2月は、暦の上では春を迎えたとはいえ、まだまだ寒さの残る日々が続きますね。このような時期のメールや手紙の挨拶文には、季節を表す言葉を使うのがマナーです。2月から3月初旬にかけてよく使われる「春寒の候」は、文字通り、春の寒さを表す言葉で、季節の移り変わりを感じさせる挨拶として最適です。本記事では、「春寒の候」の意味や使い方に加えて、ビジネスメールや手紙に使える例文もご紹介します。
「春寒の候(しゅんかんのこう)」の意味
「春寒の候」の読み方は、「しゅんかんのこう」と読みます。
「春寒の候」は、春の寒さを意味します。立春(2月4日頃)を過ぎ、暦の上では春になったものの、実際にはまだ寒さが残る頃に使う時候の挨拶です。
時候の挨拶とは、手紙やメールの冒頭などで季節の移ろいを表現する言葉で、相手に季節感を伝えるとともに、丁寧な印象になります。

「春寒の候」春の寒い時期のことで、主に2月にメールや手紙などの冒頭に用いる時候の挨拶です♡
「春寒の候」と似た意味合いで、2月4日頃から2月月末まで使える「余寒の候」「残寒の候」があります。
春寒の候はいつからいつまで?
「春寒の候」は、立春(2月4日頃)から3月上旬頃まで使える季節の挨拶です。
ただし、梅の花の開花時期は地域や気候によって異なり、早いところでは1月下旬から咲き始め、遅いところでは3月に入ってから咲く場合もあります。 そのため、梅花の候を使う時期も、地域や状況に合わ
2月の手紙やメールに使える時候の挨拶(ほかの時候の挨拶も参考にしてみてください)
3月の時候の挨拶について
「春寒の候」を使った例文
「春寒の候」は、春の訪れを感じつつも、まだ寒さが残る時期に使われる時候の挨拶です。相手の健康を気遣う言葉を添えると、より丁寧な印象になります。
「春寒の候」基本的な書き出し

・春寒の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。
・春寒の候、皆様におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
・春寒のみぎり、皆様におかれましてはご健勝のこととお慶び申し上げます。

「みぎり」は「〇〇の候」と同じように使いますが「みぎり」の方が柔らかいニュアンスになります♡
「春寒の候」相手の活躍を称える書き出し

・春寒の折、一層のご活躍をお祈り申し上げます。
・春寒の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
・春寒の候、貴社におかれましてはますますご発展のこととお慶び申し上げます。

「春」と相手の活躍を表現する言葉を組み合わせた書き出しは、相手への敬意と温かさを伝えるのに最適です♡
「春寒の候」相手の健康を気遣う書き出し

・春寒のみぎり、くれぐれもご自愛ください。
・春寒の候、まだ寒暖差の大きい日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
「春寒の候」季節の移ろいを表現する書き出し

・春寒の候、日ごとに春の足音が聞こえるようになりました。
・春寒の候、寒さの中にも、わずかな春の息吹を感じる今日この頃です。
「春寒の候」を親しい人に使う時の言い換え
ビジネスシーンなどで、やや親しい人に「春寒の候」を使う場合、少し柔らかい表現に言い換えると、より親しみやすさが伝わります。

・まだ寒い日が続きますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
・うらうらと暖かい日差しが待ち遠しいこの頃ですが、お元気ですか。
・春とは名ばかりの寒さですが、体調など崩されていませんでしょうか。
・暦の上では春ですが、まだまだ寒い日が続きますね、ご自愛ください。
「春寒の候」メール文例:ビジネスシーン
ビジネスメールに季節の挨拶を入れると、丁寧な印象になります。 ただし、メールの目的は要点をわかりやすく伝えることなので、挨拶は簡潔にし、すぐに本題へ入るのが理想的です。従来は「拝啓・敬具」といった形式的な挨拶が一般的でしたが、最近ではよりシンプルで短い表現が好まれる傾向にあります。

↓ビジネスメール文の一般的な構成です♡
1)宛名:相手の名前と役職を記載します。
2)挨拶:季節の挨拶や相手の安否を尋ねる言葉などを記載します。
3)本文:用件を具体的に記載します。
4)結び:今後の関係性や相手の健康や活躍などを祈る言葉を記載します。
5)署名:自分の名前、所属などを記載します。
依頼メール
件名:【ご依頼】〇〇についてのご確認
〇〇株式会社 〇〇様
春寒の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
さて、〇〇についてご確認をお願いしたく、ご連絡いたしました。
(具体的な依頼内容を記載)
お忙しいところ恐れ入りますが、ご対応のほどよろしくお願いいたします。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
まだ寒さが残る時節柄、くれぐれもご自愛くださいませ。
引き続き、よろしくお願い申し上げます。
△△ △△
お礼メール
件名:【お礼】〇〇についてご対応ありがとうございました
〇〇株式会社 〇〇様
春寒の候、貴社におかれましてはますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
このたびは、お忙しい中〇〇の件にご対応いただき、誠にありがとうございました。
おかげさまで、〇〇を無事に進めることができました。
今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。
寒さが和らぎつつありますが、引き続きお体にはお気をつけくださいませ。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
△△ △△
「春寒の候」挨拶文例:プライベート(目上の人向け)
挨拶文では、「拝啓」と「敬具」をセットで使用し、その上に相手の名前と自分の名前を記載するのが一般的です。
1)宛名:相手の名前を記載します。
2)頭語:拝啓などを記載します。
3)挨拶:季節の挨拶や相手の安否を尋ねる言葉などを記載します。
4)本文:用件を具体的に記載します。
5)結語:敬具などを記載します。
6)署名:自分の名前、所属などを記載します。
お礼の挨拶
〇〇様
拝啓
春寒の候、〇〇様におかれましてはお元気でお過ごしのことと存じます。
先日はご丁寧なお心遣いをいただき、誠にありがとうございました。
心温まるお気持ちに感謝しながら、大切に使わせていただきます。
まだ寒さが残る季節ですので、どうぞご自愛くださいませ。
敬具
△△ △△
近況報告を兼ねた挨拶
〇〇様
拝啓
春寒の候、〇〇様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
まだまだ寒さが厳しい日が続いておりますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
私はおかげさまで変わりなく過ごしております。
(※具体的な要件を記載)
また、お時間ございましたら、近況などお聞かせ頂ければ幸いです。
今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
敬具
△△ △△
まとめ
「春寒の候」は、「春」という言葉が入っているため、温かみや希望を感じさせる美しい表現です。使える期間は、立春(2月4日頃)を過ぎてから3月上旬までとなります。春の訪れを感じさせつつ、まだ寒さが残る時期ですので、相手の体調を気遣う言葉と組み合わせて使うのがおすすめです。