相手に来てもらうよう丁寧にお願いする表現として「お越しください」は、ビジネスシーン、日常でもよく使う言葉です。「お越しください」が正しい敬語表現なのか、二重敬語になっていないか不安に思ったことはありませんか?本記事では、「お越しください」の意味や使い方、言い換え表現をビジネスシーンで役立つ例文とともに詳しく解説します。
「お越しください」は、「新しいオフィスにぜひお越しください」のような使い方で良いですか?
そうです。「お越しください」は、「来てください」という意味で、丁寧な表現です♡
「お越しください」と「来てください」はどちらも丁寧な表現ですが、より丁寧な表現は「お越しください」です。
「お越しください」の意味
「お越しください」は、「来てください」という意味の丁寧な表現です。
「お越し」は「来る」の尊敬語「お越しになる」
「ください」は、「くれる」の尊敬語で命令形です。
相手に対して丁寧かつ敬意を払いながら、「こちらに来てほしい」というお願いを伝えることができます。
「お越しください」は二重敬語?
「お越しください」は二重敬語ではありません。
二重敬語とは、1つの言葉に同じ種類の敬語を2回重ねて使うことです。よく使われる二重敬語の例を下に挙げています。
「お越しください」は、「お~ください」で、敬意を込めた尊敬の表現になります。
そのため、「お越しください」は二重敬語にはならず、正しい敬語表現になります。
【二重敬語の例】
・お伺いいたします
・ご覧になられました
・お見えになられました
・お帰りになられました
・お待ち申し上げております
ほかには、
「お伺いする」:謙譲語+謙譲語
「お伺いしたいです」:謙譲語+謙譲語
「伺わせていただきます」も謙譲語+謙譲語になり二重敬語となります。
「お越しください」の使い方と例文
「お越しください」は、丁寧な表現ですが、社内向けの言葉というより、取引先や社外向けの言葉になります。以下のような場合に使われます。
「お越しください」の基本的な使い方♡
・取引先への来社依頼
・会議や説明会などへのご案内
・イベントやセミナーへのご招待 などで使います。
・来週のイベントにお越しくださいませ。
・次回のセミナーに参加できる方は、お越しください。
・見学をご希望の方は、事前にご予約の上、お越しください。
・無料相談会を開催しますので、どうぞお気軽にお越しください。
・弊社の展示会にご興味がございましたら、ぜひお越しください。
【取引先の人との会話】
無料相談会を開催しますので、どうぞお気軽にお越しください。
ありがとうございます。ぜひ立ち寄らせていただきます。
「お越しください」が適切に使えていますね。「どうぞ」を使うことでより丁寧になります♡
上の会話をみてみましょう。
「お越しください」: 目上の人や丁寧な表現が必要な場面に適しています。
「どうぞお気軽にお越しください」とすることで、相手を気遣い、歓迎する気持ちが伝わります。
「お越しください」の「ください」は、丁寧ですが命令調になります。「お越しください」の敬語表現もみていきましょう。
「お越しください」より丁寧な言い方も知りたいです。
「お越しください」の敬語表現・言い換え
「お越しください」は、相手に対して丁寧な表現ですが、さらに丁寧な表現や、状況や相手との関係性によって使い分ける表現もあります。
目上の人や上司、ビジネスシーンで使ってみましょう♡
「お越しくださいませ」
意味:「お越しください」の「ください」が命令されているように感じることもあるため、「ませ」がつくことで、やわらかい表現でかしこまった印象になります。
例文:ぜひ、ご来賓としてお越しくださいませ。
「おいでください」
意味:相手に来てもらうようお願いする丁寧な表現です。似た表現で「来てください」があります。どちらも丁寧な表現ですが、より丁寧な表現は「おいでください」です。
例文:私たちのオフィスにおいでください。
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「ご足労いただき」
意味:相手がわざわざ足を運んでくれたことに対する感謝の気持ちを伝える表現です。
例文:ご多忙の中、ご足労いただきまして誠にありがとうございます。
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「お越しくださいますようお願い申し上げます」
意味:より丁寧な言葉遣いで、社外で使う方が適しています。メールで使うことが多い表現です。「くださいますよう」とは「〜してくれますように」という意味です。
「くださいますよう」が丁寧でやわらかい言い回しのため、強制を感じさせない表現になります。
例文:明日の講演会に、ぜひお越しくださいますようお願い申し上げます。
「ご来訪いただけますと幸いです」
「ご来訪いただけますと幸いです」の読み方は、ごらいほういただけますとさいわいです。
使い方:自分のところへ来てほしいというお願いを伝える際の丁寧な敬語表現です。「幸いです」は、ありがたいことですという意味です。
例文:〇〇の件につきまして、ご来訪いただけますと幸いです。
「いらっしゃってください」
意味:「来る」の尊敬語のため丁寧な表現です。「いらっしゃってください」の略語が「いらしてください」になります。
例文:もし、ご都合がよろしければ、〇〇までいらっしゃってください。
目上の人には略語「いらしてください」の使用は控えましょう♡
「お立ち寄りくださいませ」
意味:「お越しください」や「いらしてください」と比べると、「お立ち寄りくださいませ」は、お越しいただければ幸いです」という意味合いになります。
「もしよろしければお立ち寄りください」という意味合いがあり、相手を尊重した気持ちが伝わります♡
例文:お時間があれば、ぜひお立ち寄りくださいませ。
「お待ちしております」
意味:相手を待っていることを伝える丁寧な表現です。謙譲語のため「待っています」よりも丁寧な印象になります。
例文:ご連絡をお待ちしております。
まとめ
「お越しください」とは、丁寧な表現で正しい敬語表現で、二重敬語ではありません。相手や状況に応じて、さらに丁寧な表現や、適切な言い換えを使い分けることも大切です。ぜひ、色々な場面で使ってみてください。