「心苦しいのですが」は、ビジネスシーンでも使われる言葉ですが、正しく使えているか、自信はありますか?
「心苦しい」とは、申し訳ない気持ちを表現する言葉です。ビジネスシーンで使うには、適切な言い換えや相手の気持ちに配慮した使い方をすることが大切です。例えば、「心苦しいのですが」や「心苦しい限りです」という使い方がよく使われます。
このブログでは、ビジネスシーンで使える「心苦しい」の言い換えや使い方について、詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。
「心苦しい」の3つの意味
「心苦しい(こころぐるしい)」の意味についてみていきましょう。
「心苦しい」 | ・心に痛みを感じる、つらく切ない。 ・申し訳なく思うさま。気がとがめる。 ・他を気遣うさま、気がかり、心配なさま。 |
※「心苦しい」は「心苦しいのですが」「心苦しい限りです」という使い方をします。例文をよろしければご参考にしてください。敬語表現のため、ビジネスシーン、目上の人にも使うことができます。
※「心苦しい」には「申し訳なく思うさま」のニュアンスはありますが、謝罪する時は「申し訳ございません」などを使うようにしましょう。
「心苦しい」自分の気持ちを伝えている言葉なので、ビジネスシーンでの使い方に悩みます。
そうですね、難しいですよね。「心苦しい」の言い換えや使い方の注意点を一緒にみていきましょう。
「心苦しい」を使う時
「心苦しい」を使う時についてみていきましょう。依頼を断る時、相手に迷惑をかけてしまう時、相手にお願いごとをする時に使います。
【依頼を断る時】
・心苦しい限りでございますが、事情がありまして欠席させていただきます。
・大変心苦しいのですが、都合により欠席させていただきます。
【相手に迷惑をかけてしまう時】
・お客様にご迷惑をおかけして、大変心苦しく思っております。今後の対応を見直します。
・私の都合で、○○の作業をお願いして、心苦しいのですが、ご協力いただけますでしょうか。
【相手にお願いごとをする時】
・ご無理を申し上げ、心苦しい限りですが、本件につきましてどうか、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。
・大変恐縮ですが、本件につきましてご検討のほどよろしくお願い申し上げます。
※「ご無理を申し上げ」は、お願いする内容が相手にとって負担になるかもしれないという意味です。
後述の例文も、ぜひ参考にしてください♡
「心苦しい」を使う時の注意点
「心苦しい」を使う時の注意点についてみていきましょう。
・具体的な状況や理由を説明する
自分の心が苦しい、申し訳ない気持ちという意味ですが、その理由や具体的な状況を伝えるようにしましょう。
・相手に配慮する
自分の都合を優先する意味も持つ表現です。自分の要望や事情を伝える際に使うため、相手に配慮するようにしましょう。
※やむを得ない理由により、望ましくない行動をとらなければならない時に、「心苦しい」という言葉を使うことで、自分の気持ちをより丁寧に伝えることができます。
「心苦しい」使い方 その1
下記の例文の「心苦しい」の使い方は適切でしょうか?
先に挙げました注意点や文例をご参考にしてみてください。
状況はーーーー
取引先に納期を延長してほしい時に「心苦しいのですが、納期を延長していただけないでしょうか」と伝えました。(相手に対して一方的な要求をする時に使う)
適切な使い方でしょうか?
答えはハートをクリックしてください♡♡♡
解答:「心苦しいのですが、納期を延長していただけないでしょうか」とは、悪くはないのですが、下記に言い換えてみましょう。
「この度は、貴社のご協力心より感謝申し上げます。しかし、大変心苦しいのですが、納期の延長をお願いさせていただきたく存じます。現状、弊社では納期までに納品が難しい状況になっております。ご理解いただけますと幸いです」
※相手に理由や状況を簡潔に説明するといいですね。そうすることで、相手も協力しやすくなりますね。
「心苦しい」使い方 その2
下記の例文の「心苦しい」の使い方は適切でしょうか?
状況はーーーー
先輩から手伝いを頼まれました。あなたは「心苦しいのですが、今は手が離せません」と伝えました。
適切な使い方でしょうか?
答えはハートをクリックしてください♡♡♡
解答:適切ではありません
「プロジェクトの締め切りに追われており、現在手が離せない状況です。心苦しいのですが、明日にお願いできますでしょうか」や「お客様の対応中で、手が離せませんので、別の方にお願いできますでしょうか」
※「心苦しい」という表現は、自分の心が苦しい、申し訳ない気持ちであるという意味ですが、具体的にどのようなことを申し訳なく思っているのかがわかりません。具体的な状況や理由を説明することで、相手に伝わりやすくなります。
「心苦しい」の例文
「心苦しい」の例文についてみていきましょう。
・ご親切にしてくださって、心苦しい限りですが、今回はお引き受けできません。
・大変心苦しいですが、ご無理をお願いするかもしれません。
・大変心苦しいのですが、本件につきましてご検討いただければ幸いです。
・お客様には迷惑を掛けてしまい、とても心苦しい気持ちです。
・急な休みや出張で、ご迷惑をおかけするかもしれません。心苦しいのですが、ご理解いただけますと幸いです。
相手に配慮する気持ちを伝えることが大切です。
【取引先の人との会話】
ご無理を申し上げ、心苦しい限りですが、本件につきましてどうか、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます
かしこまりました。ご依頼内容について、検討させていただきます。お時間をいただくことをご了承くださいませ。
「ご無理を申し上げ、心苦しい限りですが」を言い換えてみましょう♡
【取引先の人との会話・言い換えしたもの】
ご多忙のところ恐れ入りますが、本件につきましてご検討のほどよろしくお願い申し上げます。
かしこまりました。ご依頼内容について、検討させていただきます。お時間をいただくことをご了承くださいませ。
「心苦しい」の言い換え
「心苦しい」の言い換えについてです。
上記の例文では、「ご無理を申し上げ、心苦しい限りですが」を「ご多忙のところ恐れ入りますが」に言い換えをしました。ビジネスシーンで使える言い換えを挙げました。
※ご自身の状況や伝えたい内容に合わせて、適宜(てきぎ)表現を調整して使っていきましょう。
例文・補足 | |
恐れ入りますが | ・恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。 |
申し訳ないのですが | ※「申し訳ないのですが」は、ややカジュアルな言葉です。 ・申し訳ないのですが、その日は用事があるため欠席します。 |
申し訳ございませんが | ・申し訳ございませんが、この件について明日までにご連絡いただけますか。 |
誠に恐縮ですが | ・誠に恐縮ですが、ご依頼を承ることができないこと、ご理解いただきますようお願い申し上げます |
ご無理を申し上げますが | ・ご多忙のところ、ご無理を申し上げますが、ご対応いただけますでしょうか。 |
まとめ
「心苦しい」という言葉は、相手に対して申し訳ない気持ち、相手を気遣う意味を持ちます。「心苦しい」の使い方や言い換えをうまく使っていきましょう。