「益々のご活躍をお祈り申し上げます」とよく耳にしますが、正しく使えていますか?ビジネスシーンだけでなく、日常でも使う言葉です。
「益々のご活躍をお祈り申し上げます」とは相手の今後の活躍を心から願う言葉です。使い方を誤ると失礼になってしまいます。
このブログでは「益々のご活躍をお祈り申し上げます」の使い方と、言い換えをご紹介します。シーン別に分けた例文も掲載しているので、ぜひ参考にしてください。
【使う時】
・ビジネスシーンでは退職、転勤、異動、昇進、不採用などに使います。メールや会話中の挨拶やスピーチとして使うことが多いです。
「益々のご活躍をお祈り申し上げます」は、フォーマルな言葉です。相手の今後のさらなる成功や活躍を祈願する表現です。
「益々のご活躍をお祈り申し上げます」の意味
「益々(ますます)のご活躍をお祈り申し上げます」の意味をみていきましょう。
・「益々」「ますます」漢字でも平仮名どちらも使用できます。
「益々」 | 意味:前よりも一層、以前よりもさらに |
「ご活躍」 | 意味:めざましく活動すること 「活躍」に「ご」がつき敬語表現です |
「お祈り申し上げます」 | 意味:相手の幸福と成功を願っていること 「お〜申し上げます」で謙譲表現になります ※相手を祈るのは自分です。 |
↓
「益々(ますます)のご活躍をお祈り申し上げます」とは、相手に対し「これからもご活躍され、すばらしい成果をあげられますように」という意味です。
「益々のご活躍をお祈り申し上げます」の使い方と例文
使い方と例文についてみていきましょう。「益々のご活躍をお祈り申し上げます」の気持ちを伝えるためのフレーズを、シーン別にまとめました。例文をご参考にし、ぜひ使ってみてください。
「益々のご活躍をお祈り申し上げます」を使って、相手への思いやりや応援の気持ちを伝えましょう♡
【使い方】
・「益々のご活躍をお祈り申し上げます」は、かしこまった表現のため目上の人、ビジネスシーンで使います。目下の人には少しカジュアルな表現がいいかと思います。
・個人に対して「ご活躍」
・企業に対して「ご発展」「ご隆昌(ごりゅうしょう)」「ご盛栄(ごせいえい)」を使用します。
・「益々のご活躍をお祈り申し上げます」は、メールやスピーチの締めの言葉として使われることが多いです。
「益々のご活躍をお祈り申し上げます」をシーン別にどのように使っていいのかわからなくて、悩みます。
シーン別に「益々のご活躍をお祈り申し上げます」の例文がありますので、一緒にみていきましょう!
退職の場合
【退職の場合】の例文です。
同僚や上司、お世話になった先輩といった社内だけでなく、社外や取引先などにも使えます。
退職する人に対して感謝の気持ちと祝福を送ることを示しています。相手が過去の職務や協力に貢献したことに感謝し、今後の成功を祈っています。ポジティブなメッセージです。
・新しい環境での益々のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
・これまでのご尽力に心より感謝申し上げます。 今後は、新たな環境で益々のご活躍をお祈り申し上げます。
・今後は、〇〇様のご経験とご活躍が、新たな環境でも大いに発揮されることを、心よりお祈り申し上げます。
・新天地での益々のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
・これまで一緒に働けたことを、とてもうれしく思います。 今後は、新たな環境で益々のご活躍をお祈りします。
転職や異動の場合
【転職や異動の場合】の例文です。
上司やお世話になった先輩にも使います。同僚に対して使うとかしこまった感じですが、メールや文書で、ぜひ使ってください。
・見送る人(送り出す側)が使うことも、見送られる人が使うこともできます。
・転職や異動をする人に対して期待と成功を祈る気持ちを示します。相手が新たな環境で成功することを願っていることを表現します。
【見送る人(送り出す側)】
・新たな環境でのご活躍をスタートされるとのこと、心よりお祝い申し上げます。
・新たな環境でも大いに発揮されることを、心よりお祈り申し上げます。
・一緒に働かせていただき、大変お世話になりました。〇〇さんの益々のご活躍をお祈りします。
【見送られる人】
・これまでご指導いただき、ありがとうございました。今後も、皆様のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
【後輩が異動する時】
これまでご指導いただき、ありがとうございました。今後も、皆様のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
また一緒に仕事できることを楽しみにしています。 今後ともご活躍をお祈りしています。
昇進の場合
【昇進の場合】の例文です。
・昇進する人に対して使います。
・相手が昇進に伴って今後も成功し続けることを期待していることを表現しています。
・ご昇進おめでとうございます。新しい役職においても、ますますのご活躍をお祈り申し上げます。
・〇〇様のご昇進、心よりお祝い申し上げますとともに、今後一層のご活躍を祈念いたします。
不採用通知の場合
【不採用通知の場合】の例文です。
・今回は、見送らせていただきますが、今後のご活躍お祈り申し上げますという意味で使用します。
・末筆ながら、〇〇様の益々のご活躍をお祈り申し上げます。
・ご希望に添えず、誠に申し訳ございません。今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
年賀状や季節の挨拶
・年賀状や季節の挨拶では、相手の健康を願う気持ちを表現する「ご健勝」や「ご多幸」が一般的です。「益々のご活躍をお祈りします」を使った場合、「一層のご活躍をお祈りします」という意味になります。
・本年も〇〇様の益々のご活躍をお祈り申し上げます。
・ご健勝と益々のご活躍をお祈り申し上げます。
・新年にあたり、ご健勝とご多幸をお祈り申し上げます
「ご健勝とご多幸をお祈り申し上げます」とは、相手が健康で幸せであることを願う意味になります。ご参照ください。
「お祈り申し上げます」の言い換え
「お祈り申し上げます」ビジネスシーンでよく使われる表現のため、親しい人に向けて使うこともできますが、かしこまっているため、カジュアルな表現としては「お祈りいたします」「願っています」に言い換えます。
「お祈りいたします」使い方と例文
「お祈りいたします」相手のことを心から祈る、願う時に使います。
使う時 | ・親しい人、目下の人に対して使います ※「お祈り申し上げます」よりも少しカジュアルな表現です。 |
・本日はお忙しい中、ご参加いただきありがとうございました。 今後とも皆様のご多幸をお祈りいたします。
・今回のプロジェクトが無事成功することを心よりお祈りいたします。
・新入社員の皆さまのご活躍を心よりお祈りいたします。
同僚に対して「今後ともご活躍をお祈りしています」を使っていますね。
「願っています」使い方と例文
「願っています」とは、相手に対して、成功や幸福を願っていることを伝える際に使用されます。相手への思いやりや気遣いを表すことができる表現です。
使う時 | ・親しい人、目下の人に対して使います ※フォーマルにもカジュアルにも使える表現です。 |
・今日の会議でのご成功を願っています。
・お世話になっております。今後とも貴社のご繁栄を願っております。
・ご協力いただき、誠にありがとうございます。お取引の成功を願っております。
・貴重なお時間を割いていただき、深く感謝申し上げます。ご健闘を願っております。
・一日も早いご全快を願っております。
「祈念(きねん)しております」使い方と例文
「祈念(きねん)しております」とは相手の成功を心から願う表現です。
意味 | ・相手に対して敬意を払い、成功を祈ること |
使う時 | ・成功や達成、健康や幸福を願う時に使います。 ※フォーマルな表現です。 |
・重要な会議が控えています。その成功を祈念しております。
・重要な取引の成立を祈念しております。
・貴社の益々のご発展を祈念しております。
・皆様のご健康を心より祈念しております。
・新規事業の成功を心より祈念しております。皆様のご尽力に、心から敬意を表します。
【自社の新規事業立ち上げの時】
新規事業の成功を心より祈念しております。皆様のご尽力に、心から敬意を表します。
弊社も最善を尽くします。
自分の会社が新規事業を立ち上げていることを述べ、また、新規事業の実現に向けて尽力してくれる人々に対して、応援の気持ちや敬意を表しています。
「お祈り申し上げます」カジュアルな表現にしてみる
「お祈り申し上げます」を相手に失礼にならずにカジュアルな表現にするにはどうしたらいいでしょうか。同僚や部下に対して使いたいですね。
・「お祈りいたします」「願っています」「応援しています」「期待しています」に言い換える
・「申し上げます」を「します・ます」に言い換える
・「益々」を「ますます」に言い換える
言い換えてみましょう♡
・ますますのご活躍をお祈りします。
・ますますのご活躍をお祈りしています。
・ますますのご活躍を応援しています。
・〇〇さんのますますのご活躍を、願っています。
・〇〇さんの活躍を、心から応援しています。
・今後のご活躍に、とても期待しています。
・〇〇さんの努力が実を結んで、本当によかったですね。
・〇〇さんの活躍で、会社を盛り上げてほしいです。
まとめ
「益々のご活躍をお祈り申し上げます」は、相手を応援する気持ちを伝える言葉です。そのため、真心を込めて使うことが大切です。また、相手との関係性や状況に合わせて、適切な表現を使うようにしましょう。
ビジネスシーンでは、より丁寧な表現を使うのが一般的です。一方、日常生活では、より親しみやすい表現を使いましょう。ご参考になれば幸いです。