「このシステムは、24時間365日ご利用になれます。」この言葉、ビジネスシーンでよく耳にする「ご利用になれます」の使い方ですが、敬語として正しいのでしょうか?敬語の使い方が難しいと感じる方も多い「ご利用になれます」について、この記事では使い方や、より言い換え、例文を詳しく解説します。
「ご利用になれます」の意味
「ご利用になれます」は、相手に対して、あるサービスや物を自由に使えることを丁寧に伝える表現です。ビジネスシーンでは、商品やサービスやシステムを利用する時など、幅広い場面で活用されます。
例えば、「この会議室は、いつでもご利用になれます」のように、相手への配慮を表す言葉として使うことができます。
「ご利用になれます」は正しい使い方の敬語です
「ご利用になれます」は、尊敬語の敬語表現です。「ます」は丁寧語になります。
「ご利用になれます」は正しい敬語なのですね。
そうですね。「ご利用になれます」は、相手に対して尊敬語を使っているため、丁寧な言葉遣いといえます♡
「ご利用いただく」「ご利用くださる」とか似てて、よくわかりません。
「ご利用なれます」のほかに、「ご利用いただく」「ご利用くださる」についてみていきましょう。
「ご利用いただく」の敬語
「ご利用いただく」は「ご〜いただく」で謙譲語の表現になるので、正しい敬語表現になります。「いただく」は「もらう」の謙譲語 です。
主語は自分→「いただく」の謙譲語は自分の行動に対して使います
例文:新機能をご利用いただき、ありがとうございます。
「ご利用くださる」の敬語
「ご利用くださる」は「ご〜ください」で尊敬語の表現になるので、正しい敬語表現になります。「くださる」は「くれる」の尊敬語です。
主語は相手→「くださる」の尊敬語は相手の行動に対して使います
例文:新しいサービスをぜひご利用ください。
ただし、「ご利用できます」は間違った敬語の使い方になりますので、目上の人や上司、ビジネスシーンで使う時には注意しましょう。
「ご利用になれます」の使い方と例文
「ご利用になれます」は、相手に対して、何かを利用できることを丁寧にお知らせする表現です。特に、ビジネスシーンや目上の人に対してより敬意を込めて伝えたい場合に適しています。
・お客様専用駐車場をご利用になれます。
・この会議室は、最大10名までご利用になれます。
・営業時間内であれば、いつでもご利用になれます。
・食堂は2階にございます。ご自由にご利用になれます。
・会議室は、事前に予約いただければ、いつでもご利用になれます。
・当社のサポートサービスは、24時間365日ご利用になれます。
「ご利用になれます」は、「利用できます」よりも丁寧な表現です。特に、目上の人やお客様に対して、より丁寧な言葉遣いを心がけるべき場面で有効です。
「ご利用になられます」は誤りです。二重敬語にご注意!
「ご利用になられます」は、二重敬語のため誤った表現です。「ご利用になれます」はすでに丁寧な尊敬語の表現であり、「なられる」の尊敬語を重ねて使うと、敬語が過剰になってしまいます。
二重敬語とは、1つの言葉に同じ種類の敬語を2回重ねて使うことです。よく使われる二重敬語の例を下に挙げています。
「お伺いする」:謙譲語+謙譲語
「伺わせていただきます」も謙譲語+謙譲語になり二重敬語となります。
二重敬語について紹介しています。参考にしてくださいね♡
「ご利用になれます」言い換え・類語
「ご利用になれます」の言い換えです。状況によっては、より適切な言い換えがあります。それぞれの特徴と例文を詳しくご紹介します。いずれも丁寧な表現のため、目上の人や上司、ビジネスシーンで使うことができます。
「ご活用になれます」
意味:相手に何かを提供し、それを有効に利用して欲しいという丁寧な表現です。尊敬語の敬語表現になります。
例文:このツールは、いますぐご活用になれます。
「ご使用になれます」
意味:相手に対して、ある物事やサービスを自由に使えることを丁寧な言葉で伝える表現です。尊敬語の敬語表現になります。
例文:この会議室は、予約すれば、ご使用になれます。
「お使いください」
意味:「お使いください」は、相手に何かを使ったり、利用したりすることを許可する丁寧な表現です。
使い方:「お〜ください」で尊敬語の表現になりますが「ください」が命令に感じてしまうこともあるので、使う時に注意しましょう。
例文:WiFiのパスワードは、〇〇です。ご自由にお使いください。
まとめ
「ご利用になれます」は、相手に対して何かを提供し、それを利用してほしい場合に使う丁寧な表現です。上記に挙げた例文や言い換え方を参考に、様々な場面でご活用ください。