ブログ記事一覧はこちらです。

「お申し出ください」の正しい使い方と言い換え【例文付き】

言葉遣い

「お申し出ください」は、ビジネスシーンでよく使われるフレーズです。しかし、この言葉は正しい使い方なのか、失礼な言い方なのかと誤解を招くこともあります。

結論から言うと、「お申し出ください」は、目上の人にも使える正しい敬語です。しかし、その意味合いが誤解されやすいという点もあります。

そこで、このブログでは、「お申し出ください」の正しい使い方と、目上の人に対してより丁寧な言い換え、具体的な例文と合わせて解説します。

お客様に「お申し出ください」と言ったら、失礼だとご指摘を受けてしまいました。間違った使い方なのですか?

「お申し出ください」はお客様や目上の人に使える正しい敬語です。ご指摘を受けないために、ほかの言い換えもマスターしましょう♡

「お申し出ください」意味

「お申し出ください」の意味についてみていきましょう。

「お」相手の行動のため「お」は尊敬語になります
「申し出」意味は「申し出ること」で名詞です
「ください」お願いをする意味の補助動詞のためひらがな表記です

「お申し出ください」の意味ですが、何か意見や要望があれば言ってくださいという丁寧な依頼の表現になります。相手に対して使います。

例えばですが、
・ご意見をお申し出ください。
・ご希望をお申し出ください。
・ご要望をお申し出ください。
のように使います。例文を挙げますと、

・お客様のご意見をお申し出ください。

・ご希望のサイズをお申し出ください。

・お客様のご要望がございましたら、お気軽にお申し出ください。

「申し出」は名詞であり、名詞は、物事や概念を表す言葉であるため、謙譲語ではありません。そのため、「お申し出ください」は、謙譲語ではなく、丁寧な表現として正しく用いることができます。

↑とても大切なポイントです♡

「お申し出ください」は、目上の人にも使える正しい敬語です。しかし、目上の人や取引先の人に使う場合、より丁寧な表現にすることをお勧めします。

例えば、
・ご意見をお聞かせくださいませ。
・お聞かせいただけますでしょうか。
お教えいただければ幸いです
。のように、丁寧で婉曲な表現に言い換えることができます。

【取引先の人との会話】

ご希望があれば、お申し出ください。

取引先の人
取引先の人

…お申し出くださいか

「お申し出くださいだと「ください」が命令調になります。ここでは、より丁寧な表現をみていきましょう。

「お申し出」を使う時は、

・目上の人に意見、提案、要望を求める時

・意見、提案、要望を求めた結果を受け止める時に使います。

「お申し出」の基本的な内容はこちらになります。

「お申し出」の敬語表現

お申し出の敬語な表現をみていきましょう。いずれも目上の人や取引先の人に使える表現です。ビジネスシーンで使う場合は、相手との関係性や状況に応じて、適切な表現を選ぶようにしましょう。

・「お申し出ください」

・「お申し出くださいませ」

・「お申し出いただけますか、お申し出くださいますか」

・「お申し出いただきたく存じます」

・「お申し出いただければ幸いです」

・「お申し出くださいますよう、よろしくお願い申し上げます」

使い方と例文をみていきましょう♡

「お申し出ください」「お申し出くださいませ」例文

意味:「何か意見や希望があれば言ってください」という意味。丁寧にお願いする時に使う表現です。

「お申し出くださいませ」は、丁寧語の「ませ」がつくことでより丁寧な印象になります。


・何かお困りのことがあれば、お気軽にお申し出ください。

・ご意見やご要望がありましたら、お申し出くださいませ。

「お申し出いただけますか」「お申し出くださいますか」例文

意味:相手に依頼したり、意見を述べてもらったりする際の表現。「いただけますか」「くださいますか」がつくことで依頼や提案のニュアンスが強くなります。


・恐れ入ります、何かご意見やご要望がありましたら、お申し出いただけますか。

・恐れ入ります、何かご意見やご要望がありましたらお申し出くださいますか。

「恐れ入ります」を入れることで、相手に敬意を払っているという気持ちが伝わり、より良い印象になります。

目上の人に「提案・依頼」をしているので「恐れ入ります」を意識して使ってみましょう♡

「お申し出いただきたく存じます」例文

意味:「いただきたく存じます」は、「~していただきたいと思う」という意味です。そのため「何か言いたいことがあれば、言っていただくとありがたい」という意味になります。


・大変恐縮ですが、何かご意見やご要望がありましたら、お申し出いただきたく存じます。

・恐れ入りますが、ご意見やご要望がありましたら、お申し出いただきたく存じます。

「お申し出いただければ幸いです」例文

意味:「いただければ幸いです」は、「~していただければうれしく思います」という意味です。そのため「何か言いたいことがあれば、言っていただけると、うれしいです」という意味になります。

相手に対して、丁寧にお願いする気持ちを伝えることができ、柔らかい印象の表現です。


・ご都合が許す範囲で、お申し出いただければ幸いです。

・ご意見やご提案がございましたら、いつでもお申し出いただければ幸いです。

「いつでも」を使うことで相手に対して、遠慮なく、気軽に、意見・要望を言ってほしいという気持ちが伝えられますね。

「お申し出くださいますよう、よろしくお願い申し上げます」例文

意味:「~してくださいますようお願い申し上げます」とは、「何か言いたいことがあれば、言ってくださいますようお願い申し上げます」という意味になります。

ビジネスシーンでは、「お申し出くださいますよう、よろしくお願い申し上げます」を使うことでより丁寧な印象になります。


・サービス向上のためのご意見やご要望がございましたら、お手数ですがお申し出くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

「お申し出ください」の言い換え

「お申し出ください」の言い換えには、

・「お申し付けください」
・「お知らせください」
・「ご連絡ください」
・「ご教示ください」
・「仰せ付けください」 などがあります。

言い換えをみていきましょう♡

「お申し付けください」例文

意味:「お申し付けください」は、命令や指示をしてくださいという意味です。

・ご不明な点がございましたら、お申し付けください。

・ご不明な点やご希望がございましたら、遠慮なくお申し付けください。

「お知らせください」例文

意味:「お知らせください」は、「知らせてください」という意味になります。

・商品の発送が完了しましたら、お知らせください。

・恐れ入りますが、進捗状況をお知らせください。

「ご連絡ください」例文

意味:「ご連絡ください」は、「連絡してください」という意味になります

・資料を添付いたしますので、ご確認の上、ご連絡くださいますようお願い申し上げます。

・ご意見・ご要望がございましたら、お気軽にご連絡ください。

「ご教示ください」例文

意味:「ご教示ください(ごきょうじください)」は、自分が知らない情報や方法などを、相手に教えてもらいたい場合に使います。

・この資料の作成方法をご教示ください。

・会議で議論する内容について、ご教示いただければ幸いです。

「仰せ付けください」例文

意味:「仰せ付けください(おおせつけください)」は、「命令や指示をしてください」という意味になります。

・何かございましたら、何なりと仰せ付けください。

・お困りごとがございましたら、お気軽に仰せ付けください。

「何なり」によって、どんなことでもという意味が強調され、「お気軽に」よって、遠慮なく、気軽にという意味が強調されます。

まとめ

「お申し出ください」は、目上の人に対しても使える正しい敬語ですが、その意味合いが誤解されやすいというデメリットもあります。

そのため、目上の人に対して「お申し出ください」を使う場合は、誤解のないように、丁寧な言い換えを使うことをおすすめします。

より丁寧な表現に言い換えることで、相手と気持ちよくコミュニケーションが取れたらいいですよね。

ニュースレターを購読する

メルマガ登録をお願いいたします。

今日も一緒に言葉を学んで、相手を思いやる言葉遣い、適切な言葉遣いでコミュ力を上げていきましょう♡

言葉遣い
えりのビジネスコミニュケーションブログ「えり♡コミ」
タイトルとURLをコピーしました