皆さまは、褒められた時に「ありがとうございます」以外で気の利いた言い回しはないのかな…と考えたことはありませんか?謙遜しすぎたり、素直な気持ちを表せない方もいるかと思います。円滑なコミュニケーションのためにも褒められた時に迷わず返答ができたらいいですよね。
先日、お客様からお褒めの言葉をいただき、笑顔で「とても励みになります」と応対をしている社員がいました。さすがだなと思いつつ、自分もとてもうれしい気持ちになりました。
「褒められた時」の返し方についてご参照いただければ幸いです。
「褒められる時」とは?
相手の期待を超える行動をとったことで、相手の感動を呼び起こし、言葉で評価をいただく瞬間です。相手が感動している瞬間なので、その気持ちをしっかりと受け止めて、気持ちのキャッチボールををしましょう。
自分が謙遜(けんそん)しすぎてしまうと、相手を不快にさせてしまうことがあります。「褒められた時」は相手を配慮し、素直な気持ちで感謝・敬意の返答ができるといいですよね。
相手を配慮した返答は、どうしたらいいですか?
褒められた時の答え方をいくつか備えておくことです♡
「褒められた時」の返し方、答え方
褒められた時って、嬉しいですよね。でも、つい謙遜してしまったり、うまく返せなかったりすることがありませんか?いくつか持ちあわせておくといいですね。
褒められた時は、嬉しい気持ちを素直に伝えることが大切です♡
1「嬉しく思います」「嬉しく存じます」
2 「お役に立ててよかったです」「お役に立てて何より(なにより)です」
3 「光栄です」
4 「励みになります(はげみになります)」
5 「お手伝いができてよかったです」
6 「精一杯頑張ります」「精一杯努力します」「精進いたします」
「嬉しく思います」「嬉しく存じます」
使い方:
・褒められて、素直に「嬉しい気持ち」を伝える時に使います。
・親しい人に対して使いましょう。(直属の上司なら堅苦しすぎずに使えます)
・会話中で使う方がよいです。
・「嬉しく存じます」の方がかしこまった言い回しになります。
・とんでもないことです。お役に立ててうれしく思います。
・ありがたいお言葉です。私こそ、うれしく存じます。
「存じます」は「思います」の謙譲語です。目上の人には「嬉しく存じます」を使いましょう。
【社内での会話】
どうもありがとう。みんなも褒めていたよ。
とんでもないことです。お役に立てて嬉しく存じます。また、お手伝いさせてください。
「お役に立てて嬉しく存じます」が適切に使えていますね。
「お役に立ててよかったです」「お役に立てて何より(なにより)です」
使い方:
・相手の役に立つことができてうれしい気持ちを伝える時に使います。
・「何よりです」は丁寧語のため、身近な人、目上の人にも使えます。
・「よかったです」は日常の言葉遣いであり、会話中で使う方がよいです。親しい人に対して使いましょう。
・私のささやかな手助けが、お役に立ててよかったです。
・私としては至らない(いたらない)点もありましたが、お役に立てて何よりです。今後ともよろしくお願いいたします。
※至らない点とは、私の配慮、力が足りなかった点ということです。
「光栄です」
意味:人に認められて名誉に思うことです。
使い方:目上の人、取引先に対して使いましょう。
・そう、いっていただけて光栄です。
・お褒めの言葉をいただき、光栄に思います。
【社内での会話】
どうもありがとう。お客様も褒めていたよ。
お褒めの言葉をいただき、光栄に思います。
「励みになります(はげみになります)」
使い方:
・お褒めの言葉をいただいたことで、今後のやる気につながる気持ちを表現しています。
・「継続して頑張ります」という意味が含まれるため、今後の期待値をみてもらえることが多くなります。前向きな言葉遣いです。
・そう、いっていただきましてどうもありがとうございます。今後の励みになります。
・そのような評価をいただき、今後の励みになります。
「ありがたいお言葉です」「お褒めの言葉をいただきうれしく思います」をあわせて使うことで素直な気持ちで、相手に感謝や敬意を伝えることができます。
【社内での会話】
昨日は、どうもありがとう。先方からもお褒めの言葉をいただいたよ。
お褒めの言葉をいただきうれしく思います。また、お手伝いできることがありましたら、おっしゃってください。
謙遜しつつも、役に立ててうれしい気持ちが伝えられています!
「お手伝いができてよかったです」
使い方:
・勉強や習得できることがあった時に使います。
・「こちらこそ、勉強になりました」も言い換えとして使うことができます。
・とんでもないことです。私こそ、お手伝いができてよかったです。
・とんでもないことです。こちらこそ、ありがとうございます。
・とんでもないことです。こちらこそ、勉強になりました。
【社内での会話】
みんなのために資料作ってくれてありがとう。みんな褒めていたよ。
とんでもないことです。こちらこそ、勉強になりました。
「とんでもないことです」「もったいないお言葉です」「恐縮です」という言葉を使うことで、謙遜しつつも相手に感謝や敬意を伝えることができます。
「精一杯頑張ります」「精一杯努力します」「精進いたします」
意味:ひとつのことに集中して一生懸命に努力することです。
使い方:
・「頑張ります」は親しい人に適した表現です。
・「精一杯努力します」「精進(しょうじん)いたします」は、目上の人に向けて使いましょう。
・精一杯頑張りますので、よろしくお願いいたします。
「これからも精進してまいりますので、引き続きご指導のほどよろしくお願いいたします」
文書やメールでも使いますよね。
「褒められた時」の返し方に困った時のコツ
言い回しを持ち合わせていても、返答に困ることはあります。褒められた言葉がとてもありがたくて、そこまでの力は持ちあわせていないのにどうしよう…と返答に迷うことがあります。迷う時は、まずは相手のお名前をいれて感謝の言葉を伝えるようにと心がけています。
・〇〇さんのおかげです。
・〇〇さんに褒めていただき、うれしいです。
・〇〇さんからご指導いただいたおかげです。
【社内での会話】
どうもありがとう。お客様からお褒めの言葉をいただいたよ。
お褒めの言葉をいただき、恐縮です。部長からご指導いただいたおかげです。
まとめ
褒められた時に適切な言い回しで返すのは、状況によって難しい場合があります。
言い回しが出てこない時は、「〇〇さんに褒められたからうれしい」というように相手に感謝を伝えることを心がけてみましょう。褒められたことを素直に喜び、感謝の気持ち・敬意を伝えられたらいいですね。
「励みになります」は、褒められてうれしい気持ちが伝わりますし、前向きな気持ちになれる言葉遣いなので好きな言葉です。ご参照いただければ幸いです。