「ご案内させていただきます」は、ビジネスシーンでよく使われる丁寧な言葉ですが、実は使い方に注意が必要な表現です。なんとなく使っている人も多いのではないでしょうか?この記事では、「ご案内させていただきます」の意味、ビジネスシーンでの適切な使い方、敬語、言い換え、注意点について解説します。ぜひ参考にしてください。
「ご案内させていただきます」は、自分が案内をする行動なのに丁寧な「ご」を使っても良いのか考えてしまいます。
「ご案内させていただきます」は丁寧な敬語表現なのでを使っても大丈夫ですよ。ただし「させていただきます」の使い方に注意しましょう♡
「ご案内させていただきます」は、正しい敬語表現です。ビジネスシーンでよく使うため適切な言い換えや敬語が使えると良いですね。
「ご案内させていただきます」の意味
「ご案内させていただきます」は、相手に何かを案内する際によく使われる丁寧な敬語表現です。
「ご案内」の「ご」は謙譲語。
「させていただく」は、「させてもらう」の謙譲語です。「ます」は、丁寧語。
「ご案内させていただきます」は、正しい敬語表現です。
「案内します」を丁寧にした表現で、つまり、「ご案内させていただきます」は、「私があなたをご案内することをお許しください」というニュアンスを含み、相手に対して丁寧な姿勢を示しています。
「ご案内させていただきます」の使い方と例文
「ご案内させていただきます」は丁寧な敬語表現のため、目上の人や取引先に対して使います。また、相手に何かを説明したり、場所へ案内したりする際に、相手への敬意を示すために使われます。
・説明をする時
・場所へ案内する時
・手続きについて案内する時 などです。
ビジネスシーンよく使うフレーズを例文で挙げています♡
【説明をする時】
・この新商品について、詳しくご案内させていただきます。
・新商品の機能について、詳しくご案内させていただきます。
【場所へ案内する時】
・新商品の機能について、詳しくご案内させていただきます。
・当社の施設をご案内させていただきます。こちらからどうぞ。
【手続きについて案内する時】
・ご契約の手続きにつきましては、担当者がご案内させていただきます。
・こちらにご記入いただき、ご提出ください。その後、詳しい流れをご案内させていただきます。
「ご案内させていただきます」は 二重敬語なのか?
「ご案内させていただきます」は、どういう敬語なのか?敬語のつくりについて説明していきます。
「ご案内」の「ご」は謙譲表現。
「させていただく」は、「させてもらう」の謙譲語です。「ます」は、丁寧語。そのため、「ご案内させていただきます」二重敬語にはなりません。
二重敬語とは、1つの言葉に同じ種類の敬語を2回重ねて使うことです。よく使われる二重敬語の例を下に挙げています。
【二重敬語の例】
・お伺いいたします
・ご覧になられました
・お見えになられました
・お帰りになられました
・お待ち申し上げております
ほかには、
「お伺いする」:謙譲語+謙譲語
「お伺いしたいです」:謙譲語+謙譲語
「伺わせていただきます」も謙譲語+謙譲語になり二重敬語となります。
↓二重敬語について解説しています。参考にしてくださいね。
「させていただきます」を使う時の注意点
「させていただく」は「させてもらう」の謙譲語です。謙譲語とは、自分や自分の行為を低くして、相手への敬意を示す敬語表現です。「ご案内させていただきます」の「させていただく」を使うためには、2つの条件を満たす必要があります。
2つの条件とは?わかりやすく解説しています。
1)2)が2つの条件があるんですね。
1)相手の許可を求める
ここでの意味は、案内をすることに対して許可を求めることです。
2)恩恵を受ける事実や気持ちがあること
ここでの意味は、案内をすることによって、自分自身にもメリットがあることを意味します。
お客様にご案内するシーンで、「ご案内させていただきます」を使う場合、以下の意味合いが含まれます♡
例えば、お客様にご案内するシーンで、「ご案内させていただきます」を考えてみましょう。
1)相手の許可を求める:お客様の貴重な時間をもらっていること。
2)恩恵を受ける事実や気持ちがあること:案内を通じて、お客様に自社の製品やサービスについて深く理解してもらうことができます。
「お声がけさせていただきます」の使い方の注意点としては、
・丁寧な表現のため、相手との関係性や状況によって使い分けること。
・人によっては「させていただく」の使い方が誤用と見受けられることがあること。
「させていただく」の記事に分かりやすく解説しています♡
「ご案内させていただきます」の使い方って難しいですね。
「させていただく」を使わずに、ほかの言葉で言い換えもできますよ♡
「させていただく」は、近年、その使用が広がり、本来の意味から外れて使われるケースが増えています。そのため、「確認させていただきます」を聞くと、丁寧すぎる、回りくどい、といった印象を受ける人もいるかもしれません。
「確認させていただきます」の使い方って難しいですね。
「させていただく」を使わずに、「いたします」で言い換えできますよ♡
「ご案内させていただきます」の言い換えで「いたします」を使う
「いたします」「させていただきます」は、どちらも謙譲表現ですが、「させていただきます」には、2つの条件があり、「いたします」には条件がありません。状況に応じて使い分けましょう。
親しい人やカジュアルな場面では「確認します」や「~してもよろしいでしょうか」などの表現でも問題ありません。
どちらも同じくらい丁寧な謙譲表現ですが、ニュアンスに違いがあります♡
「ご案内いたします」
・自分の意志で積極的に行動するニュアンス
・相手の許可や承認を必要としないこと
・主体性を感じさせる表現
例文:新商品について、詳しくご案内いたします。
「ご案内させていただきます」
・相手の許可や承認を得て行動するニュアンス
・控えめな姿勢を示す表現
例文:こちらで詳しくご案内させていただきます。
使い分けのポイント
・自分の意志で行動する場合は「いたします」
・相手の許可や承認が必要な場合は「させていただきます」状況に応じて使い分けましょう。
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「ご案内させていただきます」の敬語表現
いずれも丁寧な表現のため、目上の人や敬意を払う場面で使える敬語表現です。
ビジネスシーンでよく使う敬語表現です♡
「ご案内させてください」
使い方:「ください」は「くれ」の尊敬語ですが「ください」が命令形になるため、人によっては丁寧に感じない場合もあります。より丁寧な敬語表現があるので、そちらを使いましょう。
例文:会議室まで、ご案内させてください。
「ご案内申し上げます」
使い方:「ご〜申し上げます」の謙譲表現のため、正しい敬語表現です。報告書、案内状、商品紹介など、メールや書面で使うことが多い言葉です。
例文:今回のキャンペーン内容につきましては、改めてご案内申し上げます。
「ご案内させていただけますと幸いです」
意味:「幸いです」は「〜してもらえたら嬉しいです」の意味です。全体の意味合いは、「もし案内をさせてもらえたら嬉しいです」になります。
例文:当社の新しいサービスについて、ご案内させていただけますと幸いです。
「ご案内させていただければ幸いです」も似た意味合いで使います♡
ほかには「ご案内します」があります。丁寧語の「ます」がついた言葉なので「ご案内します」は、親しい間柄でも丁寧に使える表現です。
「ご案内させていただきます」の言い換え・類語
「ご案内させていただきます」は、汎用性の高い表現ですが、状況によってはより適切な言い換えがあります。それぞれの特徴と例文を詳しくご紹介します。
「お知らせいたします」
「お知らせいたします」とは、
・重要事項や通知など、相手に知っておいてほしい情報を伝える際に使用します。
・一方的な情報伝達に適しています。
・新しいキャンペーンをお知らせいたします。
・明日の臨時休業について、お知らせいたします。
「ご報告いたします」
「ご報告いたします」とは、
・業務報告や進捗報告など、正式な場で使われることが多いです。
・進捗状況を、本日中にご報告いたします。
・調査結果をまとめ、来週初めにご報告いたします。
「ご連絡いたします」
「ご連絡いたします」とは、
・連絡や報告をする際に使用します。
・丁寧でフォーマルな印象になります。
・詳細は追ってご連絡いたします。
・スケジュールについては、ご連絡いたします。
まとめ
「ご案内させていただきます」は、ビジネスシーンで相手に何かを説明したり、場所へ案内したりする際に使う丁寧な表現です。例えば「ご来店いただきありがとうございます。お探しの商品はこちらになります。詳しくご案内させていただきます。」のように丁寧で、相手に好印象になる表現です、積極的に使いこなしましょう。