ビジネスシーンにおいて、取引先や上司、先輩などから、普段は聞くことができないような貴重な話を聞いた時には、感謝の気持ちを伝える言葉として「貴重なお話をお伺いすることができ、ありがとうございました」などが使われます。この記事では、相手に丁寧な感謝の気持ちを伝えられるように、「貴重なお話をお伺いすることができ」の基本的な使い方や、二重敬語を控えた言い換えについて詳しく解説します。
「お伺いする」は二重敬語なのですね。普通に使っていました。
二重敬語です。しかし「お伺いする」は慣習になっているので使っても良いとされています。
「話を聞いた」というだけでなく、その話が自分にとって価値があり、勉強になったことを意味していますが、この表現は二重敬語になります。
「お伺いする」は二重敬語です
「お伺いする」は二重敬語であり、本来は控えるべきなのですが、慣習として定着していること、文部省の敬語の指針では使用が許容とされています。
気にされる方もいますので、相手に配慮して言い換えを使うことも考慮しましょう。
↓二重敬語になってしまう理由です♡
・二重敬語とは、1つの言葉に同じ種類の敬語を2回重ねて使うことです。
・「伺う」は謙譲語のため、自分の動作が対象になります。そのため「お」伺いの「お」の部分も、謙譲語になります。
よく使われる二重敬語の例を以下に挙げています。
【二重敬語の例】
(尊敬語+尊敬語)ご覧になられました、お見えになられました、お帰りになられました
(謙譲語+謙譲語)お伺いいたします、お伺いさせていただきます
「貴重なお話をお伺いすることができ」の意味
「貴重なお話」の意味は、非常に大切なこと、価値のあるお話のことです。
「伺う」は、「訪ねる」「聞く」「尋ねる」の謙譲語です。
「貴重なお話をお伺いすることができ」の意味は、相手から話を聞き、その話が価値のあるものだと感じ、感謝する表現になります。
「ありがとうございました」や「感謝しております」などのフレーズと使うことが多いです。
相手の話を聞いて感銘をうけた時、上司のいい話を聞いた時に、うまく表現できなく困っています。
答え方のコツがあります♡
「貴重なお話を聞いた時」の答え方のコツ
ビジネスシーンで貴重なお話を聞いた時は、以下の2つのポイントに注意してみましょう。
感謝の気持ちを伝える
まず、相手にお話を聞いたことに対する感謝の気持ちを伝えましょう。以下のようなフレーズが挙げられます。
・大変勉強になるお話ばかりでした。心より感謝申し上げます。
・本日は貴重なお話をお聞かせいただき、誠にありがとうございました。
「○○についてのお話、大変勉強になりました」のように、具体的な内容を褒めると、より気持ちが伝わります。
具体的な内容に触れる
単に感謝を伝えるだけでなく、お話の内容について具体的に触れることが重要です。話の中で特に印象的だった点をピックアップし、以下のようなフレーズで感想を述べましょう。
・特に〇〇についてのお話に共感しました。
・今後〇〇に取り組む際に、必ず活かさせていただきます。
話をさらに詳しく聞くなど、話を続けることもいいことですね♡
状況により答え方は変わってきますが、上記のコツを押さえることで、相手の話を聞いて感銘した時に、より適切な答え方ができるでしょう。
※以下は二重敬語の「お伺いする」の使用を控えた例文などを紹介していきます。
「貴重なお話をお伺いすることができ」の使い方と例文
「貴重なお話を聞けた時」A)B)C)は使うシーンです。上司や取引先の人、目上の人に対しては丁寧な表現を使うようにしましょう。
A)上司や先輩など、目上の人から指導やアドバイスを受けた時
B)セミナーで勉強になる話を聞いた時
C)会議や打ち合わせで、貴重な情報を得た時
貴重なお話を聞いた時の答え方のコツで紹介した内容もご参照ください。
A)上司や先輩など、目上の人から指導やアドバイスを受けた時
・貴重なお話を伺えて、大変感謝しております。今後の業務に活かしていきたいと思います。
・貴重なお話を聞かせていただき、大変勉強になりました。ご指導いただいたことを胸に、今後の業務に励んでまいります。
・ご指導いただき、ありがとうございました。貴重なご意見を参考に、今後の業務に活かしていきたいと思います。
【社内向け・ビジネスメール例文】
〇〇部 田中様
お疲れ様です。〇〇部の佐藤です。
先日は○○について、貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
○○については、大変興味深く、勉強になるお話をいただきました。 ○○の考え方や、○○の取り組みなど、具体的な内容を教えていただき、大変参考になりました。
私にとって大きな気づきとなりました。 今後の業務に活かしてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
この度は誠にありがとうございました。
B)セミナーで勉強になる話を聞いた時
・貴重なお話を伺えて、大変勉強になりました。ご指導いただいた内容を、今後の業務に活かして、より一層の成長に努めてまいります。
・貴重なお話を伺えて、大変感謝しております。また、○○の分野で、ご一緒させていただける機会がございましたら、よろしくお願い申し上げます。
【社外向け・ビジネスメール例文】
〇〇株式会社 〇〇様
お世話になっております。〇〇株式会社の田中です。
本日は、〇〇セミナーに参加させていただき、誠にありがとうございました。
〇〇に関する貴重なお話を伺えまして、大変勉強になりました。
特に、〇〇の考え方や、〇〇の取り組みなど、具体的な内容を教えていただき、大変参考になりました。
今後の業務に活かしてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
また、〇〇について、ご教示いただければ幸いです。
今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
C)会議や打ち合わせで、貴重な情報を得た時
・貴重なお話を伺えて、大変感謝しております。今後は、○○を意識して取り組んでまいります。
・本日は、○○について、大変具体的なご説明をいただき、ありがとうございました。今後の業務で、ぜひ参考にさせていただきたいと思います。
【セミナーに参加して自分のためになった時】
今日のセミナーに参加し、特に〇〇について感銘をうけました。貴重なお話を聞く機会をいただき、感謝申し上げます。
主催者
ご参考になったようで何よりです。今後のご活躍に、少しでも貢献できることを願っております。
「貴重なお話が聞けたこと」に感謝していますね。
「貴重なお話をお伺いすることができ」は、二重敬語なので、違う言い換えをもっと知りたいです。
「貴重なお話をお伺いすることができ」の言い換えをみていきましょう。
「貴重なお話をお伺いすることができ」の言い換え・類語
「貴重なお話をお伺いすることができ」の言い換えです。ニュアンスは少しずつ違いますが、状況や伝えたい気持ちを考慮して、適切な言い換えを使うことで、気持ちをうまく伝えることができます。
ほかの人と少し違う、良い表現を使うことで、相手に与える印象は大きく変わります♡
いろいろな表現を試して、自分なりの表現を見つけてみます。
「貴重なお話」を「有益な」「深い」「素晴らしい」に言い換える
「貴重なお話」を「有益な」「深い」「素晴らしい」「感動的な」「考えさせられる」に言い換える。
・深いお話をいただき、感銘を受けました。
・有益なお話をいただき、感謝申し上げます。
・素晴らしいお話をいただき、心が洗われました。
・貴重なアドバイスをいただき、感謝申し上げます。
・考えさせられるお話をいただき、視野が広がりました。
「お話をお伺いする」を「お話を聞く」などに言い換える
「お話をお伺いする」を「お話を聞く」「お話に触れる」などの表現に言い換える。
・貴重なお話を聞く機会をいただき、感謝申し上げます。
・貴重なお話に触れることができ、大変勉強になりました。
「お話を伺うことができたのは」に言い換える
「お話をお伺いすることができ」を「お話を伺うことができたのは」に言い換える。
・お話を伺うことができたのは、大変幸運でした。
・お話を伺うことができたのは、私の人生の宝物です。
まとめ
「貴重なお話をお伺いすることができ」の「お伺いする」は二重敬語となります。「お伺いする」は、慣習として定着している表現であり、文部省の敬語の指針でも使用が許容されています。そのため、ビジネスシーンや日常会話など、さまざまな場面で使用されていますが、相手に合わせて考えて使うようにしましょう。
「貴重なお話」とは、取引先や上司、先輩などから、普段は聞くことができないようなお話のことです。貴重な話を聞いた時には、ぜひこの表現を使って、感謝の気持ちを伝えましょう。