「お聞きいただきありがとうございます」は、自分の話に耳を傾けてくれたことに対して、感謝の気持ちを伝える表現です。ビジネスシーンでもよく使われ、丁寧な表現として好まれる表現です。
本記事では、「お聞きいただきありがとうございます」の使い方や言い換え、敬語表現について例文とともに詳しく解説していきます。
「お聞きいただきありがとうございます」は、「お聞き」になっているけど、正しい使い方でしょうか？
正しい使い方です。話を聞いてくれたことに対して、感謝の気持ちを伝える表現です。
「お聞きいただきありがとうございます」意味、使い方
「お聞きいただきありがとうございます」は、相手が自分の話に耳を傾けてくれたことに対して感謝の気持ちを伝える言葉です。
意味は「聞いてもらいありがとう」つまり、「私の話を聞いてくださり、ありがとうございます」という意味になります。
「お聞きいただきありがとうございます」は、謙譲表現です。謙譲表現についてみていきましょう。
【謙譲語】お〜いただく、「～してもらう」の謙譲語
「〜いただく」は、話者自身の謙遜を表す謙譲語です。自分の行動が主体の時に使います。
・お聞きいただきありがとうございます。
・お聞きいただきましてありがとうございます。
・お聞きいただき感謝申し上げます。
・お聞きいただきまして感謝申し上げます。（より丁寧な表現）
・先ほどの会議では、長い時間、私の話をお聞きいただきましてありがとうございました。
・話をよくお聞きいただきありがとうございます。
「ありがとう」は「ありがとうございます」「感謝申し上げます」「感謝いたします」にすることで丁寧になります。
「お聞きいただき感謝申し上げます」「お聞きいただき感謝いたします」丁寧にしたい時に、言い換えてみましょう。
ビジネスシーンでは、会議やプレゼンテーションの後に、話を聞いてくれた相手に感謝の気持ちを伝える時によく使われます。
【例文・社内での会話】
私の心配ごとをお聞きいただきありがとうございます。本当に感謝しています。
また、なにかあったら相談してください。
「お聞きくださりありがとうございます」との違い
「お聞きくださりありがとうございます」と「お聞きいただきありがとうございます」はどちらも同じくらい丁寧で、話を聞いてくれたことに対して感謝の気持ちを伝える表現です。
両者には微妙なニュアンスの違いがあります。
「お聞きくださり」は「〜してくれて」の敬語表現です。
【尊敬語】お〜くださる、「～してくれる」の尊敬語
「〜くださる」は、聞き手への尊敬を表す尊敬語です。相手の行動が主体の時に使います。つまり「くださり」は、相手の行為に対してお礼を述べるというニュアンスです。
「自分の話を聞いてくれたおかげで、私は話すことができました」というニュアンスになります。
・お聞きくださりありがとうございます。
・お聞きくださいましてありがとうございます。
・お聞きくださり、感謝申し上げます。
・お聞きくださいまして感謝申し上げます。（より丁寧な表現）
・お忙しい中、お聞きくださいまして誠にありがとうございます。
・私の話をお聞きくださり、どうもありがとうございます。
【使い分け】
お聞きくださり（尊敬語）、お聞きいただき（謙譲語）の使い分けは、どちらの行動が主体になるかですが、ビジネスシーンでは、謙譲表現をよく使うため、使い分けに悩む時はお聞きいただき（謙譲語）を使うことをおすすめします。
「お聞きいただきありがとうございます」の言い換え
「お聞きいただきありがとうございます」の言い換えです。「基本的な表現」と「具体的な表現」の2つに分けました。
基本的な表現「お聞きいただき深謝いたします」など
・お聞きいただきお礼申し上げます
意味）相手の話を聞いてくれたことに対して、感謝の気持ちを伝える基本的な表現。
・お聞きいただき深謝いたします
意味）相手の話を聞いてくれたことに対して、深い感謝の気持ちを伝える表現。
・ご清聴ありがとうございました
使う時）プレゼンテーションやスピーチの締めくくりとしてよく使われます
具体的な表現「ご意見を参考にさせていただきます」など
・ご意見を参考にさせていただきます
意味）仕事やプライベートで、相手の意見を聞いて今後の参考にする時に使います。
・ご指摘ありがとうございます
意味）指摘をもらった際に、その指摘をありがたく受け取っていることを伝える時に使います。
・ご親身にお聞きいただき、ありがたく存じます。
意味）「ご親身」は、相手の立場に立って、親切に考えたり行動したりすることです。
・ご熱心に聞いていただき、ありがとうございました。
意味）熱心に聞いてくれたことに対して、感謝の気持ちを伝える言葉です。
・ご理解いただき、ありがとうございます。
意味）相手の理解に感謝の気持ちを伝える言葉です。
「お聞きいただきありがとうございます」の例文
日常生活でもよく使われる言葉ですが、ビジネスシーンではより丁寧な表現を使うことが望ましいです。
言い方を少し変えるだけで、相手への感謝の気持ちや敬意の気持ちをより丁寧に、印象深く伝えることができます。ぜひ参考にしてみてください。
【注意点】
・相手の立場に立って、丁寧な言い方を選ぶ
・相手の気持ちに配慮した言葉遣いを心がけることです。
上司や先輩に仕事の相談をした時【例文】
・私の話をお聞きいただきまして誠にありがとうございます。貴重なご意見を参考に、今後の業務に活かしていきたいと思います。
・お時間をいただきありがとうございました。私の話を聞いていただき、大変感謝しております。
※「恐縮です」は、相手に迷惑をかけたことや、感謝の気持ちをより丁寧に伝えることができます。
※「耳を傾けていただく」は、相手が自分の話を真剣に聞いてくれたことに敬意を表す丁寧な表現です。
「耳を傾けていただく」を使うと丁寧な印象になります。
会議などで自分の話を聞いてくれた時【例文】
・私の話を最後まで聞いていただきましてありがとうございました。ご意見を参考に、今後の業務に活かしていきたいと思います。
・本日は、私の話を最後までお聞きいただきまして、誠にありがとうございます。 ご多忙のところ、お時間を割いていただきましたこと感謝いたします。
・私の話を熱心にお聞きいただきましてありがとうございました。皆様からの貴重なご意見は、今後の成長に活かしてまいります。
※「熱心に聞いていただき」は、自分の話を真剣に聞いてくれたことに感謝の気持ちを表す表現です。
「熱心に聞いていただき」は、相手の話を真剣に、丁寧に聞いてくれたことを表す表現なので、使えたら好感アップですね♡
まとめ
「お聞きいただきありがとうございます」は、ビジネスシーンでもよく使われます。自分の話に耳を傾けてくれたことに対して、感謝の気持ちを伝える表現です。
今回は、自分が実際に失敗したことや、改善したことについてまとめてみました。本記事で紹介した表現を参考に、ビジネスシーンで適切な表現を使えてもらえたら、とても嬉しいです。
