「よろしければ」とは「よろしければ、ご連絡先を教えてくれませんか」というように使います。「よろしければ」を使うことで、メリットは2点あります。1つは、相手が答えたくないのなら、答えない選択もできるということ。2つ目は質問者も伝えにくいことをやんわりと尋ねる（たずねる）ことができるということです。
「よろしければ」とは相手の意思を尊重する丁寧な言葉で、「よろしければ」を使うことでお互いが気遣うことができます。
「よろしければ」は、この使い方以外にもビジネスの場ではクッション言葉として使います。「よろしければ」の使い方について、ご参照いただけましたら幸いです。
「よろしければ」
「良い」形容詞の仮定形に接続助詞「ば」がついたものです。「良い」が形容詞のため、丁寧語ではないという考え方と丁寧な意味を持つ言葉のため丁寧語であるという考えがあります。
例文：よろしければ、ご連絡先を教えてくれませんか。
「ご連絡先を教えてくれませんか」だと強い言い方に感じるかも。よろしければを使うことで、やわらかく聞こえます。
「もし、連絡先を教えてくださることが悪いことではなければ、私に教えてください」という意味です。質問しにくいことがやんわりと尋ねられますね♡
・「よろしければ」丁寧語（敬語）であるないに関わらず、相手の意思を尊重する丁寧な言葉遣いです。
・「よろしければ」は、身近な人や目上の人にも使えます。
「よろしければ」を使う時とは？
どんな時に「よろしければ」を使うのか考えてみましょう！
【よろしければを使う時】
- お願いをする時
- 提案をする時
- 相手に善意を示す時
- 私でよろしければ〜
- クッション言葉として使う時
ひとつずつみていきましょう！
お願いをする時に使う「よろしければ」
相手に何かして欲しい時や、相手に答えるかどうかの選択肢を委ねる（ゆだねる）時に使う表現です。
【社外の人との会話】
先日の講演会について、よろしければご感想を教えていただけませんか？
承知いたしました。後ほど、メールで送らせていただきます。
「よろしければ〜してくれませんか」相手に強制の意味を持たず、委ねる（ゆだねる）質問の仕方ですね。お願いごとをする前につけます♡
提案をする時に使う「よろしければ」
相手に意見を提案する時や、具体策を伝える時に使う表現です。
【社外の人との会話】
新商品の資料も同封いたしましたので、よろしければご覧くださいませ。
承知いたしました。一緒に確認させていただきます。
「よろしければ〜してください」結びが「ください」であっても、「よろしければ」によって相手に強制の意味を持たず、委ねる表現ですね。
相手に善意を示す時に使う「よろしければ」
厚意的（こういてき）に相手へ意見や提案する時や、具体策を伝える時に使う表現です。
【社内の人との会話】
わかりやすい資料もメールしておいたので、よろしければ見てくださいね。
承知いたしました。ご配慮いただきまして、ありがとうございます。
この時の「よろしければ」は、相手に提案をする時に使います。親切な心遣いがとてもいいですよね♡
「私でよろしければ〜いたします」
善意を持って、自分が快く提案を受ける時に使います。
「私でよろしければ」で謙遜し、「〜いたします」で前向きな姿勢を表現するといいですね。
【社内の人との会話】
今日のミーティング、私の代わりに出てもらいたいけど、お願いしてもいいかな？
私でよろしければ、精一杯努めてまいります。
「私でよろしければ」で謙遜をしめし、「〜いたします」で前向きな姿勢を表現ができて、とてもいいですね♡
「よろしければ」クッション言葉として使う時
クッション言葉とは、「お願い」や「お断り」などをするときに使い、全体を柔らかい印象にしてくれる言葉です。言いにくいことをストレートに伝えてしまうと、相手は受け入れられなかったり、ショックを受けてしまいます。クッション言葉を使うことで相手に嫌な思いをさせずに用件を伝えることができます。
【社外の人との会話】
会議に使う資料ですが、よろしければ、担当部署宛に送り直していただけませんか。
かしこまりました。早急に送らせていただきます。
「よろしければ」＋お願いごとになりますね。クッション言葉を使うことで、やんわり依頼ができますね！クッション言葉の大切さや使い方についてよろしければご覧ください♡
「よろしければ」の例文
「よろしければ」の例文についてみていきましょう。
・たくさんチョコレートを買ってきたので、よろしければ、召し上がってください。
・まもなく、会社の建て替え工事が終わりますので、よろしければお越しください。
・よろしければ、こちらの資料もご参考にしてください。
・よろしければ、こちらの件についてもご検討ください。
・こちらにボールペンがございますので、よろしければ、お使いください。
「よろしければ」はいろいろな使い方がありますね！ビジネスの場で「よろしければ」が使えるといいですね。
「よろしければ」の類語・言い換え
「よろしければ」の類語・言い換えについてみていきましょう。
「もし、よろしければ」
→「もし」がつくことで、さらに厚意的で、丁寧な表現になります。
【社内での会話】
資料もメールしておいたので、もし、よろしければ見てくださいね。
承知いたしました。どうもありがとうございます。
「もし、よろしければ」「もし」がつくだけで、とても厚意的な表現になりますね。
「差し支えなければ（さしつかえなければ）」
→相手に依頼をする時、相手にとって都合が悪くなければと条件をつけて依頼する言葉遣い
【例文】
・差し支えなければ、お名前を伺ってもよろしいでしょうか。
・差し支えなければ、私どもから郵送させていただいてもよろしいでしょうか。
「ご迷惑でなければ」
→相手にとって迷惑ではなければと条件をつけて依頼をする言葉遣いです。
【例文】
・ご迷惑でなければ、お名前を伺ってもよろしいでしょうか。
・ご迷惑でなければ、私どもからメールでご案内をさせていただいてもよろしいでしょうか。
相手に提案やお願いごとをする時に「よろしければ」の使い方が正しいかな？と迷った時。クッション言葉の「恐れ入りますが」を使ってみましょう。
【社外の人との会話】
先日の講演会について、よろしければ（恐れ入りますが）ご感想を教えていただけませんか？
承知いたしました。後ほど、メールで送らせていただきます。
「恐れ入りますが」は相手に迷惑をかけて申し訳ないという気持ちを意味します。
「よろしければ」との違いは、相手が断れないシーンでも使えることです。
まとめ
「よろしければ」を使うことで、伝えにくいことがやんわり尋ねられますし（たずねられますし）、相手は答えたくないなら、答えない選択もできます。相手の意思を尊重する丁寧な言葉遣いです。使い慣れないクッション言葉を適切に使うことは難しいのですが、本記事にあげた代表的なクッション言葉を会話中に少しずつ入れることで、会話が全体がやわらかくなります。
「よろしければ」の使い方についてご参照いただけますと幸いです。
