「ご指摘ありがとうございます」は、ビジネスシーンで謙虚な姿勢を伝える大切な言葉。でも、伝え方によっては堅すぎたり、冷たく感じられないか心配になることもありますよね。本記事では、「ご指摘ありがとうございます」の丁寧な言い換え表現や、印象をやわらげる一言の添え方を、ビジネスメールでも使いやすい例文つきでご紹介します。
「ご指摘ありがとうございます」の基本的な意味と使い方

【意味とニュアンス】
「ご指摘ありがとうございます」は、相手からの誤りや改善点の指摘に対して感謝を伝える表現です。
ビジネスメールや会話でよく使われ、相手の意見を真摯に受け止める姿勢を示す丁寧な言葉です。
【使う場面と注意点】
1)間違いや不備を指摘された時:資料の誤字脱字、計算ミス、報告書の不備など、具体的なミスを指摘された時に最もよく使います。

「〇〇の資料の数字についてご指摘ありがとうございます。すぐに修正いたします。」
2)改善点や提案を受けた時:仕事のやり方の非効率な点、製品の改善案、プレゼンのアドバイスなど、「もっと良くするための提案」を受けた時に使います。

「会議の進め方についてご指摘ありがとうございます。今後の参考にさせていただきます。」
3)認識のずれや不明確な点を指摘された時:説明が足りなかったり、相手との間で認識にずれがあったりする時に、その点をはっきりさせるための指摘を受けた場合に使います。

「私の説明に不明確な点がございましたか。ご指摘ありがとうございます。改めてご説明いたします。」

「ご指摘ありがとうございます」を使う時は、相手がせっかく指摘してくれたことをに対して感謝の気持ちを伝えるように心がけています。

指摘って、時に耳が痛いこともあるけど、そうやって感謝の気持ちで受け止められるのは素晴らしいです♡
指摘する側も、感謝して受け止めてくれると分かっていれば、「また何かあった時に伝えてあげよう」という気持ちになります。結果として、困った時に助けてもらいやすくなったりするので、良いことづくめになります。
【注意点】
・即座の謝罪と感謝: ミスや間違いを指摘された際は、まず「申し訳ございません」と謝罪し、続けて「ご指摘ありがとうございます」と感謝の意を伝えましょう。
・指摘内容に対する反論や自己弁護は控える
・すぐに対応・行動する:「ご指摘ありがとうございます」と言った後、指摘された内容に対して具体的にどう対応するのかを伝えることが重要です。
「ご指摘ありがとうございます」の言い換え表現|シーン別
状況や相手によって、より適切で丁寧な「ご指摘ありがとうございます」の言い換え表現を選ぶことで、相手に配慮することができます。ここでは、ビジネスシーンで使える様々な言い換え表現と例文をご紹介します。
丁寧さやかしこまり度を上げたい場合
相手が目上の人、またはよりフォーマルな場で使用したい場合に適しています。
恐れ入ります、ありがとうございます
- ニュアンス: 相手に手間をかけさせてしまったことへの恐縮の念と感謝を表す。
- 例文: 恐れ入ります、ありがとうございます。すぐに確認し、修正いたします。
「ご指摘いただけたことに感謝申し上げます」にも言い換えができます。
大変勉強になります
- ニュアンス: 自身の知識やスキルが向上したことへの感謝と、学びの姿勢を示す。
- 例文: その点については大変勉強になります。今後同様のミスがないよう注意いたします。
貴重なご意見ありがとうございます
- ニュアンス: 相手の指摘が非常に価値のあるものであると評価する際に使います。
- 例文: 貴重なご意見ありがとうございます。今後の企画に反映させていただきます。
ご教示いただき、ありがとうございます
- ニュアンス: 知識や方法を丁寧に教えてもらったことへの感謝。
- 例文: 計算方法についてご教示いただき、ありがとうございます。おかげさまで解決できました。
恐縮している気持ちを伝えたい場合
相手に手間をかけさせてしまった、申し訳ないという気持ちを強調したい時に使います。
申し訳ございません。ありがとうございます
- ニュアンス: まず謝罪し、その上で感謝の気持ちを伝える。一般的なお詫びの仕方です。
- 例文: 申し訳ございません。ありがとうございます。早急に対応いたします。
お手数をおかけいたします
- ニュアンス: 相手に労力をかけてもらうことへの配慮を示めします。
- 例文:お手数をおかけいたしますが、ご確認いただけますでしょうか。ご指摘ありがとうございます。
お恥ずかしい限りです
- ニュアンス: 自分のミスを恥じ、恐縮している気持ちを表す。親しい間柄や、本当に恥ずかしいと感じるミスの場合に使います。
- 例文: まさかこんな単純なミスをしていたとは、お恥ずかしい限りです。ご指摘ありがとうございます。
前向きな姿勢や感謝を強調したい場合
指摘をポジティブに受け止めていることを伝えたい時に有効な表現です。
助かります、ありがとうございます
- ニュアンス: 相手の指摘が自分にとって非常に有益であったことを伝える。
- 例文: その情報、助かります、ありがとうございます。見落としておりました。
「ご助言ありがとうございます」にも言い換えができます。

「助かります」は丁寧な表現ですが、目上の人には控えましょう♡
大変参考になります
- ニュアンス: 相手の指摘が今後の業務や行動に活かせることを強調します。
- 例文: 〇〇様のご指摘、大変参考になります。早速改善に努めます。
気がつきませんでした。ありがとうございます
- ニュアンス: 素直に自分の見落としを認め、感謝する表現です。
- 例文: その点には気がつきませんでした。ありがとうございます。修正いたします。
ご教示いただき、ありがとうございます
- ニュアンス: 知識や方法を丁寧に教えてもらったことへの感謝。
- 例文: 計算方法についてご教示いただき、ありがとうございます。おかげさまで解決できました。
「ご指摘ありがとうございます」に添える一言
「ご指摘ありがとうございます」と言うだけでなく、状況に応じて一言添えることで、より丁寧で誠実な印象になります。ぜひ参考にしてみてください。
謝罪の言葉を添える
自分のミスを指摘された場合は、まず謝罪の言葉を添えることで、より誠実な姿勢が伝わります。
- 「申し訳ございません。ご指摘ありがとうございます。」
- 「大変失礼いたしました。ご指摘ありがとうございます。」
- 「私の確認不足でした。ご指摘ありがとうございます。」
すぐに対応することを伝える
相手に安心してもらうためには、指摘を真摯に受け止め、迅速に対応する姿勢を示すことが重要です。
- 「すぐに確認いたします。ご指摘ありがとうございます。」
- 「早急に修正いたします。ご指摘ありがとうございます。」
- 「ただいま対応中です。ご指摘ありがとうございます。」
今後の改善策や再発防止を伝える
単に謝罪するだけでなく、今後同じ過ちを繰り返さないための対策を伝えることで、責任感の強さを示すことができます。
- 「今後、同様のミスがないよう注意いたします。ご指摘ありがとうございます。」
- 「再発防止策を検討いたします。ご指摘ありがとうございます。」
- 「これを機に、〇〇のプロセスを見直します。ご指摘ありがとうございます。」
感謝の気持ちを具体的に伝える
指摘が自分にとってどれほど有益だったかを具体的に伝えることで、より深い感謝の気持ちが伝わります。
- 「いつも的確なご指摘、ありがとうございます。」
- 「大変助かる情報でした。ご指摘ありがとうございます。」
- 「〇〇様のおかげで助かりました。ご指摘ありがとうございます。」
「ご指摘ありがとうございます」のメール文例
ビジネスメールでは、対面よりも言葉選びが重要になります。状況に応じた例文を参考に、適切な表現を使い分けましょう。

メール文はより慎重に言葉を選びましょう♡
【資料の誤りを指摘された場合】
件名:【ご返信】〇〇資料に関する件
このたびは、資料内容についてのご連絡をいただき、誠にありがとうございました。ご指摘いただいた箇所を確認のうえ、早急に修正いたしました。今後は再発防止に努め、より丁寧な確認を心がけてまいります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
【表現や記載内容の不備を指摘された場合】
件名:〇〇に関するご連絡について
このたびは、表現に関してご丁寧にお知らせいただき、ありがとうございます。ご意見を真摯に受け止め、該当部分の見直しをさせていただきました。より正確で分かりやすい内容となるよう、今後も改善に努めてまいります。
【業務ミスの連絡を受けた場合】
件名:対応完了のご報告とお詫び
ご連絡いただいた件につきまして、早速確認いたしました。ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。今回のご連絡により、問題点に気づくことができました。今後は再発防止に努めてまいります。引き続きよろしくお願いいたします。
【業務ミスの連絡を受けた場合】
件名:対応完了のご報告とお詫び
ご連絡いただいた件につきまして、早速確認いたしました。ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。今回のご連絡により、問題点に気づくことができました。今後は再発防止に努めてまいります。引き続きよろしくお願いいたします。
【業務ミスの連絡を受けた場合】
件名:対応完了のご報告とお詫び
ご連絡いただいた件につきまして、早速確認いたしました。ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。今回のご連絡により、問題点に気づくことができました。今後は再発防止に努めてまいります。引き続きよろしくお願いいたします。
【社内の人や同僚に注意された場合】
件名:アドバイスありがとうございました
先ほどはご助言をいただき、ありがとうございました。ご指摘いただいた点は自分でも気づいていなかった部分でしたので、非常に助かりました。以後同様のことがないよう改善に努めてまいります。今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。
まとめ
「ご指摘ありがとうございます」は、ビジネスシーンでとても大切です。この一言で、感謝の気持ちや謙虚な姿勢、そして「もっと良くなりたい」という前向きな気持ちを伝えられます。
状況や相手に合わせて表現を工夫したり、心遣いを伝える一言を添えたりすることで、あなたのビジネスコミュニケーションはもっとスムーズになりますよ。
指摘をただの失敗として捉えるのではなく、自分を成長させるチャンスとして受け止める。そうすることで、相手との信頼関係が深まり、より良い仕事の成果にもつながっていくはずです。参考にしてみてください。