仕事で誰かに依頼やお願いをする時、「大変だと思いますが」と気遣いの言葉を添えることで、印象がぐっと良くなりますよね。でも、もっと丁寧に、相手に配慮した表現に言い換えたいと感じたことはありませんか?この記事では、「大変だと思いますが」の丁寧な言い換え表現と、ビジネスシーン別に使える例文を多数ご紹介します。メール文例も参考にしてください。
「大変だと思いますが」はそのまま使ってもOK?
「大変だと思いますが」はそのまま使ってもOKでしょうか?意味や敬語の使い方をみてみましょう。

実は少しカジュアルな表現で場合によっては失礼に受け取られることも。
「大変だと思いますが」は、相手への配慮が感じられる優しい表現ですが、少しカジュアルな印象になります。「思います」は丁寧語であり、謙譲語や尊敬語に比べると敬意が不足する場合があります。
目上の人やお客様に対して依頼する際には、「お忙しいところ恐縮ですが」「ご迷惑をおかけしますが」といったクッション言葉を用いると、より丁寧な印象になります。状況に応じて「ご無理のない範囲で」「もし可能でしたら」などを添えるのも効果的です。
「大変だと思いますが」の丁寧な言い換え表現10選|使いやすいフレーズまとめ
相手の状況を気遣いつつ、何かをお願いする際に用いる「大変だと思いますが」。ビジネスシーンをはじめ、日常生活においても頻繁に使われる表現ですが、より丁寧な言い回しを用いることで、相手への配慮を示すことができます。
お忙しいところ恐縮ですが
相手が忙しい時に、手間をかけることへの申し訳なさを丁寧に伝える表現です。相手に何かを依頼したり、質問したりする際に、相手の時間を割くことへの遠慮を示すために使います。

・お忙しいところ恐縮ですが、こちらの書類に目を通していただけますでしょうか。
・お忙しいところ恐縮ですが、こちらの件について少しお時間をいただけますでしょうか。
ご多忙中とは存じますが
相手が非常に忙しい状況であることを承知していることを丁寧に伝える表現です。相手の忙しさを気遣いつつ、何かを依頼する際に前置きとして使います。

・ご多忙中とは存じますが、ご検討いただけますと幸いです。
・ご多忙の折とは存じますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
お手を煩わせて申し訳ございませんが
相手に手間や労力をかけることへの申し訳なさを、より丁寧に伝える表現です。比較的大きな依頼や、相手にとって負担になりそうな依頼をする際に使います。

・お手を煩わせて申し訳ございませんが、添付資料をご確認いただき、ご意見を頂戴できますと幸いです。
ご無理を承知の上でお願いがございます
相手にとって難しいお願いであることを理解している上で、それでもお願いしたいという気持ちを伝える表現です。

・ご無理を承知の上でお願いがございますが、納期を〇日までにご調整いただくことは可能でしょうか。
ご多忙の折とは存じますが
相手が忙しい時期であることを理解していることを丁寧に伝える、やや硬い印象の表現です。ビジネスシーンなど、フォーマルな場面で使われることが多いです。

・ご多忙の折とは存じますが、来週の会議にご出席いただけますようお願い申し上げます。
大変恐縮ではございますが
相手に迷惑をかけるかもしれないという気持ちを、非常に丁寧に伝える表現です。相手に不都合が生じる可能性のある依頼や、断られる可能性も考慮している場合に用います。

・大変恐縮ではございますが、会議の日程を変更させていただくことは可能でしょうか。
ご面倒をおかけいたしますが
相手に手間や労力をかけることへの申し訳ない気持ちを丁寧に伝える表現です。相手に何かを依頼する際に、前置きとして使うことで、相手への配慮を示すことができます。

・ご面倒をおかけいたしますが、こちらの書類に目を通していただけますでしょうか。
・ご面倒をおかけいたしますが、添付の資料をご確認いただき、ご意見をお聞かせいただけますと幸いです。
ご検討いただけますと幸いです
自分の提案や依頼について、相手に検討してほしいという希望を、控えめで丁寧に伝える表現です。「幸いです」は、そうしてくれると嬉しいという気持ちを表します。
提案書や企画書などを提出した後や、何かを依頼する際に、相手に検討してほしいという気持ちを伝えるために使います。相手に決定を委ねるニュアンスを含んでいます。

・お送りした見積書をご確認いただき、ご検討いただけますと幸いです。
・こちらが新しい企画の提案書でございます。ご検討いただけますと幸いです。
もし可能であれば
相手の状況が不確かな場合や、相手にとって負担になる可能性がある場合に、前置きとして使うことで、配慮を示すことができます。

相手に無理強いするつもりがないことを示唆し、柔軟な対応を求めているニュアンス♡

・もし可能であれば、この資料の確認をお願いできますでしょうか。
・もし可能であれば、明日午前中に一度お打ち合わせさせていただけないでしょうか。
お忙しい中恐れ入りますが
「お忙しい中」に「恐れ入ります」を組み合わせることで、相手への配慮と恐縮の気持ちを丁寧に伝えることができます。柔らかく、かつ敬意を込めた言い方として、ビジネス文書・メールに非常によく使われるフレーズです。

・お忙しい中恐れ入りますが、資料のご確認をお願い申し上げます。
・お忙しい中恐れ入りますが、下記の件についてご確認いただけますと幸いです。
「大変だと思いますが」の言い換えと例文:場面別
「大変だと思いますが」はやさしい表現だが、ややカジュアルな印象で目上の人やお客様への依頼には注意が必要になります。

ビジネスシーンやメールで使える丁寧な言い換えを紹介します♡
【社内での依頼・お願いの場面】
言い換え:お忙しいところ恐れ入りますが、 ご多忙中とは存じますが、 お手を煩わせて申し訳ありませんが、 もしよろしければ、 ご都合がよろしければ、
使い方のポイント:相手の状況を気遣いながら、協力や作業を依頼する際に用います。「大変だと思いますが」という直接的な表現を避け、より丁寧で配慮の行き届いた印象になります。

・お忙しいところ恐れ入りますが、 明日までにこの資料の確認をお願いできますでしょうか。
・ご都合がよろしければ、 来週の会議でこの件について少しお時間をいただけますでしょうか。
・お手を煩わせて申し訳ありませんが、 このアンケートの集計作業にご協力いただけないでしょうか。
・ご多忙中とは存じますが、 先日の会議の議事録について、もし何か修正点があればご指摘いただけますと幸いです。
【期限が迫っているタスクの協力を依頼する時】
言い換え:差し迫っており恐縮ですが、 急ぎで大変恐縮ですが、 ご迷惑をおかけしますが、 何かとご多忙の折とは存じますが、 勝手を申しますが、
使い方のポイント:相手の状況を気遣いつつ、協力が必要な理由と期日を明確に伝えることが重要です。

・急ぎで大変恐縮ですが、 この件について本日中にご回答いただけますと幸いです。
・差し迫っており恐縮ですが、 明日午前中までにこのレポートの作成にご協力いただけますでしょうか。
・ご迷惑をおかけしますが、 納期が近づいておりますので、この部分の作業を優先していただけますでしょうか。
・何かとご多忙の折とは存じますが、 明日の会議で使用したい資料があり、本日中にご協力いただけますと幸いです。
【社外:メールで資料提供をお願いする時】
言い換え:ご多忙のところ大変恐縮ではございますが、 お忙しいところ誠に恐れ入りますが、 ご迷惑をおかけいたしますが、 お手数をおかけしますが、 ご多忙のところ恐縮ですが、
使い方のポイント:丁寧な言葉遣いを心がけ、相手への配慮を示すことが大切です。依頼内容と理由を簡潔に伝えましょう。

・ご迷惑をおかけいたしますが、 契約書案を改めてお送りいただけますでしょうか。
・お忙しいところ誠に恐れ入りますが、 見積書を今週中にご送付いただけますようお願い申し上げます。
・ご多忙のところ大変恐縮ではございますが、 先日お話させていただいた資料をご共有いただけますと幸いです。
・お手数をおかけしますが、 先日の打ち合わせでご要望いたしました〇〇の件について、進捗状況をお教えいただけますでしょうか。
【日程調整をお願いする時】
言い換え:何かとご多忙とは存じますが、 お忙しいところ恐縮ですが、 ご都合の良い日時がございましたら、 ご多忙の折とは存じますが、 お忙しいところ恐れ入りますが、
使い方のポイント:相手の都合を最優先に考え、具体的な候補日をいくつか提示すると親切です。

「忙しくて、大変かと思いますが」と伝えるよりも、よりビジネスシーンで適した言い換えをしましょう♡

・ご都合の良い日時がございましたら、 第三希望までお教えいただけますと幸いです。
・お忙しいところ恐縮ですが、 貴社のご都合の良い日時をいくつかお教えいただけますと幸いです。
・何かとご多忙とは存じますが、 来週あたりで一度お打ち合わせのお時間をいただけないでしょうか。
・ご多忙の折とは存じますが、 〇〇について一度お話させていただきたく、ご都合の良い日時を伺えますでしょうか。
【上司・目上の人への報告、相談の場面】
言い換え:恐縮ではございますが、 大変恐れ入りますが、 ご迷惑をおかけいたしますが、 お忙しいところ大変恐縮ですが、 お手を煩わせて申し訳ございませんが、
使い方のポイント:謙虚な姿勢で臨み、判断に必要な情報を整理して分かりやすく伝えることが重要です。

上司、目上の人にはより慎重に♡

・大変恐れ入りますが、 今後の対応についてご相談させていただけますでしょうか。
・ご迷惑をおかけいたしますが、 この件について、〇〇様のご意見を伺いたく存じます。
・お忙しいところ大変恐縮ですが、 〇〇の件で判断に迷っており、ご相談させていただいてもよろしいでしょうか。
・お手を煩わせて申し訳ございませんが、 〇〇について、今後の進め方についてご指示いただけますと幸いです。
まとめ
「大変だと思いますが」って、相手を気遣う気持ちが伝わる言葉ですよね。でも、もう一歩丁寧な言い方に変えるだけで、相手に与える印象はぐっと良くなります。この記事では、ビジネスの場面で、お願いや依頼をする時に使える、色々な丁寧な言い換え表現をご紹介しました。具体的な例文などメールにも活用してください。