安心して使える言い換え表現、さらには具体的な例文もご紹介。迷った時の参考にして、新年のご挨拶を気持ちよく始めましょう。
「今年もよろしくお願いします」の意味
「今年もよろしくお願いします」は、旧年中にお世話になったことへの感謝と、新年も引き続き良好な関係を続けていきたいという願いを表します。
そのため、「あけましておめでとうございます」と同時に使うこともできますし、「今年もよろしくお願いします」は、松の内を過ぎてから初めて会う場合にも使うことができます。
「今年もよろしくお願いします」は、賀詞ではないため、新年の挨拶として比較的長い期間にわたって使用することができます♡
・あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。(松の内まで)
・少し遅くなりましたが、今年もよろしくお願いします。(松の内過ぎてから)
【補足です】
賀詞(がし)とは、新年や慶事などで相手にお祝いの気持ちを伝える言葉です。「謹賀新年」などになります。
松の内とは、お正月飾りを飾っておく期間で、一般的には1月7日までですが、地域によっては1月15日までとされています。
目上の人の「今年もよろしくお願いします」って丁寧な言葉ですか?
親しい間柄ならOkですが、目上の人に使う時には「今年もよろしくお願いいたします」と謙譲語を使うといいですよ♡
「今年もよろしくお願いします」を使う時期
「今年もよろしくお願いします」は、新年を迎えてから初めて会う人に使う挨拶の言葉です。これは、新しい一年も良い関係を続けていきたいという丁寧な表現です。
松の内を過ぎても使っていいのか?
一般的に松の内(1月7日まで)とされていますが、それを過ぎてから初めて会う相手に対しても、「今年もよろしくお願いします」と使っても問題ありません。
1週間以上経ってから初めて会う場合
新年から1週間以上が経ってから初めて会う場合は、「今年もよろしくお願いします」だけだと少し違和感があるかもしれません。そのような場合は、以下のような表現を使うとより適切です。
・本年も引き続きよろしくお願いいたします。
・改めまして、今年もよろしくお願いいたします。
1月中旬以降の挨拶で「今年もよろしくお願いします」を使う時
1月中旬以降に初めて会う場合に「今年もよろしくお願いします」を使う際、より丁寧な印象にするためのポイントと例文を紹介します。
【取引先や目上の人、上司向け】
・年始のご挨拶が遅れましたが、昨年は大変お世話になりました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
・新年のご挨拶が遅れまして申し訳ございません。昨年は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。本年も変わらぬご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
・新年のご挨拶が遅れまして申し訳ございません。旧年中は大変お世話になりました。本年も変わらぬご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
↓ここでの注意点♡
1月中旬を過ぎると、「あけましておめでとうございます」は控えましょう。新年の挨拶としては時期外れになります。
1月中旬過ぎころから「今年もよろしくお願いします」と言うのは、少し不自然に感じられます。 このような場合は、「遅くなりましたが、本年もよろしくお願いいたします」や「寒中お見舞い申し上げます。本年もよろしくお願いいたします」など、季節に合わせた挨拶と組み合わせることで、より自然な印象になります。
「今年もよろしくお願いします」と伝える時期が遅くなったと感じた際には、お詫びの言葉を加えるのは、相手への配慮を示す大切なマナーですね。
「今年もよろしくお願いします」の言い換え
「今年もよろしくお願いします」の言い換えです。相手や状況によって使い分けをしましょう。以下は全て丁寧な言葉ですが、それぞれ微妙なニュアンスの違いがあります。状況に合わせて適切な表現を選びましょう。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます
「今年もよろしくお願いします」をより丁寧に表現したもので、ビジネスシーン全般や、目上の人、初めて会う方など、幅広い相手に対して使用できます。かしこまった場面や、改まった気持ちを伝えたい場合に適しています。
本年も変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます
取引先や顧客など、ビジネスシーンで特に丁寧に伝えたい場合に適しています。「賜りますよう」を使うことで、相手への敬意をより強く表しています。
例:日頃からお世話になっている取引先への年賀状、重要な顧客への新年の挨拶メール
本年も引き続きご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます
上司や先輩、恩師など、日頃から指導や助言を受けている相手に対して使用する表現です。「ご指導ご鞭撻」は、指導と励ましを意味する言葉で、相手への尊敬の念と、今後も変わらぬご指導を仰ぎたいという気持ちを表しています。
本年も変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます
ビジネスシーンなどで使われる非常に丁寧な表現で、相手に対して深い敬意と今後の継続的な関係への期待を表しています。
「寒中見舞い」と一緒に、遅れた新年の挨拶を伝える
寒中見舞いとは、松の内(1月7日)が明けてから立春(2月4日ごろ)までの間に、相手の健康を気遣うとともに、近況を報告する季節の挨拶状です。
新年の挨拶は年賀状などで行うものですが、出すのが遅れてしまった場合や、喪中の方へのお見舞いなどを兼ねて「寒中見舞い」で新年の挨拶を伝えることもできます。
↑このタイミングで「今年もよろしくお願いします」を一緒に伝えましょう♡
【メール文】
寒中お見舞い申し上げます
寒さ厳しき折、皆様いかがお過ごしでしょうか。
昨年は大変お世話になりました。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。
【メール文】
寒中お見舞い申し上げます
新年のご挨拶が遅れましたこと、大変失礼いたしました。
今年の寒さは一段と厳しいですが、おかげさまで元気に過ごせております。
本年も変わらぬお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
まとめ
「今年もよろしくお願いします」は、新年の挨拶として非常に便利な言葉です。初めて会う時期が多少遅れても使うことができますが、状況に応じて表現を使い分けることで、より適切に気持ちを伝えることができるでしょう。