ビジネスシーンでよく使われる「ご配慮」という言葉。感謝を伝えたり、依頼をしたりする際に、使う丁寧な表現ですが、正しく使えていますか?「ご配慮」は目上の人に使っていいの?どんな場面で使えるの?そんな疑問にお答えします。この記事では、「ご配慮」の意味や使い方、言い換えそしてビジネスシーンで実際に使える例文も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
「ご配慮いただきありがとうございます」ってよく使います。
「ご配慮いただきありがとうございます」は、相手がこちらの都合を考慮してくれたり、特別な対応をしてくれたりした際に使う言葉です。
例えば、会議の時間を調整してくれたり、急な依頼に対応してくれたりした時などに使うと良いでしょう。
「ご配慮」の意味
「ご配慮」の読み方は「ごはいりょ」と読みます。
「ご配慮」は、「相手のことを思いやる」「気を配ること」という意味です。ビジネスシーンでは、相手への感謝の気持ちを表したり、何かを依頼する際に使います。
「ご配慮」の「ご」は、相手の行動に対して使う時は尊敬語の敬語表現になり、自分に対して使う時は謙譲語の敬語表現になります。
「ご配慮」の使い方と例文
「ご配慮」は、基本的には目上の人や取引先などに対して使います。親しい人や同僚に対して使うには、かしこまっているため「ありがとう」などを使いましょう。
以下のような時に使います。
・依頼をする時
・相手に配慮してほしい時
・相手の行動を評価する時
・感謝の気持ちを伝える時
「ご配慮」の基本的な使い方♡
依頼をする時
「ご配慮」を依頼する際の使い方は、相手に何かをお願いする際に、相手の状況や気持ちに配慮して欲しいという丁寧な表現です。ビジネスシーンや対人関係で広く使われます。
周りの人に配慮して行動してほしいというお願い時によく使われます♡
・ご配慮いただければ幸いです。
意味:もし配慮していただけるのであれば、私はとても嬉しく思います
例文:本イベントは多くのお客様が参加しています。ご迷惑にならないようにご配慮いただければ幸いです。
・ご配慮いただけますと幸いです。
意味:配慮していただけますと、私はとても嬉しく思います。「いただければ幸い」ですよりも丁寧になります。
例文:公園を使う際は、大きな声をだしたりしないようにご配慮いただけますと幸いです。
・ご配慮くださいますようお願い申し上げます。
意味:相手に配慮してくれるようにお願いをするとても丁寧な表現です。
例文:公共の場ですので、他の利用者の方にも快適に過ごしていただけるよう、ご配慮くださいますようお願い申し上げます。
【社内での会話】
〇〇について、ご配慮ください。
そうですね。「ご配慮ください」という表現は、少し命令口調に聞こえてしまう方もいるかもしれませんね。例えば、「〇〇について、ご配慮いただけますと幸いです」のように表現すると、より丁寧な印象になりますよ。
その通りです♡
相手に配慮してほしい時(状況を理解してほしい時)
「ご配慮」は、相手に対して、状況を理解してもらい、柔軟な対応をお願いしたい時に使う丁寧な言葉です。
相手への配慮を求める時に使う表現です♡
・締め切りですが、少し余裕を持っていただけると幸いです。ご多忙のところ恐縮ですが、ご配慮いただけますと助かります。
・私の事情を理解していただき、ありがとうございます。ご配慮いただき大変助かりました。
相手の行動を評価する時
「ご配慮」を相手の行動を評価する際に使う時は、「ありがとうございます」だけでは足りない、より丁寧な感謝の気持ちを伝えたい時に有効です。
・ご配慮に感激しております
・ご配慮に心から感謝しております
・取引の進行において、さまざまなサポートをいただき、ご配慮に感激しております。今後ともよろしくお願い申し上げます。
・丁寧に対応していただき、ありがとうございます。ご配慮に心から感謝しております。
「心から」や「心より」は、相手に自分の気持ちをより深く伝えたい時に使う言葉です♡
感謝の気持ちを伝える時・「いただき」「くださる」の違い
心遣いや気配りに感謝の気持ちを伝える時に使う「ご配慮」です。どちらも同じくらい丁寧で、同じような意味合いですが、微妙なニュアンスの違いがあります。
・ご配慮いただきありがとうございます
【謙譲語】ご〜いただく、 「いただく」は「もらう」の謙譲語
・ご〜いたただくとは、「ご配慮いただき」
(丁寧にするために「ご」を付けて、「いただく」が謙譲語という理解でも問題ありません)
・謙譲語とは、自分を低めて相手を高め、相手への敬意を表すことです。
・ご配慮くださりありがとうございます。
【尊敬語】ご〜くださる、「~してくれる」の尊敬語
「〜くださる」は、聞き手への尊敬を表す尊敬語です。
・納期を早めていただき、誠にありがとうございます。ご配慮いただきありがとうございます。
・この度の件、ご配慮くださりありがとうございます。おかげさまで無事に解決することができました。
・この度は、ご多忙の中、ご対応いただきありがとうございます。ご配慮に感謝申し上げます。
【取引先の人との会話】
細やかなご配慮、誠にありがとうございます。おかげさまで、気持ちよくお取引することができました。
こちらこそ、どうもありがとうございます。
「ご配慮」が適切に使えていますね♡
上の会話の良いところ
「細やかなご配慮」:相手が様々な場面で細心の注意を払い、こちらのことを考えて行動してくれたことに対する感謝の気持ちがしっかりと伝わります。
全体的に、「ご配慮」が具体的な行動に結びつき、取引が円滑に進んだことを示しています。
「ご配慮」の使い方のコツ
「ご配慮」を使う時のコツについてみていきましょう。
「ご配慮」の使い方のコツ♡
感謝の気持ちを伝える際に、相手の具体的な行動をあわせて伝える。
ただ単に「ご配慮ありがとうございます」と言うよりも、「〇〇という点でのご配慮、本当にありがとうございます」のように、具体的な行動を伴って伝えることで、より感謝の気持ちが伝わります。
・お忙しい中、わざわざお時間を割いていただき、ご説明いただきありがとうございました。〇〇についてご配慮いただき、大変感謝しております。
「ご配慮」の言い換え・類語
「ご配慮」の言い換えです。いずれの表現も丁寧な敬語のため、目上の人や敬意を払う場面で使うことができます。
ご厚情(ごこうじょう)
意味:相手から受ける深い親切、思いやり、または特別な配慮のことを意味します。
例文:ご厚情に心から感謝申し上げます。
お気遣い
意味:相手が何かをしてくれたり、配慮してくれたりすることに対して感謝の気持ちを伝える言葉。
ご愛顧(ごあいこ)
意味:お客様や取引先などから長くお引き立ていただいていることに対し感謝の気持ちを表す言葉です。
例文:日頃よりご愛顧いただき、厚く御礼申し上げます。
お心づくし
意味:相手のことを考え、心を込めて何かをしてあげることです。
例文:お心尽くしのサービスでしたの感激いたしました。
まとめ
「ご配慮」は、は、相手への感謝の気持ちや、丁寧な依頼を伝える際に用いる丁寧な表現です。具体的な行動を伴い、丁寧な言葉遣いで伝えることで、より相手に気持ちが伝わりやすくなります。