「ご協力いただければと存じます（ぞんじます）」とは、協力してもらえればと思いますという意味を持ち、「いただければと存じます」は相手へ依頼するやわらかい言い回しになります。
例えば、協力してもらいたい時に「ご協力ください」だと、「ください」の言い回しが強く感じられてしまい、「ご協力願います」ですと、少し敬意が足りない言葉と感じられてしまいます。シチュエーションにもよりますが、協力をお願いしたい時に適切な言い回しができたらいいですね。
「ご協力いただければと存じます」とは「ご協力ください」「ご協力願います」「ご協力いただければと思います」の丁寧な表現にあたります。使い方や例文、メールについて紹介していますので、ご参照いただけましたら幸いです。
「ご協力いただければと存じます」とは
「ご協力いただければと存じます」の意味についてみていきましょう。
| 「ご協力」 | 協力に「ご」がつき、丁寧な表現になります。 相手の行動のため「ご」が尊敬語になります。 （ご〜いただくで謙譲表現という見方もあります） |
| 「いただければ」 | 「いただく」は「〜してもらう」、「れば」は仮定形のため 「いただければ」は「〜してもらえたら」という意味になります。 |
| 「存じます」 | 「存じる」の謙譲語に「ます」の丁寧語がついたもの。 |
「ご協力いただければと存じます」の意味
・「ご協力」は、力を合わせて達成することです。
・「いただければと存じます」は、相手の意向を委ねる（ゆだねる）ためやわらかい依頼の表現になります。
・「ご協力いただければと存じます」で、ご協力してもらえたらと思いますという意味になります。
「ご協力いただければと存じます」を使う時とは
・協力してもらいたい時、協力をお願いする時、協力をお願いしたい時に使います。
・ビジネスの場では、会話やメールで使います。
・目上の人、取引先の人に対して使います。
「ご協力いただければと存じます」を使う際のメリットや注意点ってなんですか？
メリットや注意点を以下にまとめてみました♡
「ご協力いただければと存じます」を使うことのメリット
・相手に敬意を示し、丁寧な態度を伝えることができます。
・「いただければ」は、意向を委ねているため、相手に負担を感じさせない言い回しです。
・柔軟な対応である言葉遣いのため、相手が協力できない場合には協議しやすくなります。
※相手が協力できない場合にも、協議・提案がしやすくなります。相手との協力関係を築くのに役立つ言葉遣いです。
「ご協力いただければと存じます」を使う時の注意点
・依頼内容を明確にし、相手がどのように協力できるか説明をしましょう。
・相手の都合や状況を考慮し、負担がかからないようにしましょう。
※「ご協力いただければと存じます」は、丁寧で敬意を示す表現であり、協力をお願いする言葉遣いです。ただし、相手の意向を尊重し、依頼を受け入れるかどうかは相手次第であることを理解して使うことが大切です。
とても大切なことです。
「ご協力いただければと存じます」の使い方
ビジネスの場で、よく使われる「ご協力いただければと存じます」の使い方や例文についてみていきましょう。
「ご協力いただければと存じます」の使い方
・これから問題解決していきますので、ご協力いただければと存じます。
・お忙しい中、申し訳ございませんが、ご協力いただければと存じます。
・先日の調査の件について、ご協力いただければと存じます。
・恐れ入りますが、早めのご提出にご協力いただければと存じます。
「ご協力いただければと存じます」の例文
「ご協力いただければと存じます」の例文についてみていきましょう。
【取引先での会話・その1】
企画書を送らせていただきました。お忙しいところ大変恐縮ですが、ご質問や疑問点がございましたら、お知らせくださいませ。解決策を共に見つけるためにご協力いただければと存じます。
かしこまりました。早急に確認いたします。
「お忙しいところ大変恐縮ですが」を加えると相手のことを気遣う気持ちが伝わりますね♡
「ご協力いただければと存じます」とあわせて使えたらいい言葉とは？
・お忙しいところ申し訳ございませんが
・ご多忙のところ申し訳ございませんが
・申し訳ございませんが
・恐れ入りますが
・お忙しい中、恐縮ですが
・大変恐縮ですが
・ご迷惑をおかけしますが
適切な言葉をそえることで、より丁寧な印象になりますね。
【社内での会話・その2】
来月の企画について進捗はどうですか？
少し遅れているところがありますが、今調整中です。
お手伝いできることがあれば、言ってくださいね。
どうもありがとうございます。恐れ入ります、その際にはご協力いただければと存じます。
【取引先での会話・その3】
ご注文リストを送付いたしましたので、明日までの提出にご協力ください。
かしこまりました。
「ご協力ください」とは敬語ですが「ください」が強めの印象になります。場合によっては、命令されているように受けとめられてしまいます。
「ご協力ください」「ご協力願います」の言い換え
「ご協力ください」「ご協力願います」ビジネスの場では、どのような言い換えをしたらいいのでしょうか？丁寧な言い換えをみてみましょう。
※「ご協力願います」は敬語です。親しい人に対して使うのはいいのですが、目上の人に使用する際はより丁寧な言葉を使い、好感度を高めてみましょう。
「明日までにご協力いただきたく存じます」
「明日までにご協力いただければと存じます」
「明日までにご協力いただければ幸いです」
「明日までにご協力くだされば幸いです」
「明日までにご協力いただけると幸いです」
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「協力してもらえたら」という丁寧な表現です。
「明日までにご協力くださいませ」
「明日までにご協力をお願いいたします」
「明日までにご協力いただきたく存じます」
「明日までにご協力いただきますようお願い申し上げます」
「明日までにご協力いただきますようお願いいたします」
「明日までにご協力くださいますようお願い申し上げます」
「明日までにご協力のほどお願い申し上げます」
「明日までにご協力のほどお願いいたします」
「明日までにご協力のほどよろしくお願い申し上げます」
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「協力してください」の丁寧な表現です。
ここまでの例文は会話中やメールでも使うことができますが、冗長的（じょうちょうてき）・長めの言い回しについては口頭ですと聞き手がくどく感じてしまうこともあるので、メールで使うようにしましょう。
【取引先に協力をお願いする時のメール】長めの言い回しを使って例をあげています。
【取引先に返信を依頼する時のメール】
まとめ
「ご協力いただければと存じます」の言い換えや使い方について紹介してきました。ビジネスの場や、フォーマルな場面で使うのに適した言葉で、協力をしてもらいたい時に使います。協力をお願いされた場合、相手は柔軟に対応ができる言葉遣いです。相手の反応を読み取りつつ、好みに合わせた表現が使えるといいですね
