「その通りでございます」は、相手に同意を示す丁寧な表現ですが、ビジネスシーンでは場合によっては上から目線に受け取られることがあります。この記事では、「その通りでございます」の使い方や、ビジネスシーンで「その通り」をどのように使いこなせば良いのか、そして、より相手に配慮した丁寧な同意表現を7つご紹介します。
「その通りでございます」の意味と敬語
「その通りでございます」は、相手の意見や提案に対して完全に同意し、認めることを強く表現する言葉です。
「ございます」は「ある」の丁寧語です。
相手の意見に賛成する:相手の言っていることが正しい、もっともだと認めること。
相手の提案に同意する:相手の提案を受け入れる、賛同すること。
ビジネスシーンでの「その通り」はNG?
「その通りでございます」の意味は、「言っていることは正しいです」というニュアンスを含み、上から目線ように捉えられてしまうことがあります。
「その通りでございます」の「ございます」は丁寧な敬語表現ですが、「その」は、やや指示的で、目上の人に対しては失礼に受け取られる可能性があります。ビジネスシーンでは、より丁寧で謙虚な表現を用いることが望ましいです。
「その通り」は、指示的な意味だし、省略した表現ですよね。
そうですね。相手との関係性にもよりますが、「その通り」は使わない方が無難ですよね♡
「その通りでございます」の代わりに使える言い換え表現7選
「ございます」は丁寧な敬語表現ですが、「その」という言葉は、相手に特定のものを指し示すような、やや指示的な印象になります。相手に配慮した表現を7選ご紹介します。
目上の人に対して、意見に同意する場合には、以下の表現がより適切です♡
1)〇〇様のご意見、大変参考になります。
2)〇〇というご指摘、おっしゃる通りです。
3)〇〇というご見解、私も同感でございます。
4)〇〇様のご意見、確かにおっしゃる通りかと存じます。
5)〇〇様のおっしゃる通り、私もそう考えておりました。
6)〇〇というお考えは、非常に理にかなっていると思います。
7)ご見解、誠にごもっともでございます。私どもも同じように考えております。
上記の言い換えのポイント♡
・相手の意見を具体的に言及する
「その通りでございます」のように漠然とした同意ではなく、具体的な部分に共感していることを明確にすることで、より丁寧な印象になります。
「〇〇というご指摘」「〇〇というお考えは」のフレーズは、相手の具体的な意見を拾い上げていることを示しています。
・謙虚な姿勢を示す表現
「大変参考になります」「同感でございます」「まさにその通りかと存じます」といった表現が、謙虚な姿勢を表しています。
「その通りでございます」の使い方と例文
「その通りでございます」は、丁寧な表現ですが、すべての場面で適切な言葉とは限りません。相手の立場や状況、そして自分との関係性を考慮して使いましょう。
・〇〇様のご提案、その通りでございます。深く理解いたしました。
・〇〇様のご指示、その通りでございます。早速、担当者に伝達いたします。
・お客様のご意見、その通りでございます。サービスの向上に努めてまいります。
・先輩のご指摘、その通りでございます。今後は、より慎重に計画を進めてまいります。
親しい間柄では「その通りです」「その通り」でもOKです♡
「その通りでございます」の言い換え・類語
最後に「その通りでございます」の言い換えについて、それぞれの特徴と例文を詳しくご紹介します。
「ごもっともです」
意味:相手の意見や指摘が「もっともだ」「正しい」という、 相手の意見に賛同する際に使う表現です。
例文:ごもっともです。〇〇という点も考慮すべきでした。
「おっしゃる通りです」
意味:相手の意見や考えに対して「その通りです」「全くそのとおりです」という意味を表す丁寧な敬語表現です。
例文:「会議を来週に延期するのはいかがでしょうか」「おっしゃる通りです。来週であれば、全員が参加できます」
「ご指摘の通りです」
意味:相手から指摘された内容に対して、「その通りです」と同意することを表す丁寧な敬語表現です。
例文:ご指摘の通りです。この資料には見づらい箇所がありました。早急に修正いたします。
「ご意見に賛同いたします」
意味:相手の意見や考え方に同意し、それを支持するという意味です。
例文:〇〇様のご意見に賛同いたします。より良いサービスを提供できるよう、改善に努めてまいります。
まとめ
「その通りでございます」は、丁寧な表現ですが、すべての場面で適切な言葉とは限りません。相手の立場や状況、そして自分との関係性を考慮して使いましょう。相手に配慮した言葉遣いを心がけることで、相手への敬意を示し、良好な人間関係を築くことができます。