「ご自愛ください」の正しい使い方。ビジネスで使える言い換え、返し方の紹介 - えりのビジネスコミニュケーションブログ「えり♡コミ」

「ご自愛ください」とは「お体を大事にしてください」という意味を持ち、相手の体を気遣う言葉です。季節の変わり目に使ったり、メールの最後の結びで使います。「どうか」をあわせて使うことで、より丁寧になり、心から頼みこむ印象になります。体調が優れていない人に対して使用するのは控えましょう。体調が優れていない人には「お大事になさってください」「どうぞお労りください」を使いましょう。理由については後述しておりますのでご覧くださいませ。

相手のことを気遣う「ご自愛ください」は、ビジネスの場だけではなく、日常においても、よく使われる言葉遣いです。使い方、言い換えについて理解していきましょう。

「ご自愛」とは
「ご自愛ください」を丁寧に伝えるには？
「お体ご自愛ください」は二重表現？
メール・お手紙の結びで使う時
「ご自愛ください」の返信・返事
まとめ

「ご自愛」とは

「自愛」の言葉の意味をみていきましょう。

「ご」尊敬語　＋「自愛」→「ご自愛」です。

「ご自愛」とは、

・健康に気をつけること。

・自重（じちょう）すること。

まずは「ご自愛」の意味を理解して、使い方を学ぼう！

ご自愛くださいとは「お体を大事にしてくださいね」という意味で、相手の体を気遣う言葉です。話し言葉、メールや手紙の結びとして使われています。目上の人、取引先の人にも使うことができる言葉遣いです。

「ご自愛ください」は、”健康状態に気をつけてください”との意味です。すでに体調が優れない人に対しては不適切です。

その際は…「お大事になさってください」「どうぞお労りください」（おいたわり）を使いましょう。

目上の人に対して使う時に、気をつけることとは？

「ご自愛ください」の「ください」が命令されているように感じることもあるため、「ご自愛くださいませ」にする。「どうかご自愛くださいますようお願い申し上げます」だとより丁寧でいいですね♡

「ご自愛ください」を丁寧に伝えるには？

「ご自愛ください」の丁寧な言い換えをみていきましょう。

1.「ご自愛くださいませ」

2.「ご自愛くださいますようお願い申し上げます」

3.「ご自愛のほどお願いいたします」

4.「ご自愛のほどお祈りいたします」

相手の体を気遣う丁寧な言い換えについて、順番にみていきましよう。

「ご自愛くださいませ」

「ご自愛ください」をより優しく、やわらかくした表現「ご自愛くださいませ」をみてみましょう。

「ご自愛ください」の「ください」が命令されているように感じることもあるため、「くださいませ」にすると優しい・やわらかい表現になります。

「〜ませ」は女性が使う表現ですが、現在では隔たり（へだたり）なく使われています。

【例文】

・寒暖差がありますので、どうぞご自愛くださいませ。

・まだまだ暑い日が続きますので、どうぞご自愛くださいませ。

【社外での会話】

田中さん

まだまだ寒い日が続きますので、どうぞご自愛くださいませ。

お気遣いいただきまして、どうもありがとうございます。田中さんも、どうぞお気をつけください。

「ご自愛くださいませ」といわれたら…

「感謝の言葉」＋「相手の体を気遣う言葉」で返しましょう♡

「ご自愛くださいますようお願い申し上げます」

「ご自愛くださいますようお願い申し上げます」についてみてみましょう。

・「ご自愛ください」の「ください」が命令されているように感じることもあるため、「くださいますようにお願い申し上げます」と続けることで、丁寧な言葉遣いになります。

・「申し上げます」を「いたします」にしても同じくらいの丁寧な言葉遣いです。

【例文】

・寒さがまだ続きますので、ご自愛くださいますようお願い申し上げます。

・まだまだ暑い日が続きますので、どうぞご自愛くださいますようお願い申し上げます。

「ご自愛くださいますようお願い申し上げます」と「ご自愛くださいますようお願いいたします」は同じくらいの丁寧な言葉遣いです。

「ご自愛のほどお願いいたします」

「ご自愛のほどお願いいたします」をみてみましょう。

・「体を大切にすることをのぞんでいる」という意味になります。「いたします」を「申し上げます」にしても同じくらいの丁寧な言葉遣いです。

【補足】
「〜のほど」の意味は？断定を避け、やわらかい表現をしたい時に
使います。

【社外での会話】

まだまだ寒い日が続きますので、どうかご自愛のほどお願いいたします。

社外の人

お気遣いいただきまして、どうもありがとうございます。

「どうか」を加えることでより丁寧になりますね

「ご自愛のほどお祈りいたします」

より丁寧な表現である「ご自愛のほどお祈りいたします」をみてみましょう。

・意味は「あなたが体を大切にすることを私は心から願っております」になります。

「お祈りいたします」を付け加えると、より心がこもった言い回しになりますよね。

「ご自愛のほどお祈りいたします」に似ている言葉遣いをみてみましょう。
丁寧な言葉遣いが多いので、ぜひ参考にしてください。

相手の健康維持することを願う「お祈り」を使った言葉遣いです。
とても心がこもっていますよね♡

【相手の健康維持することを願う「お祈り」を使った言葉遣い】

・ご自愛のほどお祈りいたします。

・ご自愛のほど心よりお願い申し上げます。

・ご自愛をお祈り申し上げます。

・ご壮健でありますようお祈りいたします。

・ご壮健でありますよう心からお祈りいたします。

【例文】

・みなさまのご健勝とご自愛をお祈り申し上げます。

・暑さがまだ続きますので、ご自愛のほどお願い申し上げます。

・暑さ厳しい折、ご自愛のほどお祈りいたします。

・暑さが厳しい折、くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます。

「お体ご自愛ください」は二重表現？

「お体ご自愛ください」は二重表現のため誤った言葉遣いです。

「自愛」の意味は、
”自分を大切にすること、自分の健康状態に気をつけること”の意味を含んでいるため、「体」をつけると二重表現になります。ほかの例を挙げると「頭痛が痛い」も二重表現です。

よろしければ関連するページをご覧ください。

メール・お手紙の結びで使う時

「ご自愛」はメールや手紙の結びとしても使います。使い方のパターンは下記のとおりです。例文もご参考にしてください。

季節にあわせた「ご自愛」が使えるといいですね♡

【季節にあわせた「ご自愛」の例文】

「春」

花冷えの折	花冷えの折、ご自愛のほどお祈り申し上げます。
花冷えの季節	花冷えの季節ですので、どうぞご自愛くださいませ。
花冷え	花冷えに風邪など召されませぬよう（引かれませんよう）ご自愛くださいませ。

「花冷え」（はなびえ）は？桜が咲く頃、急に寒くなることをいいます。

「夏」

梅雨空	梅雨空が続きますが、ご自愛のほどお祈り申し上げます。
残暑	残暑厳しき折、どうぞご自愛くださいますようお願い申し上げます。
夏風邪	夏風邪など召されませぬよう（引かれませんよう）ご自愛くださいませ。
暑い季節	暑い季節に向かいます。どうぞご自愛くださいますようお願い申し上げます。

「秋」

夏の疲れ	夏の疲れがでやすい季節です。ご自愛のほどお祈り申し上げます。
朝晩冷え込む	朝晩の冷え込んできました。風邪など召されませぬよう（引かれませんよう）ご自愛くださいませ。
日ごとに	日ごとに寒さが厳しくなりますので、くれぐれもご自愛ください。

「冬」

時節柄	時節柄、どうぞご自愛ください。
季節の変わり目	季節の変わり目ですので、どうぞご自愛くださいませ。
寒暖差	寒暖差がございますので、どうぞご自愛くださいませ。
寒い日	寒い日が続きますが、ご自愛のほどお祈り申し上げます。
まだまだ寒い日	まだまだ寒い日が続きますが、どうぞご自愛くださいませ。
寒く	めっきり寒くなりました。風邪など召されませぬよう（引かれませんよう）ご自愛くださいませ
寒さの厳しき	寒さの厳しき折、くれぐれもご自愛くださいませ。

「体を気遣う」

風邪	風邪など召されませぬよう（引かれませんよう）ご自愛くださいませ。
風邪	風邪が流行っていますので、くれぐれもご自愛くださいませ。