日々の仕事でお世話になっている方々、上司や取引先といった目上の人の体調は、何かと気になるものです。「無理をされていないだろうか」「体調を崩されていないだろうか」と、心配になることもあるのではないでしょうか。そんな時、心からの気遣いを伝えたいと思っても、どのような言葉を選べば失礼がないのか、迷いませんか?この記事では、相手を心配する気持ちや、一日も早い回復を願う気持ちを伝える際に、目上の人に対して失礼のない表現を、具体的な例文とともにご紹介いたします。
体調を気遣うのはどんな時?
体調を気遣う言葉は、相手への配慮を示す大切な表現です。以下のような場面で使われます。

インフルエンザが流行っていたり、体調を気遣う場面は、たくさんありますよね♡
体調不良による欠勤の連絡を受けた時:相手から体調不良などの欠勤連絡を受け、無理せず休むように伝える場面。
疲れている相手に労いの言葉をかけたい時:仕事やプライベートで忙しい様子の相手に、労いの言葉をかけて心身を休めてほしいと伝えたい場面。
病気や怪我をしている相手を励ましたい時:風邪やインフルエンザ、怪我などで体調を崩している相手に、回復を祈る気持ちを伝えたい場面。
仕事関係の相手が体調を崩したことを知った時:取引先や同僚など、仕事関係の相手が体調を崩したことを知った際に、心配する気持ちや業務への影響を気遣う場面。
季節の変わり目などに、相手の体調を気遣う言葉を送りたい時:体調を崩しやすい季節の変わり目に、相手の健康を気遣う場面。
一定期間の病気療養が必要な場合など、体調を気遣う言葉は様々な状況で大切です。適切な言葉を選ぶことで、相手への思いやりが伝わり、良好な関係につながります。
目上の人への体調を気遣う言葉遣いの基本
目上の人への体調を気遣う言葉遣いは、相手への敬意と心配りを伝える大切な手段です。失礼のない表現を心がけるためには、以下の点を意識しましょう。
1)丁寧語、謙譲語、尊敬語を適切に使う
丁寧語:「です」「ます」調で話すことで、相手への敬意を示します。
例:「お加減はいかがですか」「お変わりございませんか」
謙譲語:自分の行為をへりくだって表現することで、相手への敬意を示します。
例:「伺ってもよろしいでしょうか」のように、相手の状況を尋ねる際に使うことがあります。
尊敬語:相手の行為や状態を高める表現です。
2)直接的な表現を避け、婉曲的な表現を用いること
・直接的な表現は、相手に不快感を与えてしまう可能性があります。「具合が悪いのですか?」と直接聞くよりも、「体調はいかがでしょうか」「少しお疲れのご様子でしたが」のように、婉曲的な表現を用いることで、相手への配慮を示すことができます。
3)心配する気持ちだけでなく、敬意を示す表現を用いること
心配するだけでなく、相手への敬意を示す表現を用いることで、より丁寧な印象になります。例えば「ご心配です」だけでなく、「お加減を案じております」「ご無理なさらないでください」のように、敬意を含んだ表現を使うように心がけましょう。

例文は、そのまま使えます。上司や目上の人に「体調を気遣う言葉」を使ってみましょう♡

・その後、体調はいかがでしょうか。お加減を案じておりました。
・お加減はいかがでしょうか。一日も早いご回復をお祈りしております。
・その後、体調がすぐれないと伺いしましたが、その後いかがですか。ご自愛ください。
・先日、少しお疲れのご様子でしたが、その後いかがですか。ご無理なさらないでください。
・その後、お変わりございませんか。何かお手伝いできることがございましたら、遠慮なくお申し付けください。
目上の人への体調を気遣う言葉:例文
相手の体調を気遣う言葉は、相手への思いやりを示す大切な表現です。特に上司や目上の方に対しては、丁寧さと敬意を込めた言葉遣いが求められます。ここでは、様々な状況に合わせて使える具体的な例文をまとめました。

丁寧さと優しさと敬意を込めた言葉遣いができますように♡
休んでいることを知った時
・ご無理なさらず、ゆっくり静養なさってください。
・まずはご静養ください。業務のことはご心配なさらないでください。
・○○様、その後体調はいかがでしょうか。心よりお見舞い申し上げます。
・○○様のご不在を伺い、案じておりました。一日も早いご回復をお祈り申し上げます。
相手の顔色が優れない時
・○○様、少しお疲れのご様子ですが、体調はいかがでしょうか。
・お顔色が優れないようですが、無理をなさっていませんか。
体調が優れないという話を聞いた時
・ご心配ですね。どうぞお大事になさってください。
・何かお手伝いできることがございましたら、遠慮なくお申し付けください。
・体調がすぐれないとのこと、案じております。どうぞご無理なさらないでください。
相手が多忙な場合
・多忙中とは存じますが、体調を崩されませんようお気をつけくださいませ。
・お忙しい日々が続いているかと存じますが、ご無理なさらないでください。
メールや手紙の結びの言葉
・時節柄、くれぐれもご自愛ください。
・末筆ながら、皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。
相手が風邪気味の場合
・風邪など召されませんよう、ご自愛ください。
・季節の変わり目ですので、体調を崩されないようお気をつけください。

心からの気遣いを伝えてください♡
インフルエンザにかかったことを知った時
・ゆっくりと静養され、一日も早く良くなりますようお祈りしております。
・くれぐれもお大事になさってください。一日も早く元気になられることを願っております。
・インフルエンザとのこと、さぞお辛いことと存じます。一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。何か私どもでお手伝いできることがございましたら、遠慮なくお申し付けください。
目上の人に使える体調を気遣う言葉
上司や取引先など、目上の人の体調を気遣う言葉は、相手への敬意と配慮を示す大切な表現です。以下の表現を使うことで、失礼なく、相手を気遣う気持ちを伝えることができるでしょう。状況に合わせて適切な表現を選び、相手への配慮を忘れずに、温かい言葉を伝えてください。
ご自愛ください
使う状況:「ご自愛ください」は、話し言葉、メールや手紙の結びとして使われています。目上の人、取引先の人にも使うことができる丁寧な言葉遣いです。
「ご自愛ください」は、”健康状態に気をつけてください”との意味です。すでに体調が優れない人に対しては不適切です。その際は、
「お大事になさってください」「どうぞお労りください」(おいたわり)を使いましょう

・ご無理などなさらないよう、ご自愛ください。
・お忙しい日々を送られているかと思いますが、どうかご自愛ください。
・時節柄、ご多忙のことと存じますが、皆様にはご自愛くださいますようお願い申し上げます。
「ご自愛のほどお願いいたします」「ご自愛くださいますようお願い申し上げます」だとより丁寧になります。
「お体ご自愛ください」は、二重表現のため誤った言葉遣いになります。
お大事になさってください
使う状況:目上の人や、特に丁寧な言葉遣いを心がけたい状況で用います。相手の方が病気や怪我をされた際に、一日も早いご回復を心からお祈りする、敬意の表現です。「お」は尊敬の意を表しています。
「お大事に」だけですと、丁寧さが足りません。
重い病気やひどい怪我に対しては「お大事になさってください」を使わずに、
「養生なさってください」「静養なさってください」を使いましょう

・ご無理なさらず、お大事になさってください。
・風邪をひかれたと伺いました。どうぞお大事になさってください。
・昨日から熱があるとお聞きしました。無理をなさらず、お大事になさってください。
どうぞごゆっくりお休みください
使う状況:目上や上司に対して、心身を休めてほしいと伝える、丁寧な表現です。
「くれぐれもご無理なさらないでください」も丁寧な表現になります。

・出張でお疲れのことと思いますので、どうぞごゆっくりお休みくださいませ。
・長時間の会議、本当にお疲れ様でした。どうぞごゆっくりお休みになってください。
・風邪気味とのことでしたので、今日は無理せず、どうぞごゆっくりお休みください。
ご無理なさらないでください
使う状況:体調不良の時、相手が忙しそうな時、相手が何かを頑張りすぎている時など、相手を気遣う様々な場面で使います。
「ご無理なさらず、ゆっくりお休みください」も丁寧な表現になります。

・ご多忙中とは存じますが、くれぐれもご無理なさらないでください。
・体調が優れないとのことでしたので、くれぐれもご無理なさらないようお気を付けください。
まとめ
多忙な上司への「お疲れ様です」に「体調はいかがですか?」の一言を添えることで、より深い気遣いが伝わり、良好な人間関係に繋がります。大切なのは言葉だけでなく、心からの気遣いです。敬意を持った言葉遣いを心がけましょう。例文や注意点を参考にしてみてください。