「わざわざご連絡ありがとうございます」は、連絡をくれた相手への感謝の気持ちを伝える際によく使われますが、「わざわざ」には「本来しなくてもよいことをすること」という意味もあるため、しっくりこなかったり、目上の人に使っていいのか迷う人もいるでしょう。そこで、この記事では「わざわざご連絡ありがとうございます」の適切な使い方や言い換え、目上の人に使う注意点を詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。
目上の人に対して「わざわざご連絡ありがとうございます」と言ってもいいのか悩みます。
「わざわざご連絡ありがとうございます」は丁寧な表現なので使ってもOKですが、丁寧にしたり、言い換えをいくつか持ち合わせておくことですね。一緒にみていきましょう♡
「わざわざご連絡ありがとうございます」の言い換えはこちらです。
「わざわざご連絡ありがとうございます」目上の人に使う時はこちらです。
「わざわざご連絡ありがとうございます」の意味
「わざわざご連絡ありがとうございます」は、相手からの連絡に対して感謝の気持ちを伝える際に使われる表現です。「わざわざ」には、状況によっては誤解を招いたり、失礼に当たってしまう可能性も潜んでいます。
「わざわざ」の意味は2つあります。
1)その事のために労力をつぎこむ様子
2)しなくてもよいことをする様子
「わざわざご連絡ありがとうございます」を1)2)の意味にあてはめてみましょう。
1と2の意味に合わせてみましょう♡
「わざわざ」その事のために労力をつぎこむこと
例えば、遠方のお客様から連絡をいただいた場合、わざわざご連絡いただき、ありがとうございます。
相手は「その事のために労力をつぎこむ」という行為をしてくれています。そのため、「わざわざご連絡ありがとうございます」という表現は、相手がしてくれた労力や手間をねぎらう意味、感謝の気持ちが込められています。
「わざわざ」しなくてもよいことをする様子
「わざわざご連絡いただく必要はございません」相手が自分のために特別に連絡をくれることを断る時に使います。
使う時には注意が必要です。相手によっては、「必要もないのに連絡してきた」と受け取られ、不快に感じてしまうこともあります。2の意味で使う時は、下記のように言い換えてみましょう。
例文:
・わざわざご連絡いただき、ありがとうございます。本来ならば、私から連絡すべきところを、ご連絡いただき恐縮です。
相手が嫌な感じに受け取らないよう、言葉を添えることで、丁寧な表現になります♡
基本的な使い方は、1)の労力をつぎこむ様子で使われるのですね。
そうです。感謝と敬意の気持ちをもって使いましょう♡
「わざわざご連絡ありがとうございます」使い方と例文
「わざわざご連絡ありがとうございます」使う時とは、以下のビジネスシーンで使われます。
・相手が忙しい中、連絡をくれた時
・取引先からの問い合わせへの返信時
・お礼への返信時
【相手が忙しい中、連絡をくれた時】
・ご多忙のところ、わざわざご連絡いただき、恐縮です。
・お忙しい中、わざわざご連絡いただきまして、誠にありがとうございます。
※目上の人に対して使うならば、相手の名前や役職を添えると、より丁寧な表現になります。
【取引先からの問い合わせへの返信時】
・先日、弊社製品に関するお問い合わせをいただき、誠にありがとうございました。わざわざご連絡いただき、感謝申し上げます。
・先日、弊社製品についてお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。ご多忙のところ、わざわざご連絡いただき、重ねてお礼申し上げます。
【取引先へのメール例文】
いつもお世話になっております。 〇〇株式会社の田中です。
先日、弊社製品についてお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。
ご多忙のところ、わざわざご連絡いただき、重ねてお礼申し上げます。
お問い合わせの件、以下の通りご回答させていただきます。
ーーー中略ーーー
今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
【お礼への返信時】
・わざわざご連絡いただき、感謝申し上げます。
・早速のご連絡ありがとうございます。ご多忙のところ、わざわざご連絡いただき、誠にありがとうございます。
「わざわざご連絡ありがとうございます」目上の人に使う時
「わざわざご連絡ありがとうございます」を目上の人に使う時は、より丁寧な表現を心がけましょう。
1)丁寧な言葉遣いを心がける
例)「ありがとうございます」→「誠にありがとうございます」にする。
2)相手を気遣う言葉を添えることです。
例えば、
「ご親切に」:親切にしてくれたことに対する感謝を伝えます。
「大変恐縮です」:相手に対して恐縮している気持ちを伝えます。
「お忙しいところ」:相手が忙しい中、連絡してくれたことに対する感謝の気持ちを伝えます。
「ご丁寧にご連絡いただき」:丁寧な対応をしてくれたことに対する感謝を伝えます。
※例文の構成は【丁寧なメッセージを作るにはどうしたらいい?】で解説しています。ご参考にしてください。
【取引先の人への返信のお礼】
先日はご連絡いただき、ありがとうございました。お気遣いありがとうございます。ご多忙のところ、わざわざご連絡いただき、誠に恐縮でございます。
念の為連絡しておいたほうがいいかと思いまして、お役に立てて良かったです。
「恐縮でございます」とは、謙虚さを表現しています。
「わざわざご連絡ありがとうございます」の言い換え
「わざわざご連絡ありがとうございます」の言い換えについてみていきましょう。
【言い換えの基本】
・お手数をおかけして申し訳ございません
・ご丁寧にありがとうございます
・ご親切にありがとうございます
・お気遣いありがとうございます などがあります。
【丁寧なメッセージを作るにはどうしたらいい?】
1.2.3の作り方の手順をご参照ください。
1. まず相手に連絡をいただいたことに対しての感謝の気持ちを伝えます。
2. 次に、お手数やご多忙であることを気遣い、お詫び・感謝の気持ちを伝えます。
3. 最後に、改めて感謝の気持ちを伝えます。
具体的な状況に合わせて、適切な言い換えを使ってみてください。
例文中に赤ライン、青ライン、黄色ラインで言い換え部分を表示しています♡
※下記の例文の中に、
ーーー伝えたい内容ーーーとあります。その部分にご自身が伝えたい内容を入れて使えるようにしてみました。よろしければ使ってみてください。
お手数をおかけして申し訳ございません【例文】
意味:「お手数をおかけして申し訳ございません」とは、相手に手間や面倒をかけてしまった場合に用いる表現です。
・ご連絡いただきましてありがとうございます。お手数をおかけして申し訳ございませんでした。
ーーー伝えたい内容ーーーご多忙のところ、ご連絡いただきまして誠にありがとうございました。
ご丁寧にありがとうございます【例文】
意味:「ご丁寧にありがとうございます」とは、相手の丁寧な対応に対して感謝の気持ちを表す表現です。
・ご連絡いただきありがとうございます。ご丁寧にご連絡いただきましたこと、感謝申し上げます。
ーーー伝えたい内容ーーーお忙しいところ、ご連絡いただき、ありがとうございました。
・先日、○○の件でご連絡いただき、ありがとうございました。ご丁寧にご対応いただき、感謝申し上げます。今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
ご親切にありがとうございます【例文】
意味:「ご親切にありがとうございます」とは、相手の親切心や思いやりに対して感謝の気持ちを表す表現です。
・ご連絡いただき、ありがとうございます。ご親切にご対応いただき、感謝しております。
ーーー伝えたい内容ーーーご多忙中にもかかわらず、ご連絡賜り、誠にありがとうございました。
お気遣いありがとうございます【例文】
意味:「お気遣いありがとうございます」とは、相手の配慮や気遣いに対して感謝の気持ちを表す表現です。
・お気遣いいただき、誠にありがとうございます。丁寧なご連絡に感謝しております。
ーーー伝えたい内容ーーーお忙しい中、ご一報くださり、心から感謝いたします。
・お気遣いをいただき、誠にありがとうございます。温かいお気遣いに感謝いたします。お忙しい中、ご一報いただき、心より感謝しております。
使えたらいいフレーズ
一緒に使えたらいいフレーズを集めてみました。少し言い換えるだけで印象は変わります。相手に合わせてカスタマイズしてみてください。
・心より感謝申し上げます
・心より感謝しております
・本当にありがとうございます
・温かいお気遣いに感謝いたします
・お心遣いに、心から感謝しております
・ご気配りいただき、誠にありがとうございます
・お気遣いに触れ、深く感謝いたしております
・丁寧なお気づかいに感謝いたします
・ご配慮いただき感謝しております
・お取り計らいに、心から感謝しております
・丁寧なご連絡
・丁寧なご連絡、心から嬉しく思います
・誠に恐縮でございます
ぜひ使ってみてください♡
まとめ
「わざわざご連絡ありがとうございます」は、相手への感謝の気持ちを伝えるために使うのが一般的です。目上の人やビジネスシーンで「わざわざご連絡ありがとうございます」を使う時は、より丁寧したり、相手を気遣う言葉を入れるなどして相手に敬意や感謝の気持ちを伝えてみましょう。