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「拝読」ってどんな言葉?正しい使い方と、敬語表現のまとめ

言葉遣い

「拝読いたしました」と上司にメールを送ったけれど、何か変だったような気がする…。ビジネスシーンで「拝読」を使うのは少し不安、そう思ったことはありませんか?この記事では「拝読」の意味や使い方、ビジネスシーンでよく使う敬語表現を詳しく解説します。

拝読いたします」とか「拝読させていただきます」って正しいのかいつも悩みます。

そうですよね。とても丁寧な表現だけど二重敬語になるかってことですよね♡

「拝読」の意味

「拝読(はいどく)」は相手に敬意を払い、その文章や資料を丁寧に読ませてもらう、という謙譲語です。「読む」の謙譲語ということです。「拝見」と似てますが、「拝見」は「見る」の謙譲語です。

「拝読」は、謙譲語です♡

「拝読」の使い方と例文

「拝読」は、相手に敬意を払う「読む」の謙譲語です。主に、目上の人から送られたメール、書類、手紙などを読んだ際に使う丁寧な敬語表現です。

謙譲語は、自分側の行為に対して使う言葉なので、相手の行為に対しては使いません♡

・提案書を拝読し、大変興味深く思いました。

・昨日お送りいただいたメールを拝読しました

・先輩の論文を拝読し、多くのことを学びました。

・お送りいただいた文献を拝読しています。非常に興味深い内容です。

「拝読しています」「拝読し、…(あとに文が続きます)」のように使います。

「拝読いたします」「拝読させていただきます」は正しい使い方?

「拝読いたします」「拝読させていただきます」は正しい使い方なの?と使い方に悩む方もいるかと思います。結論としては、二重敬語ではないので使っても良い敬語表現です。

二重敬語とは?

二重敬語とは、1つの言葉に同じ種類の敬語(謙譲語を2重に使うなど)を2回重ねて使うことです。よく使われる二重敬語の例を下に挙げています。

【二重敬語の例】

「お伺いいたします」「ご覧になられました」「お見えになられました」「お帰りになられました」


相手への敬意を表すことは重要ですが、二重敬語は状況によっては、かえって失礼に捉えられてしまうことがあります。

「拝読いたします」と「拝読させていただきます」は、どちらも「読む」という行為に対して丁寧な表現である「拝読」(謙譲語1)に、さらに「いたします」「させていただきます」(謙譲語2)という謙譲語を付け加えたものです。一見、二重敬語のように思えますが、異なる種類の謙譲語を重ねているため、二重敬語には該当しません。

一方で、「拝読」も謙譲語、「いたします」「させていただきます」も謙譲語であることから、二重敬語と考える人もいます。

相手との関係性や状況によって使い分けることが大切です。

例:「拝読いたします」→「拝読します」

「拝読します」も十分丁寧な表現です。

「拝読」の敬語表現

「拝読」は謙譲語を使った「読む」の敬語表現です。尊敬語、謙譲語の敬語表現もみていきましょう。

尊敬語:相手の行為を高く評価し、敬意を表す言葉

謙譲語:自分を低くし、相手への敬意を高める言葉

敬意を払う時に、相手の行動を高める(尊敬語)か、自分の行動を低める(謙譲語)かによって、変わってくるということです。

「お読みになる」は尊敬語の敬語表現

「お読みになる」は、「お〜なる」で尊敬語になります。目上の人が読む時に使う敬語表現です。

例文:社長がその書類をお読みになるそうです。

「読ませていただきます」は謙譲語の敬語表現

「読ませていただきます」は、相手に許可を得て、読むことを謙遜する言葉です。ビジネスシーンでは、感謝の気持ちを込めて、相手の資料への敬意を示すために用いられます。

「させていただく」を使うには、2つの条件があります。相手の許可が必要なこと、恩恵を受ける事実や気持ちがあることを満たすことが条件となります。

【社内での会話】

後輩
後輩

先輩から借りた本、昨晩少し読ませていただきました。とても勉強になります。

親しい先輩
親しい先輩

良かったです。

「お読みします」「お読みいたします」も正しい敬語表現

「お読みします」は、「お〜します」で謙譲語の敬語表現です。

「お読みいたします」も「お〜いたす」で謙譲語の敬語表現のため、自分の行動に対して使います。

例文:

・ご指示いただければ、こちらの書類をお読みします

・私が代わりに書類をお読みいたします

「拝読」の言い換え・類語

「拝読」の言い換え表現です。状況に合わせて、より適切な表現を選ぶようにしましょう。

「拝見」

意味:「拝読」と同様に、目上の人の文章を読むことを謙譲語で表します。

使い方:「拝読」よりも幅広く、文章だけでなく、写真や絵など様々なものを見る際に使うことができます。

例文:先日お送りいただいた資料、拝見しました。ご多忙の中、ありがとうございました。

「閲読(えつどく)」

意味:文章や書類などを注意深く読み、内容を検討すること。

使い方:特に、公文書や重要な書類などに対して用いられることが多く、より丁寧で慎重な表現です。

例文:契約書の内容を慎重に閲読し、問題がないか確認してください。

「熟読」

意味:書類や資料などを、じっくりと時間をかけて、隅々まで読み込むことを相手に伝える丁寧な敬語表現です。目上の人に対して使うことが多いです。

使い方:報告書を熟読いたしまして、次回の会議で議論したいと思います。

まとめ

「拝読」は、相手が作成した文章や資料を、自分が丁寧に読ませていただくという謙譲語です。つまり、「読む」の謙譲語になります。「拝見いたしました」「拝見させていただきます」は、「拝読」よりもさらに丁寧な表現です。これらの言葉は、相手への敬意を表す際に用いられます。しかし、非常に丁寧な表現であるため、相手との関係性や状況に合わせて使い分けることが大切です。ビジネスシーンなど、丁寧な言葉遣いが求められる場面で迷った際は、ぜひ参考にしてください。

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今日も一緒に言葉を学んで、相手を思いやる言葉遣い、適切な言葉遣いでコミュ力を上げていきましょう♡

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えりのビジネスコミニュケーションブログ「えり♡コミ」
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