12月中旬に取引先へ挨拶メールを送る際、「まだ早い？」「良いお年と書いてもいい？」と迷う方は多いのではないでしょうか。特に冬季休暇や年明けの営業開始日など、実務連絡を含めて送る時は、「これは年末の挨拶メールの代わりになるの？」という悩みも生まれやすいものです。本記事では12月中旬に送る挨拶文の“ちょうど良い書き方”をわかりやすくまとめました。迷わずに送れるタイミング、相手に失礼にならない表現、すぐ使える例文まで紹介します。
12月中旬に「良いお年を」を避けるべきなの？
本来「良いお年を」は「これで今年の連絡は終わり、来年会いましょう」という意味合いを持つ、その年最後の挨拶になります。
12月中旬に「良いお年」を避けるべきとされる主な理由は以下の通りです。
- 年内にもまだ業務上のやり取りが残っているのに「今年も終わり」と伝えてしまうと、相手に「もう連絡してくるな」「今年はこれで終わり」という、一方的な幕引きの印象を与えてしまうことも。
- 挨拶のタイミングが早すぎると、年末の忙しい時期の入り口で、本格的な休暇ムードにはまだ遠いため、「時期尚早な挨拶」と受け取られやすくなります。
そのため、12月中旬のメールでは、業務連絡に続く結びの挨拶は、「ご自愛ください」や「引き続きよろしくお願いいたします」など、“季節への配慮＋継続の意志”が伝わる表現がぴったりです。相手に変な区切りを感じさせず、気持ち良い締めくくりとなります。
- 「年末ご多忙の折ですが、体調を崩されませんようご自愛ください。」
- 「年内も残りわずかとなりましたが、引き続きよろしくお願いいたします。」
12月中旬のメールで迷う理由｜実務連絡と年末挨拶が重なる時期
12月中旬は、多くの企業が冬季休暇のお知らせや年始営業日の案内を送るタイミングです。しかし、実務連絡は必要でも、挨拶文にどこまで年末の言葉を入れてよいか迷いやすく、次のような悩みが生じます。
悩みますよね。
・まだ少し早い気がする。
・「良いお年を」を添えるのはマナー違反にならない？
・このメールを年末挨拶の代わりにしてよいの？
とくに「良いお年を」はその年の最後のやり取りに添える言葉とされているため、12月中旬に送ると“早すぎるのでは？”と感じる方が多いのが現実です。
そこで重要になるのが、次の章で紹介するクッション表現の使い方です。
12月中旬には「少し早いですが」の一言を使おう
12月中旬は、年末の挨拶を送るには“やや早い”とされる時期です。それでも、業務連絡とあわせて挨拶をまとめて送りたい場合や、相手が後半にかけて多忙になると予想される場合は、メールの書き方を工夫すれば失礼にはあたりません。
そこで役立つのが、クッション言葉の 「少し早いですが」 です。
この一文を添えるだけで、メールの印象はガラッと変わり、相手への配慮があるメッセージになりますよ♡
「少し早いですが」を添えるメリット
- 少し早いタイミングで送る理由を自然に説明できる
「この連絡と併せて、一足早くご挨拶申し上げます」と書くことで、時期との違和感がなくなります。（例：日程の報告、進捗連絡、請求関連の案内など） - 「早い」ことを自覚しているので丁寧さが伝わる
「早いのに挨拶を入れてきた」ではなく、「事情があって早めに送ってくれたんだな」とポジティブに受け取ってもらえます。 - 実務連絡と挨拶を1通にまとめる“配慮”が伝わる
12月下旬は相手も多忙。12月中旬にまとめて送っておくことで、読まれるタイミングや負担を軽減できます。
こんな言い方がおすすめですよ♡
- 「少し早い時期ではございますが、本年もお力添えいただき感謝申し上げます。」
- 「少し早い時期のご挨拶ではございますが、皆様のご指導・ご協力に感謝申し上げます。」
- 「少し早いご挨拶となりますが、休暇日程のご案内と併せて本年のお礼を申し上げます。」
- 「少し早い時期ではありますが、業務連絡とともに、本年中のご支援に深く感謝申し上げます。」
- 「少し早いご挨拶となりますが、年末年始の営業日ご案内と併せて、本年の御礼を申し上げます。」
以下の記事も参考にしてみてください♡
12月中旬に挨拶を書いたら、年末挨拶メールは不要？
「12月中旬に挨拶メールを送ったのに、年末にも改めてメールを送るべき？」年末のビジネスメールで迷いやすいポイントですが、12月中旬のメールで必要な内容を伝えていれば、年末に再度メールを送る必要はありません。
第3章で触れたように、以下の4つを盛り込んだメールであれば、その1通が“年末の正式な挨拶”として成立します♡
- 休暇日程（年末年始休暇）のお知らせ
- 今年のお礼
- 「少し早いですが…」などのクッション言葉
- 結びの挨拶としての「良いお年をお迎えください」
12月中旬にこれらを丁寧に伝えておけば、相手にとって十分な内容となり、二度送る必要はありません。
年末に「追加で送るべきケース」と「不要なケース」
12月中旬に完結を基本としつつも、例外的に年末に追加でメールを送った方が良いケースもあります。
| ケース | 対応 |
| 12月中旬のメールが事務連絡だけで終わっている | →年末に改めて送る |
| 重要な取引先で、特に丁寧にお礼を伝えたい | →年末に改めて送る（最終営業日の数日前など） |
| 12/25以降にまだやり取りする可能性がある | →最終のやり取りで挨拶を兼ねる |
| 12月中旬に「少し早いですが〜」で挨拶を済ませた | →送らなくてOK（12月中旬完結がベスト） |
| 相手が非常に多忙で、メールが負担になる | →送らなくてOK（12月中旬完結がベスト） |
| 日常的に連絡を取る相手で、最終日に自然とやりとりがある | →送らなくてOK（そのやり取りで挨拶を兼ねる） |
そのまま使える！12月中旬の挨拶メール例文
12月中旬に送るビジネス向けの挨拶メールを、実際に使える文面でまとめました。年末の業務連絡や取引先へのお礼など、状況に合わせて使いやすい例文を紹介します。
12月中旬で完結させたい場合
件名：【重要】冬季休業のお知らせと年末のご挨拶
〇〇株式会社 〇〇様
いつも大変お世話になっております。
株式会社△△の△△です。
少し早いご挨拶となりますが、弊社では下記の期間を年末年始の休業とさせていただきます。
ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご了承くださいますようお願いいたします。
【休業期間】202X年12月〇日（〇）～ 202Y年1月〇日（〇）
来年も、より一層お役に立てるよう努めてまいりますので、
変わらぬご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
寒さ厳しき折、どうぞご自愛のうえ、良いお年をお迎えください。
12月中旬は控えめにし、年末に改めて挨拶する場合
件名：冬季休業のご案内
〇〇株式会社 〇〇様
いつも大変お世話になっております。
株式会社△△の△△です。
以下の通り、冬季休業の日程をご案内申し上げます。
【休業期間】202X年12月〇日（〇）～ 202Y年1月〇日（〇）
年末ご多忙の折かと存じますが、体調を崩されませんようご自愛ください。
改めて、改めて年内にご連絡申し上げます。
年内も引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
特に丁寧にお礼を伝えたい取引先へ（年末に必ず挨拶する場合）
件名：〇〇株式会社
〇〇様
いつも大変お世話になっております。
株式会社△△の△△です。
本年も格別のご高配を賜り、心より御礼申し上げます。
本日は、年末のご挨拶を改めてお伝えいたしたく、ご連絡申し上げました。
本年は、〇〇様には多大なお力添えをいただき、深く感謝しております。
来年も、より一層お役に立てるよう誠心誠意努めてまいりますので、
引き続きご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
寒さ厳しき折ではございますが、どうぞ穏やかに良いお年をお迎えくださいませ。
12月中旬の挨拶メールは“早くてもOK”。あとは伝え方だけ♡
まとめ
12月中旬は、冬季休業のお知らせや年末に向けた実務連絡が増える時期です。その流れで挨拶を添えるのは自然なことですが、「良いお年は、まだ早いかな？」と迷ってしまう方も多いかもしれません。大切なのは、言葉の選び方を少し工夫することです。
「良いお年を」が早いと感じられるのは、まだ年内のやり取りが続く時期だからこそ。とはいえ、12月中旬であれば、実務連絡とあわせて使っても不自然ではありません。その際に「少し早いですが」と一言添えるだけで、タイミングへの配慮が伝わり、メール全体の印象もぐっとやわらぎます。
中旬の1通で「お知らせ」と「挨拶」をまとめておけば、年末の忙しい時期に、あらためてメールを送る必要もありません。相手の負担を増やさないという点でも、気遣いのある対応と言えるでしょう。相手の忙しさを思いやりながら、気持ちよく一年を締めくくれる一通を送ってみてください。
