目上の人に依頼をする際に、「おこがましい」という表現を使うことがありますよね。しかし、その意味や使い方を正しく理解していないと、失礼になってしまうことも。この記事では、「おこがましい」の意味と使い方言い換え表現について解説します。ビジネスシーンで実際に使える例文も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
「おこがましい」って上司にお願いごとをした時に使いました。
そうですね。「おこがましい」は依頼の際にも使える表現です。例えば「おこがましいお願いをして申し訳ありません」というように使います。
「おこがましい」は、自分を謙遜する際によく使う表現です。例えば、目上の人に対して意見を述べるときなどに、「おこがましいとは存じますが」のように使います。
「おこがましい」の意味
「おこがましい」は漢字で、「烏滸がましい」と書きますが一般的には、ひらがな表記で書きます。
「おこがましい」の意味は2つありますが、一般的には、1番目の意味で使われることが多いです。
1）身の程をわきまえず、差し出がましいさま
2）ばかげていること
1）の意味は、具体的には以下のようになります。
・目上の人に対して失礼な言動をすること。
・自分の立場を超えて、厚かましい態度をとること。という意味合いになります。
「おこがましい」の使い方・例文
目上の人に対して自分の意見を述べる時は、失礼に思われないか不安になることがありますよね。「おこがましい」を使うことで、謙虚な姿勢をアピールし、相手を尊重していることを示すことができます。
「おこがましい」は、目上の人に対して使う表現です♡
目上の人に依頼をする時
目上の人に依頼をする時に「おこがましい」を使う場合は、「おこがましいお願いですが」「おこがましい申し出ですが」などのように使うのが一般的です。
・おこがましいお願いなのですが、◯◯していただけませんでしょうか。
・おこがましい申し出ですが、◯◯についてご教示いただけますでしょうか。
・おこがましいお願いをして申し訳ありませんが、何卒よろしくお願いいたします。
目上の人に指摘をする時
「おこがましい」は、相手への指摘や意見を柔らかく伝える時にもクッション言葉としても使われます。
・おこがましい発言ではございますが、◯◯について私なりに考えてみました。
・おこがましいのは重々承知ですが、〇〇した方が良いのではないかと考えています。
・おこがましいことを申し上げますが、〇〇は少し効率化できるのではないかと思います。
自分自身を謙遜する場合に使う
私のようなものが、このような提案をするのはおこがましいのですが。
【社内での会話】
おこがましいかと存じますが、先ほどの件について私の考えを少し話してもいいでしょうか？
了解です。ぜひ話してください。
「おこがましい」が適切に使えていますね♡
上の会話をみてみましょう。
「おこがましい」を使い、謙虚な姿勢を示しながら、自分の意見を述べたいという意向を伝えています。
「おこがましい」を、上手に使うことで、相手を不快にさせずに、自分の意見や提案を伝えることができます。
「おこがましい」を使う時の注意点
目上の人によっては、「おこがましい」という言葉そのもが失礼だと感じる場合もあるので、状況に応じて言い換えてみましょう。
代わりに、
・恐れ入りますが
・申し訳ございませんがなどの表現を使うこともできます。
相手に対して使うのは控えましょう。
「おこがましい」は、自分自身に対して謙遜の意で使われる言葉です。相手に対して使うと不快にさせてしまう可能性があります。
もし、相手の言動についてやんわりと指摘したい場合は、別の表現で伝えるようにしましょう。
・もう少し控えめの方が良いかもしれませんね。
・そのようなご発言は慎まれた方が良いのではないでしょうか。
「おこがましい」の言い換え・類語
「おこがましい」似た表現はたくさんあります。状況に合わせて、より適切な表現を選ぶようにしましょう。
「おこがましい」の言い換え♡
僭越（せんえつ）
意味：自分の身分や立場をわきまえずに出過ぎたことをすること。自分の意見や行動をへりくだって述べる時に使います。
例文：僭越ながら、私の意見を申し上げます。
差し出がましい
意味：必要以上に他人の言動に口出ししたり関与したりするという意味です。「差し出がましい」は自分だけでなく相手の行動にも使えます。
例文：差し出がましいことを言ってしまったと反省している。
厚かましい
意味：遠慮がなく、恥知らずなさまという意味です。
例文：厚かましいお願いですが、よろしいでしょうか？
まとめ
「おこがましい」という言葉を使う際は、本当に謙虚な気持ちでいることが大切です。上記で挙げた点を踏まえることでより丁寧で謙虚な印象にもなります。「おこがましい」上手に使って、周りの人との良好な関係を築いていきましょう。
