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「お願い申し上げます」の言い換え、ビジネスで使える依頼の表現について紹介

言葉遣い

「お願い申し上げます」は日常生活・ビジネスの場において頻繁に使われています。依頼をしたい気持ちが強くなってしまい「お願い申し上げます」を重複して使いそうになったことはありませんか?私はあります。

「お願い申し上げます」を連続して使うと、聞き手は聞きづらくなります。そのような時は、「お願いいたします」や、ほかの言い換えを使ってみましょう。正しい使い方、言い換え、はどうしたらいいのかな?と悩んだ時にご参照いただけましたら幸いです。

「お願い申し上げます」とは

「お願い申し上げます」意味についてみていきましょう。

お願い申し上げますとは

依頼などをする時に使う言葉。謙譲表現の「申し上げる」によって、一段とへりくだった言葉遣いになっています。

まずは、「お願い申し上げます」の意味からみていきましょう♡

「お願い申し上げます」の使い方を理解しよう!

「お願い申し上げます」はとても丁寧な言葉遣いです。「〇〇+お願い申し上げます」というように、ほかの言葉とあわせて使います♡

【使う時のポイント】

・相手に依頼をしたい時や、挨拶をする時の言葉として「お願い申し上げます」を使います。

・会話中でも使いますが、メールや書き言葉でよく使われます。

・目上の人や取引先の人に対して使いましょう。

年賀状やメールで使われる言葉遣いですね♡

【挨拶で使う例】


・今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

・本年も指導のほど、よろしくお願い申し上げます。

・変わらぬおつきあいをどうぞよろしくお願い申し上げます。

・引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

「お願い申し上げます」を使った言葉遣い

「お願い申し上げます」とあわせて使う言葉遣いをみていきましょう。やわらかい印象にするには?より丁寧にするにはどうしたらいいか?適切な使い方ができたらいいですね。


1 「~のほどお願い申し上げます」

2 「~くださいますようお願い申し上げます」

3 「~いただきますようお願い申し上げます」

4 「何卒よろしくお願い申し上げます」

1)〜4)の言葉遣いについてみていきましょう!

「~のほどお願い申し上げます」「~の程お願い申し上げます」

「~のほどお願い申し上げます」はよく使う言葉遣いです。「〜のほど」は断定を避け、やわらかい表現をしたい時に使います。「程」「ほど」どちらを使ってもいいです。

使い方

・お力添えのほどお願い申し上げます。

・ご検討のほどお願い申し上げます。

・ご査収のほどお願い申し上げます。

・ご了解のほどお願い申し上げます。

・ご確認のほどよろしくお願い申し上げます。

【例文】

・ご提出いただけましたら、幸いでございます。大変恐縮ですが、お力添えのほどお願い申し上げます
→手を貸してくださいますようお願いしますという意味です。


・会議の資料をメールでお送りします。ご査収のほどよろしくお願申し上げます
→資料をご確認してくださいという意味です。

「~くださいますようお願い申し上げます」

「~くださいますようお願い申し上げます」についてみていきましょう。

【使い方】

・ご参照くださいますようお願い申し上げます。

・ご返事くださいますようお願い申し上げます。

・ご対応くださいますようお願い申し上げます。

・ご確認くださいますようお願い申し上げます。

「ください」が命令形ではなく

「くださいますよう」と依頼の丁寧な表現になっています。

【例文】

・契約書を発送させていただきます。ご確認くださいますようお願い申し上げます
→契約書をご確認くださいという意味です。



・資料を添付いたしましたので、ご参照くださいますようお願い申し上げます
→添付した資料をご参照してくださいという意味です

「~いただきますようお願い申し上げます」

「~いただきますようお願い申し上げます」についてみていきましょう。

【使い方】

・ご参考いただきますようお願い申し上げます。

・ご確認いただきますようお願い申し上げます。

・ご協力いただきますようお願い申し上げます。

・お引き受けいただきますようお願い申し上げます。

「くださいますよう」と「いただきますよう」では、謙譲のニュアンスは「いただきますよう」が強いです。

【例文】

・恐れ入りますが、資料をご参考いただきますようお願い申し上げます
→資料をご参考にしてくださいという意味です。



・みなさまからのご協力いただきますようお願い申し上げます
→ご協力をお願いしますという意味です。

【社内での会話】

営業部
営業部

みなさまからのご意見を集めたいため、ご協力いただきますようお願い申し上げます。

総務部
総務部

承知いたしました。

「何卒よろしくお願い申し上げます」

「何卒(なにとぞ)よろしくお願い申し上げます」とは相手にお願いをする気持ちが強い時に使います。「どうか」「ぜひ」という意味になります。メールの結びの言葉として使うこともあります。

「何卒」は強い気持ちを表す言葉です。

【例文】

・本件につきまして、ご注意くださいますよう何卒よろしくお願い申し上げます
→ご注意くださいますよう、どうかお願いしますという意味です。


・今後とも何卒よろしくお願い申し上げます
→これからも、どうかよろしくお願いしますという意味です

「お願い申し上げます」は二重敬語?

二重敬語とは、同じ種類の敬語を重ねて使うことです。
「お願い申し上げます」について。二重敬語だといわれる方、そうではない方がいます。


二重敬語という考え方「申す」「上げる」が謙譲語のためという考え方。

二重敬語ではないという考え方「お、ご~する」のかたちがまとめて謙譲表現なため。

よく使う言葉遣いなのに、二重敬語だとしたら、困ってしまいますね。二重敬語について、よろしければご参照くださいませ♡

「お願い申し上げます」の言い換え

「お願い申し上げます」を重複して使わないように言い換えをしてみましょう。

【言い換えの例】

1)いたします

2)お願いしたく存じます

3)いただければ幸いです

以下の例文をみてみましょう!

お願い申し上げますが重複している例】

お忙しいかと存じますが、ご返事くださいますようお願い申し上げます。
本件につきまして、何卒ご了承いただけますようお願い申し上げます。

お願い申し上げますを言い換えている例】

本件につきまして、何卒ご了承いただけますようお願い申し上げます。
大変恐縮でございますが、ご連絡お願いいたします。

強調したいことに「お願い申し上げます」を使い、それ以外の部分に言い換えを使います♡

「いたします」の使い方


「いたします」とは、「する」の謙譲語に「ます」がついた言葉です。意味は「します」「やります」の謙譲表現になります。

・メールや書き言葉でも使いますが、会話中でよく使われます。

・目上の人や取引先の人に対して使いましょう。

【例文】

・会議の資料をメールでお送りします。ご査収のほどよろしくお願いいたします
→資料をチェックして、確認をお願いしますという意味です。


・資料をメールでお送りします。ご確認のほどよろしくお願いいたします
→資料の確認をお願いしますという意味です。

【使う時のポイント】

「申し上げます」「いたします」このどちらか片方を連続して使うと、聞き手(読み手)にとってしつこい印象を与え、聞きにくさ・読みにくさを感じさせます。

「いたします」のひらがな表記について。公用文、役所の文書「お、ご〜いたします」で使う時にはひらがな表記と決まっているため(そのためビジネスの場でもひらがなが好ましいです)

「申し上げます」「いたします」ともに謙譲表現です。
「申し上げます」は自分の動作について。「いたします」は相手の動作に対して依頼をすることを表しています。「申し上げます」のほうが謙った(へりくだった)印象がありますが、適切な使い方をすればどちらを使ってもよいと考えています。

「お願いしたく存じます」「いただきたく存じます」


「お願いしたく存じます」「いただきたく存じます」とは、取り引き先や目上の人に対して依頼をする時に使う婉曲(えんきょく)表現です。やわらかく依頼をする時に使いますね。
「〜していただけませんでしょうか」という意味です。

ご多忙中、大変申し訳ありませんが、

ご返信は今週中までにお願いしたく存じます。

取引先の人
取引先の人

かしこまりました。早めにご連絡させていただきます。

クッション言葉+「お願いしたく存じます」の使い方いいですね!

クッション言葉を加えると相手のことを気遣う気持ちが伝わりますね♡

クッション言葉について。よろしければ、関連する記事をご参考にしてください。

【社内での会話】

恐縮ですが、次の研修のトレーナーをお願いできますでしょうか?

かしこまりました。お受けいたします。

クッション言葉+お願いできますでしょうか?

やんわりと尋ねることができますね♡

「いただければ幸いです」

「幸いです」は、してもらえるとうれしいですという意味です。
社内・社外で使える丁寧で、やわらかく依頼をする表現ですね。


相手の都合を考えた謙虚な言葉遣いですが、
”確認をしてくれたらうれしいけれど、確認をしてくれなくてもいい”という意味をそのまま受け取られてしまうことがあります。

本当に依頼したい時は「お願い申し上げます・お願いいたしますを使いましょう!

【例文】

・資料を同封させていただきます。ご確認いただければ幸いです
→確認してもらえたらうれしいですという意味です。


・先日の調査の件について、ご検討いただければ幸いです
→ご検討してもらえたらうれしいですという意味です。

まとめ

相手に依頼する時「お願い申し上げます」を使います。そのため、相手に丁寧に依頼することが大切です。丁寧に依頼する気持ちを持つことで、相手の対応も変わってきます。重複して使わないためには言い換えの言葉を使ってみましょう。

言い換え・クッション言葉を使うことで言葉の使い方の幅も広がりますね。ご参照いただけますと幸いです。

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今日も一緒に言葉を学んで、相手を思いやる言葉遣い、適切な言葉遣いでコミュ力を上げていきましょう♡

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