ビジネスにおいて、信頼関係を築くためには、誠意ある謝罪は欠かせません。「不甲斐ない」は、相手への深い反省の念を伝えることができる表現です。この記事では、「不甲斐ない」の意味と使い方のコツ、そして言い換え表現について解説します。
「不甲斐ない」って使ったことがないけど、あまり良いニュアンスではない感じです。
そうですね。「不甲斐ない」は謝罪の際に使える表現なので、例えば「今回の件は、私の不甲斐ない対応で大変ご迷惑をおかけしました。お詫び申し上げます」というように使います。
「不甲斐ない」は、単に結果が伴わなかったことを伝えるだけでなく、自分の力不足を恥じ、悔いている気持ちを伝える言葉です。
「不甲斐ない」の意味
「不甲斐ない」の読み方は、「ふがいない」になります。
「不甲斐ない」は、「情けない」「意気地がない」「役に立たない」などの意味を持つ形容詞です。
意味合いは以下になります。
・期待を裏切ってしまった
・期待通りに行動できず、役に立たない
・十分な力が出せず、結果が出せなかった などです。
自分や周りの言動を残念に思う気持ちを表す時に使います。
「不甲斐ない」って自分自身だけでなく、使うことができるのか…
そうですね。
・緊張で声が震えてしまい、不甲斐ない発表だった。
・不甲斐ない結果に終わり、目標達成は難しい状況だ。
・不甲斐ない発言で、チーム全体の士気が下がってしまった。
「不甲斐ない」の使い方と例文
「不甲斐ない」は、ビジネスシーンでは謝罪をする時にも使う表現です。自分自身や他人の言動が期待に添わず、残念だと感じる様子を表します。使い方には注意が必要です。
「不甲斐ない」を使う場面は以下です。
・期待に応えられなかったことへの謝罪
・自分の能力不足を詫びる
↓「不甲斐ない」の基本的な使い方♡
1)期待に応えられなかったことへの謝罪
「不甲斐ない」を使って謝罪することで、深い反省の念を伝えることができます。
・私が不甲斐ないばかりに、ご期待に添えず大変申し訳ございません。
・ご期待に添えず、誠に申し訳ございません。私の不甲斐なさゆえ、ご迷惑をおかけしました。
2)自分の能力不足を詫びる
「不甲斐ない」を使って謝罪することで、自分の能力不足を認め、謙虚な姿勢を示すことができます。
・不甲斐ない発表となってしまい、大変申し訳ございませんでした。
・私の不甲斐ない対応が原因で、このような事態となってしまいました。
・ご期待に添えるような提案ができませんでした。不甲斐なく思っております。
・私のミスにより不手際が生じてしまいました。不甲斐ない気持ちでいっぱいです。
↓「不甲斐ない」だけでは敬語表現になりません。謝罪のフレーズとあわせて使いましょう♡
例えば、ミスをしてしまった時に、
「申し訳ありません。私の不甲斐ないせいでご迷惑をおかけしました」と謝罪することができます。
結果が出せなかった時には、
「不甲斐ない結果に終わり、大変申し訳ございません」と謝罪することができます。
【社内での会話】
今回の案件、思うような成果が出せず不甲斐ない気持ちでいっぱいです。次に向けて反省を活かします。
わかりました。頑張りましょう。
「不甲斐ない気持ちでいっぱいです」が適切に使えていますね♡
「不甲斐ない」を使い自分の落ち度を素直に認め、「反省を活かす」という前向きな姿勢も示せています。
「不甲斐ない」を使う時の注意点
「不甲斐ない」は、「期待に応えられなかったことによる残念さや情けなさ」を表現する強めの言葉です。使い方を誤ると相手を傷つけたり、失礼な印象になることもあります。
「不甲斐ない」を使う時の注意点♡
目上の人に対して使う場合
目上の人に対して使う場合は、謙遜の言葉と一緒に使うと良いでしょう。
例えば、
・ご期待に添えず、に不甲斐ない結果となってしまい、大変申し訳ございません。
・ご期待に添えず申し訳ございません。不甲斐ない結果に終わり、心苦しく思っております。
自分自身に対して使う場合
自分自身に対して「不甲斐ない」を使う場合は、反省の気持ちを込めるようにしましょう。
例えば、
・私の不甲斐なさにより、迷惑をかけてしまいました。深く反省しております。
「不甲斐ない」の言い換え・類語
状況に合わせて、「不甲斐ない」を言い換えることで、適切に気持ちを伝えることができます。言い換えも使えたら良いですね。
「不甲斐ない」の言い換え♡
情けない
意味:嘆かわしい、みじめなという意味です。「不甲斐ない」に近いニュアンスですが、ビジネスシーンでは「不甲斐ない」を使いましょう。
力不足でした
意味:「自分の力では十分に対応できなかった」ことで謙虚な表現です。反省や謝罪の気持ちを伝えるのに適しています。
例文:皆様にご迷惑をおかけしました。私の力不足です。深くお詫び申し上げます。
申し訳ない
意味:相手に迷惑をかけてしまったこと、自分の行いや言動を反省していること、相手に何かを依頼したりお願いしたりする時の謝罪の表現です。
例文:ご迷惑をおかけして申し訳ございません。
不徳の致すところ(ふとくのいたすところ)
意味:自分の責任で失敗や迷惑をかけてしまったことを謝罪する謙虚な表現です。
例文:先ほどは、私の不徳の致すところで、大変ご迷惑をおかけしました。誠に申し訳ございません。
まとめ
「不甲斐ない」を使うことで、より丁寧で誠意のある謝罪をすることもできます。強めの表現のため使う時は注意をしましょう。