ビジネスシーンで「判断できない」と伝える際、適切な言葉を選ぶのは悩ましいですよね。上司に失礼なく、かつ自分の考えを正確に伝えたい時に、どのような敬語表現を使えば良いのでしょうか。この記事では、「判断できない」を伝える際の様々な敬語表現を、具体的なビジネスシーンでの例文とともにご紹介します。
「判断できない」をなぜ言い換えるべきか?
「判断できません」とストレートに伝えてしまうと、相手に失礼に当たったり、誠意が感じられないと思われたりする可能性があります。ビジネスシーンでは、相手への配慮が大切です。そのため、「判断できない」という状況を、より丁寧な言葉で伝えることが重要です。
丁寧な言葉遣いは、相手への配慮、意見を引き出しやすくすること、意見の質を高めることなどメリットが多くあります♡
より丁寧な言い換え表現にするにはどうしたらいいですか?
「判断できない」を伝える際の敬語表現
まず、前提として敬語のおさらいです。
尊敬語:相手の行為を高く評価し、敬意を表す言葉です。
謙譲語:自分を低くし、相手への敬意を高める言葉です。
例えば、「判断できない」を「判断できません」とすると、丁寧語の「ます」が付き敬語表現になります。しかし、まだ、相手への敬意が十分に表せているとは言えません。
↓よく使う丁寧な敬語表現です♡
「わかりかねます」
意味:何かの事柄に対して、確実な判断や答えを出すことができないことを表します。「わかりません」よりも婉曲な表現です。
使い方のコツ:丁寧語を使った敬語表現のため、目上の人にも使えますが、「申し訳ございません」などのクッション言葉とあわせて使いましょう。
例文:
・現時点では正確にお答えすることが難しく、わかりかねます。
・現時点では、詳しい状況が確認できておらず、わかりかねます。
「判断しかねます」
意味:「わかりかねます」とほぼ同じ意味ですが、より慎重な印象になります。
使い方のコツ:なぜ判断できないのか、理由を具体的に説明することで、相手への配慮を示すことができます。
例文:
・詳細な確認が取れない限り、この案件に関しては判断しかねます。
・現状では、具体的なデータが揃っておりませんので、判断しかねます。
「お答えいたしかねます」
意味:「答えることができない」という意味です。「お」は謙譲語です。「かねます」は婉曲表現です。
例文:
・機密事項のため、詳細についてはお答えいたしかねます。
・契約上の理由により、現在はお答えいたしかねますことをご了承ください。
ビジネスシーンで使える丁寧な言い換え表現5選
「判断できない」というストレートな表現は、相手に失礼に当たったり、誠意が感じられないと思われたりする場合があります。ビジネスシーンでは、より丁寧で柔らかく、そして相手に配慮した表現を使うことが重要です。
1)〇〇については、現時点では判断が難しいと考えております。
2)〇〇という点で、もう少し検討が必要だと考えております。
3)〇〇につきましては、もう少し時間をいただけないでしょうか。
4)〇〇につきましては、慎重に検討させていただきたく存じます。
5)〇〇については、もう少し詳細な情報がいただけますと幸いです。
上の例文を使う時のポイントです♡
【クッション言葉の活用】
「恐れ入りますが」「誠に恐縮ですが」「大変恐縮ですが」「申し訳ございませんが」
例文:恐れ入りますが、〇〇については、現時点では判断が難しいと考えております。
【理由の具体化】
「〇〇という点がまだ明確になっていないため」
使うことで、判断が難しい理由を具体的に説明することで、相手への理解を深めることができます。
例文:〇〇という点がまだ明確になっていないため、現時点では判断が難しいと考えております。
【今後の対応を示す】
「〇〇について、もう少し詳しく調べてから改めてご連絡いたします」
使うことで、今後の対応を示すことで、相手に安心してもらえます。
まとめ
「判断できない」という状況に直面した時には、焦らずに丁寧な言葉を選び、相手に失礼のないように伝えましょう。この記事で紹介した表現例を参考に、ご自身の状況に合わせて適切な言葉を使い分けてください。