ビジネスシーンで、相手に丁寧な印象にするために「お伺いできますでしょうか」と使うことはありませんか?この表現は二重敬語ではないかと疑問に思ったことはありませんか?
この記事では、「お伺いできますでしょうか」のビジネスシーンでの意味、使い方や言い換え、例文、二重敬語についてわかりやすく解説します。
「お伺いできますでしょうか」は、丁寧なので、目上の人に使っています。
「お伺いできますでしょうか」は、丁寧な表現ですが二重敬語です。
「お伺いできますでしょうか」は、丁寧な表現のつもりで使われることが多いですが、実は二重敬語になります。正しい使い方をみていきましょう。
「お伺いできますでしょうか」の意味と使い方
「お伺いできますでしょうか」の意味合いは以下になります。
・質問してもよろしいですか
・聞いてもよろしいでしょうか
・尋ねてよろしいでしょうか
「伺う」:「聞く」「尋ねる」「訪ねる」の謙譲語です。
「お伺いできますでしょうか」は、相手の時間を割いたり、意見を求めたりすることに対して、配慮を感じさせる表現ですが、二重敬語になります。
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「お伺いできますでしょうか」は、以下のような時に使われています。
・相手に何かを尋ねる時
・相手の意見を求める時
・訪問する時 などです。
・進捗状況をお伺いできますでしょうか。
・先輩の意見をお伺いできますでしょうか。
・来週、資料を届けにお伺いできますでしょうか。
・この企画について、皆様のご意見をお伺いできますでしょうか。
【上司との会話】
今日の研修でわからないところがあるのですが、お伺いできますでしょうか?
お伺いできますでしょうか…?
「お伺いできますでしょうか…」の使い方が気になりますね。
「お伺いできますでしょうか」は二重敬語です
「お伺いできますでしょうか」は二重敬語であり、本来は控えるべきなのですが、慣習として定着しているものについては、文部省の敬語の指針では使用が許容とされています。
気にされる方もいますので、相手に配慮して言い換えを使うことも考慮しましょう。
↓二重敬語になってしまう理由です♡
二重敬語とは、1つの言葉に同じ種類の敬語を2回重ねて使うことです。
・「伺う」は謙譲語のため、自分の動作が対象になります。そのため「お」伺いの「お」の部分も、謙譲語になります。
・「お伺いできますでしょうか」は、謙譲語+謙譲語になり二重敬語となります。
【二重敬語の例】
・お伺いいたします
・ご覧になられました
・お見えになられました
・お帰りになられました
・お待ち申し上げております などがあります。
ほかには、
「伺わせていただきます」:謙譲語+謙譲語
「お伺いしてもよろしいでしょうか」も、謙譲語+謙譲語 で二重敬語になります。
丁寧な言葉だと思っていたのですが、二重敬語は使っては、いけないのですか?
二重敬語のメリット・デメリットについてまとめてみました♡
【二重敬語のメリット・デメリット】
相手への敬意を表すことは重要ですが、二重敬語は状況によっては、かえって失礼に捉えられてしまうことがあります。
日常会話では、二重敬語は一般的に使われており、必ずしも誤りとは言えません。特に、目上の方への依頼や改まった場面では、二重敬語の方が丁寧な印象を与える場合もあります。
しかし、場面や相手との関係性によっては、回りくどさや配慮不足を感じさせてしまう可能性もあります。
「お伺いできますでしょうか」の正しい使い方は、「伺います」「伺う」になります。
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「お伺いできますでしょうか」の正しい使い方は、「伺います」「伺う」
「お伺いできますでしょうか」の正しい使い方は、「伺います」「伺う」になります。
使い方をみていきましょう。
「尋ねる(聞く・質問する)」:相手の意見や情報を謙虚に求める際に使う時
・〇〇の件について、伺えますか。
・スケジュール調整のために、予定を伺えますか。
・商品の納期について伺ってもよろしいでしょうか。
・研修でわからないところがあるのですが、伺ってもよろしいでしょうか。
「行く・訪問する」:自分が行くことをへりくだる時に使います
・明日の午後、伺ってもよろしいでしょうか。
・恐れ入ります。いつごろに、伺ってもよろしいでしょうか。
・ご都合の良い日時をお知らせいただけますと幸いです。早めに伺いたいと思っております。
↑すっきりした、わかりやすい表現になりますね♡
「お伺いできますでしょうか」の言い換え、類語
「お伺いできますでしょうか」は、二重敬語のため、言い換えを使うことで相手に配慮しましょう。 汎用性が高く使いやすい表現を以下に、例文と共に例を挙げます。
お尋ねしてもよろしいでしょうか
意味:相手に何かを尋ねたり、意見を求めたりする時に使う丁寧な表現です。
使い方:目上の人や敬意を払う場面で使います。
例文:この商品の使い方について、お尋ねしてもよろしいでしょうか。
お聞きしてもよろしいでしょうか
意味:相手に何かを尋ねたり、意見を求めたりする時の丁寧な表現です。
使い方:自分が目上に人に尋ねる時は、謙譲表現になります。
例文:〇〇について、お聞きしてもよろしいでしょうか。
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ご教示いただけますでしょうか
意味:相手に何かを教えてほしいとお願いする時に使う丁寧な表現です。
使い方:目上の人や敬意を払う場面で使います。
例文:お忙しいところ恐縮ですが、来週の会議の資料をご教示いただけますでしょうか。
教えていただけますでしょうか
意味:相手に何かを教えてほしいとお願いする丁寧な表現です。
使い方:自分が目上に人に尋ねる時は、謙譲表現になります。
例文:この書類の書き方がわからないので、教えていただけますでしょうか。
まとめ
「お伺いできますでしょうか」は、丁寧な表現のつもりでも、二重敬語になります。相手に配慮して、状況に応じて適切な言い換え表現を使うことが大切です。