まだまだ寒さが厳しい毎日ですが、日差しに少しずつ春の兆しを感じるようになりましたね。皆様、いかがお過ごしでしょうか?立春を過ぎると、寒さが徐々に和らぎ、春の気配が感じられる頃となります。2月上旬から中旬の挨拶では春が近づいていることを知らせる「寒明の候」を使うことができます。今回は、「寒明の候」の意味や使い方、そして2月の手紙やメールに使える例文をご紹介します。
「寒明の候(かんあけのこう)」の意味
「寒明けの候」の読み方は、「かんあけのこう」と読みます。
「寒明の候」は、二十四節気(太陽の動きをもとに1年を24に分けた、季節を表す区分です)節気の「立春」が過ぎ、寒さが徐々に和らいでくる時期に使われる時候の挨拶です。
寒明:冬の寒さが残っていることを意味します。暦の上では春(立春)を迎えて、少し寒さが和らいできた場合に使います。
時候の挨拶とは、手紙やメールの冒頭などで季節の移ろいを表現する言葉で、相手に季節感を伝えるとともに、丁寧な印象になります。

寒さが和らぎ、春の訪れを感じる頃となりました」といった表現です♡
寒明けの候はいつからいつまで?
「寒明けの候」が使える時期は、毎年、立春(2月4日頃)から雨水(2月19日頃)までの間に使われるのが一般的です。

2月4日頃の立春を過ぎると、寒さが徐々に和らぎ、春の気配を感じますよね♡
2月の手紙やメールに使える時候の挨拶
「寒明の候」を使った例文
「寒明の候」は、手紙や挨拶状の冒頭、書き出しで使うのが一般的です。時候の挨拶は、季節感を表現し、相手の安否や健康を気遣う意味合いがあります。
「寒明の候」基本的な書き出し

・寒明の候、皆様におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
・寒明の候、皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
「寒明の候」相手の活躍を称える書き出し

・寒明の候、〇〇様におかれましては益々ご活躍のこととお慶び申し上げます。
・寒明の候、〇〇様におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
・寒明の候、貴社におかれましてはますますご発展のこととお慶び申し上げます。

「ご発展」は会社に対して使います♡
「寒明の候」相手の健康を気遣う書き出し

・寒明の候、いかがお過ごしでしょうか。
・寒明の候となりましたが、まだまだ寒さが続きますので、どうぞご自愛ください。
「寒明の候」季節の移ろいを表現する書き出し

・寒明の候、日ごとに春めいてまいりました。
・寒明の候、春の息吹が感じられる頃となりました。
「寒明の候」の言い換え
「寒明の候」はあらたまった言葉のためビジネスシーンでよく使われます。親しい人に使う場合は、以下のような口語調の表現に言い換えることができます。

・暦の上では春ですが、まだまだ寒い日が続きますね。
・寒い冬もようやく終わり、春の兆しが見え始めましたね。
・寒い日が続きますので、どうぞ暖かくしてお過ごしください。
・梅の花が咲き始め、春の訪れを感じます。いかがお過ごしですか?

相手にあわせて使い分けてください♡
「寒明の候」メール文例:ビジネスシーン
ビジネスメールでは、季節の挨拶を添えることで、より丁寧な印象になります。ただし、メールの目的は用件を伝えることなので、挨拶は簡潔にし、スムーズに本題へ移ることが大切です。
また、従来の「拝啓・敬具」といった形式ばった表現は、現代のビジネスシーンでは、より簡潔な表現が好まれる傾向にあります。
1)宛名: 相手の名前と役職を記載します。
2)挨拶: 季節の挨拶や相手の安否を尋ねる言葉などを記載します。
3)本文: 用件を具体的に記載します。
4)結び: 今後の関係性や相手の健康や活躍などを祈る言葉を記載します。
5)署名: 自分の名前、所属などを記載します。

↑メール文の一般的な構成です♡
確認のお願いメール
件名: 〇〇のご確認のお願い
〇〇株式会社 〇〇様
寒明けの候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。
平素より格別のご高配を賜り、心より御礼申し上げます。
さて、先日ご依頼いたしました〇〇の件につきまして、ご確認をお願いしたくご連絡いたしました。
お手数をおかけいたしますが、ご査収のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
まだ寒さが残る時節柄、くれぐれもご自愛くださいませ。申し上げます。
何かご不明点等ございましたら、お気軽にお申し付けください。
引き続き、よろしくお願い申し上げます。
△△ △△
ご案内メール
件名: 【ご案内】〇〇サービスのご提供について
〇〇株式会社 〇〇様
寒明の候、貴社におかれましてはますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
このたび、弊社では〇〇の新サービスを開始いたしました。
貴社の業務にお役立ていただける内容となっておりますので、ぜひご検討くださいませ。
詳細につきましては、添付資料をご参照いただけますと幸いです。
寒さが和らぎつつありますが、引き続きお体にはお気をつけくださいませ。
△△ △△
納品・取引完了のお礼メール
件名: 納品・取引完了の御礼
〇〇株式会社 〇〇様
寒明の候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。
このたびは、弊社の〇〇をご注文いただき、誠にありがとうございました。
本日、無事に納品が完了いたしましたので、ご報告申し上げます。
引き続き、貴社のお役に立てるよう努めてまいりますので、
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
△△ △△
「寒明けの候」挨拶文例:プライベート(目上の人向け)
挨拶文では、拝啓と敬具をセットで使用し、その上に相手の名前と自分の名前を記載するのが一般的です。
1)宛名: 相手の名前を記載します。
2)頭語: 拝啓などを記載します。
3)挨拶: 季節の挨拶や相手の安否を尋ねる言葉などを記載します。
4)本文: 用件を具体的に記載します。
5)結語: 敬具などを記載します。
6)署名: 自分の名前、所属などを記載します。
近況報告を兼ねた挨拶
件名:ご無沙汰しております
〇〇様
拝啓
寒明けの候、ご無沙汰しておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
寒さも少しずつ和らぎ、春の訪れを感じる頃となりましたね。
私はおかげさまで元気に過ごしております。
〇〇様もお忙しい毎日かと存じますが、どうかご自愛くださいませ。
(※具体的な要件を記載)
またお時間が合いましたら、ぜひお会いできればと思います。
何卒よろしくお願いいたします。
敬具
△△ △△
お礼の挨拶
件名:先日はありがとうございました
〇〇様
拝啓
寒明けの候、〇〇様にはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
先日はお忙しい中、お時間をいただき誠にありがとうございました。
久しぶりにお会いでき、お話しできたことを大変嬉しく思っております。
またぜひお食事などご一緒できれば幸いです。
寒暖差の激しい時期ですので、どうぞご自愛くださいませ。
敬具
△△ △△
まとめ
寒明の候は、冬が終わり、春が近づいてくる時期に使われる季節の挨拶語です。手紙や挨拶状の冒頭で、相手の安否や健康を尋ねる言葉と合わせて使うのが一般的です。ぜひ、「寒明の候」を使って、春の訪れを知らせてみてください。