「上記の件、ご検討いただけますようお願いします」ビジネスシーンでよく使われるこの言葉、実は正しい使い方に自信がない方も多いのではないでしょうか?この記事では、「いただけますようお願いします」の正しい意味と使い方を解説します。さらに、「いただきます」との違いや、より丁寧な言い換え表現も例文付きで詳しくご紹介します。ビジネスシーンで相手に失礼なく、しっかりと意思を伝えるための参考にしてください。
「いただけますようお願いします」は正しい使い方?
「いただけますようお願いします」は、一見丁寧な言葉に思えますが、実は少し不自然な組み合わせです。
「いただけますよう」の意味: この部分は「~していただけたら嬉しい」という、相手に委ねる気持ちを表しています。
「お願いします」の意味:この部分は「~してください」と、相手に依頼する気持ちを表しています。
つまり、「いただけますようお願いします」は、相手に委ねつつも、同時に依頼している、やや矛盾した表現になってしまうのです。
「いただけますようお願いします」は一般的に使われていますが、適切な使い方ではないことを知っておくといいですよ♡
「いただけますようお願いします」の敬語
「いただけますようお願いします」の敬語のつくりをみていきましょう。
「いただく」は謙譲語
「け」は可能を表します(いただけるの「け」です)
「ます」は丁寧語で「よう」は婉曲の表現です。
「いただきます」「いただけます」の違いを解説
「いただきます」「いただけます」は、どちらも丁寧な表現のため、目上の人やビジネスシーンで使うことができます。
「~していただきます」と「~していただけます」の違い、わかりやすく解説します♡
「いただきます」
意味:相手に、特定の行動をしてもらうようにお願いする敬語表現です。
ニュアンス:相手には、こちらの指示通りに行動してもらうことを期待しています。
例文:
・書類に署名していただきますようお願いいたします。
・明日の会議に出席していただきますようお願いいたします。
「いただけます」
意味:相手に、あることをできるかどうかを尋ねたり、お願いしたりする敬語表現です。
ニュアンス:行動するかどうかは、相手の判断に委ねています。
例文:
・この提案に協力していただけますと幸いです。
・明日までお待ちいただければ幸いです。
まとめると
「いただきます」は、相手に具体的な行動を要求する、より強い依頼の言葉です。
「いただけます」は、相手にできるかどうかを尋ねる、より柔らかい依頼の言葉です。
「いただけますようお願いいたします」は正しくないのは、わかったけど。どう言い換えたらいいの?
「いただけますようお願いいたします」の言い換えをみていきましょう♡
「いただけますようお願いします」の言い換え
「いただけますようお願いします」は、一般的に使われている依頼の表現ですが、適切な使い方ではないことを解説してきました。ここでは、「いただけますようお願いします」の言い換えをご紹介します。
「いただけますと幸いです」
意味:「~していただけると嬉しいです」という意味で、「いただけますよう」よりも丁寧な敬語表現です。
例文:ご多忙のところ恐縮ですが、この件についてご検討いただけますと幸いです。
「~していただけますでしょうか」
意味:「~していただくことは難しいでしょうか?」というニュアンスを含み、相手に負担をかけないように、柔らかくお願いする敬語表現です。
例文:恐れ入りますが、少しお時間をいただけますでしょうか。
「もしよろしければ、~していただけますか」
意味:相手に何かをお願いしたり、許可を求めたりする際に使う丁寧な敬語表現で、相手への配慮が感じられる依頼の言葉です。
例文:もしよろしければ、来週の会議にご参加いただけますか。
「いただけます」を使った例文
「いただけます」は、丁寧で謙虚な表現です。ビジネスシーンなどで目上の人に依頼やお願いをする時に適しています。
「いただけます」は相手に配慮した言い回しです♡
・明日までにご返答いただけますと幸いです。
・お時間を少しだけいただけますでしょうか。
・会議の進行について、ご意見をいただけますと幸いです。
・よろしければ、こちらの書類にサインをいただけますでしょうか。
・お手数ですが、こちらの件についてご確認いただけますでしょうか。
まとめ
「いただけますようお願いします」は、ビジネスシーンでよく使われる丁寧な敬語表現ですが、「本当にこれで伝わっているのかな?」と思う方もいるかもしれません。この表現を使う際の注意点や、より自然な言い回しをいくつか紹介していますので、依頼の表現に自信がない方は、ぜひ参考にしてみてください。