「お気持ちだけで嬉しいです」は、感謝の気持ちを表す一方で、やんわりと断るニュアンスも含まれています。ビジネスシーンでは、取引先からの贈り物や、個人的な依頼を断る際に、この表現を使うことがあります。しかし、状況や相手との関係性によっては、より丁寧な表現や、別の言い回しを選ぶことが大切です。この記事では、「お気持ちだけで嬉しいです」の適切な使い方や、より丁寧な言い換え表現、ビジネスシーンで使える例文を紹介します。
この前、帰りに上司からご飯を食べに行こうと誘われたけど、用事があったので「お気持ちだけで嬉しいです」と言ったけど、正しいですか?
正しい使い方です。誘ってくれたことに感謝して、やんわり断ったということですね。
「お気持ちだけで嬉しいです」は、相手の気遣いや配慮に感謝の気持ちを表し、贈り物や提案などの受け取りを丁寧に断る時に使う表現です。
「お気持ちだけで嬉しいです」の意味
「お気持ちだけで嬉しいです」は、相手からの贈り物や申し出などに対して、その気持ちは嬉しいが、受け取らないことを丁寧に伝える敬語表現です。
「お気持ち」は、相手からの好意や気遣いを示します。「だけで」は「それだけで十分です」という意味です。
「お気持ちだけで嬉しいです」は「相手からの好意や気遣いを贈り物や申し出として受け取らなくても、その気持ちだけで十分に嬉しい」という意味になります。
「お気持ちだけで嬉しいです」は、相手の気遣いや配慮に感謝の気持ちを表す表現です。そのため、贈り物や提案などの受け取りを辞退する時に使います。
「お気持ちだけで嬉しいです」の使い方と例文
ビジネスシーンでは、主に以下の場面で「お気持ちだけで嬉しいです」が使われます。例文を一緒にみていきましょう。
1)仕事の支援や助言に対するお礼
2)贈り物やお祝いに対するお礼
3)食事のお誘い
4)仕事への協力
「仕事の支援や助言に対するお礼」と例文
上司や同僚から仕事で支援や助言を受けた際に、その好意に感謝の気持ちを伝える際に使います。
・お気持ちだけで嬉しいです。ご助言をいただき、心より感謝しております。
・ご協力いただきましてありがとうございました。おかげさまで、無事に目標を達成することができました。お気持ちだけで嬉しいです。本当にありがとうございました。
「贈り物やお祝いに対するお礼」と例文
友人や取引先から贈られた贈り物やお祝いに対して、感謝の気持ちを伝えつつ、相手の負担にならないように受け取りの義務感を和らげるために「お気持ちだけで嬉しいです」を使うことができます。
・お気持ちだけで嬉しいです。ご厚意に心から感謝いたします。
・すてきな贈り物ありがとうございます。お気持ちだけで嬉しいです。
【社内での会話】
誕生日にお花をプレゼントしてくださりありがとうございます。お気持ちだけで十分に嬉しいのですが、大切にさせていただきます。
喜んでもらえて嬉しいです。
ビジネスシーンで「お気持ちだけで嬉しいです」を使う時は、相手からの好意や心遣いを大切に思う気持ちを伝える意味合いで使用することが大切です。
↑これはとても大切です♡
「食事のお誘い」と例文
上司や同僚から食事のお誘いをもらった際に、その好意に感謝の気持ちを伝えつつ、お誘いを辞退する際に「お気持ちだけで嬉しいです」を使います。
・お気持ちだけで嬉しいです。次回、ぜひご一緒させていただきたいです。
・お食事にお誘いいただきまして、誠にありがとうございます。恐れ入りますが、その日は都合が悪く参加できません。お気持ちだけで嬉しいです。
「仕事への協力に対するお礼」と例文
上司や同僚から仕事で支援や助言を受けた際に、その好意に感謝の気持ちを伝える際に使います。
仕事の支援や助言に対するお礼とは、
・困った時に助けてくれた時
・難しい仕事を手伝ってくれた時などのことです。
・お気持ちだけで嬉しいです。ご協力いただき、ありがとうございました。
・ご協力いただきありがとうございます。お気持ちだけで嬉しいのですが、本件については、私どもで対応いたします。
「お気持ちだけで嬉しいです」使う時の3つの注意点
「お気持ちだけで嬉しいです」をビジネスシーンで使う時の3つの注意点を挙げました。
・相手の気持ちを汲み取る
・相手の気持ちに寄り添う
・感謝の言葉をあわせて使う
下記の例文をみましょう。上記の3つの注意点を参考にし「お気持ちだけで嬉しいです」下記の例文をみてみましょう。
【社内での会話】
自分の分の書類チェックは、完了したので手伝いますよ。
お気持ちだけで嬉しいです。どうもありがとうございます。あと少しで終わるので大丈夫です。
相手が何かを気にかけてくれている時って、相手の気持ちに感謝しつつ、なんと言えばいいのか悩みますよね。
【上記の良い点】
とても丁寧な対応です。
・同僚の申し出に対して、相手に感謝の気持ちを伝えるとともに、自分の仕事はあと少しで終わるということを伝えることで、相手を安心させることができます。
・「お気持ちだけで嬉しいです」で、相手の申し出に配慮しています。
・「どうもありがとうございます」で、相手の気持ちに寄り添う言葉を添え、共感しています。
3つのポイントは、とてもわかりやすく、実践しやすい内容です。ぜひ参考にしてみてください。
「お気持ちだけで嬉しいです」言い換え・類語
「お気持ちだけで嬉しいです」の言い換え表現です。状況に合わせて、より適切な表現を選ぶようにしましょう。
「ご厚意に感謝申し上げます」
意味:相手の思いやりや親切に対して、感謝の気持ちを表す敬語表現です。
例文:ご厚意に感謝申し上げます。今後ともよろしくお願いいたします。
「心から感謝申し上げます」
意味:相手の思いやりや親切に対して、感謝の気持ちを表す敬語表現です。
例文:心から感謝申し上げます。お気持ちだけでも、大変嬉しく存じます。
「お気遣いいただき、ありがとうございます」
意味:相手の気遣いに感謝の気持ちを表す敬語表現です。
例文:お気遣いいただき、ありがとうございます。心からお礼申し上げます。
「お気遣いに感謝いたします」
意味:相手の気遣いに感謝の気持ちを表す敬語表現です。「ありがとうございます」よりも「感謝いたします」の方がかしこまったニュアンスになります。
例文:お気遣いに感謝いたします。お気持ちだけで嬉しいです。
「ご配慮に深く感謝申し上げます」
意味:相手の配慮に深く感謝の気持ちを表す敬語表現です。
例文:ご配慮に深く感謝申し上げます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
「お心遣いに感謝しております」
意味:相手から受けた心遣いに感謝の意を表す敬語表現です。
例文:お心遣いに感謝しております。心よりお礼申し上げます。
「感謝しておりますお気持ちだけで十分です」
例文:
・いつもお心遣いに感謝しております。お気持ちだけで十分です。
・貴重なお時間を割いていただき、誠にありがとうございます。お気持ちだけで恐縮です。
さまざまな場面で使える便利な表現です。相手への感謝の気持ちを丁寧に伝えたい時に、ぜひ使ってみてください。
まとめ
「お気持ちだけで嬉しいです」は、相手からの贈り物や申し出などに対して、その気持ちは嬉しいが、受け取らないことを丁寧に伝える敬語表現です。この表現は、相手からの好意や気遣いに感謝の気持ちを表す言葉です。しかし、その気持ちは「気持ちだけで十分です」という意味であり、相手からの好意を否定したり、感謝の気持ちを伝えていないことではありません。「お気持ちだけで嬉しいです」を使う時の注意点を参考に、言い換えなど、ぜひ試してみてください。